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2007.04.10

●花街のこと

春爛漫、ミヤコの舞台催しは只今真っ盛り。
で、時事的にその類彼是をお店でも訊ねられたりしますので、一応存知ている事柄だけでも簡単に雑記してみようと思った次第です。
(今日日、ウィキったりグーグれば大抵の事は色々調べられますが…)
但し私はその道の者ではなく、至って無芸な壱酒司なものですからあくまで参考程度にしておいてください。

都をどり  4/1~4/30
祇園甲部(祇園東を除く祇園町一帯、地域としては下河原辺りまで含む)の演舞会。
五花街最古の演舞会。明治五年初演、今年で135回を数えます。
お茶屋80軒弱 芸妓約90名 舞妓約20名 流派は井上流(京舞)。
その他詳細は下記ホームページをどうぞ。
http://www.miyako-odori.jp/

所謂アレです。「ヨーイィヤァサァアー(黄)」です。四月中ずーっとやっています。
お花見シーズンも重なり年間を通し祇園町が一番忙しい時期で、学生時代バイトの私でも四月は働き詰め「求猫之手」状態でした。
しかし私が京都を離れる頃には100程あったお茶屋も、此処十数年で20件以上が畳まれたとの事、跡地は建築外観を活用して料理屋.土産屋等になっていますが、その半数以上は東京.大阪資本の会社だそうです。
また、此処近年は縄手の変貌劣化ぶりが特に凄まじく、日々ピンク街化しています。
昔はセブンスターくらいだったのですが…


京おどり 4/7頃~4/25頃
宮川町(建仁寺辺りから五条までの川端沿い)の演舞会。
昭和25年初演、今年で58回を数えます。
お茶屋40軒強 芸妓約40名 舞妓約30名弱 流派は若柳流。
その他沿革、詳細は下記ホームページをどうぞ。
http://www.eonet.ne.jp/%7Emiyagawacho/

都をどり、北野をどりと重複して約二週間やっています。市井の御贔屓が特に多いらしく、舞台と客席の距離感も何となくですが一番近しい雰囲気を持っています。因みに舞妓さんの数は五花街最多を有してます。町並みも比較的保全されており景観も良好。
観光の方々からするとこの辺りまでひっくるめて「祇園」という認識のようですが、歴史的に別の系譜を汲んでおり、芸事の気風も異なる別の花街です。


北野をどり  4/15~4/25
上七軒(天神さんの右から七本松辺りまで)の舞踏会。
室町期以降、京都最古の歴史を有する花街。昭和27年初演、今年で54回を数えます。
お茶屋10軒強 芸妓20名弱 舞妓10名弱 流派は花柳流。
詳細は下記ホームページをどうぞ。
http://www.maiko3.com/

こちらも都をどり、京おどりと重複して十日程やっています。
御土地柄、西陣旦那筋の御贔屓により隆盛していました。故に糸偏産業凋落の影響を受け、お茶屋.芸舞妓数も年々減少、花街維持は厳しくなっている様子です。
ただその分、お茶屋さんウェブサイト開設や出版物への協力等、メディアへの門戸の開きが早く、花街の一般向け紹介に一役買っています。


鴨川をどり  5/1~5/24
先斗町の演舞会。
都をどりと並び五花街最古の演舞会。明治5年初演、今年で170回を数えます。
お茶屋30軒強 芸妓約30名 舞妓10名弱 流派は尾上流。
詳細は下記ホームページをどうぞ。
http://www1.odn.ne.jp/~adw58490/

皐月床(プレ川床開き)と共に、京の初夏を彩る風物詩みたいなものです。
他の花街催しも無く、また大型連休と重なることから初旬は結構混雑します。
現在は春季のみですが、昭和26年から平成10年まで春秋二回公演でした。その為、開催数は五花街演舞会最多となっています。
隣筋の木屋町治安悪化に連動して一時期多国籍化し掛けましたが、組合の尽力もあり最近は落ち着いた模様です。


祇園をどり  11月初週頃の10日間
祇園東(祇園会館左側から花見小路の辺り)の演舞会。
五花街で唯一秋季開催の演舞会。昭和27年初演、今年で48回を数えます。
お茶屋約10軒 芸妓約10名 舞妓若干名 流派は藤間流。
ホームページはありません。

元々甲部と併せて「祇園新地」だったものが、府令により明治期に乙部として区分され、戦後に祇園東と改称されました。何故分割されたのかは資料が少なく不詳ですが、甲乙という名称の付け方から何となく推測は出来そうです。
実は両花街の線引きについて、私も最近まであやふやでした。



と、まぁこんな感じです。
うろ覚えの所は書籍で調べ直したりして、結構いい勉強になりました。
因みに各花街のお茶屋さんや芸舞妓さんの正確数をお知りになりたい方は、番組表の実数でも数えてみてください。

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