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2007.08.04

●バンブー 「傾向と対策」其之弐

えー、今回はお店をやっている側からの「困ってしまう彼是」を少々。

「お任せで何か…」 
「何かお勧めを…」
モノ作り職業人として、信頼の上でお出しするモノを「任される」というのは喜悦の至りなものです。

が、

但し「相手様と状況」に由ります。

初見の方に矢庭これを言われると正直処置が取れません。
先方のことを全く解しない状況で、人様の嗜好を判断出来る才能を私は持ち合わせておりませぬ。
しかしこういった全く抛り投げの「お任せ」御要望、可也あったりするのです。

別段意地悪する訳じゃなく、出来得る範囲でより嗜好にジャストフィットしたモノをお出ししたいもので、即ち最小限の方向性提示と言うか自己主張はして頂きたいのです。
そこから先はお話しながら此方で目星を付けていきますので…。

例えば「コクテール」なのか「ウヰスキー」なのか。
前者の場合、酒精の強弱、好みのお味、苦手な飲材エトセトラ…。
それ程専門的な事をお尋ねしている訳ではありません。

  「軽めの炭酸入ったやつ」
  「グレープフルーツ使って何か、強くないやつ」
  「甘めのカクテル、あ、カルアミルクみたいにベターっとしたヤツは嫌」
  「いつもはギムレット飲んでるですが、何か似た感じで違うモノ」

こんな感じで充分なのですが…。

まぁ上記のような注文にて、平気でモノを出す酒販者が多かったりするのでしょう。
と云う訳で、同業者間での因果報応にて致し方無いのかも、です。

但し、苦言や文句や不平や嫌悪では無いので御了承を。
悪意が無いのも却って辛いものなのです…。

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