●「食前酒」 傾向と対策
えー、何時もお世話になっております幣亭酒司です。
此処の所処「赤坂サカス」「スキー」ネタ計りですので、偶には「お酒」に関するオハナシでも、と云う訳で…。
扨、今回は「食前酒」に就いてです。
シカシ「食前酒」云っても何を飲めば良いものやら、馴染みの無い方が殆どではないでしょうか。
其処で例えば辞書の力なんぞを借りてみましょう。
「食前酒=アペリチフ」
食欲をそそるため食前に飲む酒。ベルモット・カンパリ等の酒。【広辞苑】
食欲をそそるため食前に軽く飲む酒。シェリー・ベルモット・マデイラ酒等。【大辞泉】
食欲を増進するために食前に軽く飲む酒。食前酒。 【大辞泉】
と、紋切り型の記述です。では代表的な飲料を挙げてみるとしましょう。
▼酒精の軽いもの
カンパリソーダ.アメリカーノ.ピコンハイボール等々。
シャンパンや白ワインベースのロングカクテル(キール.スプリッツアー等々)。
シェリーやベルモット、スーズ等の炭酸飲料割り。
▼酒精の程々なもの
ジントニック.ジンリッキー.バンブー.アドニス等々。
シャンパン、シェリー。
▼酒精の強いもの
マティーニ.ギムレット等々。
カテゴリーが少し偏ってしまいましたが、余りお酒お酒したものが苦手な場合は、ヴオッカベースの清涼感あるもの(ヴォッカトニック、ソルティードッグ等)や、その他甘味を抑えたロングカクテルス(モヒート等)などでも宜しいんじゃないでしょうか。
亦、西欧で食前酒とされているもの(ペルノ.デュボネ.スウィートベルモット等)でも日本人にしては「甘過ぎる」と感じるものもあります。
仏蘭西料理なら未だしも、和食前にあまり甘いものを好まれない場合などは却って不向きな食前酒かも知れません。
そんな場合、例えばビールの小瓶を二人で一本、なぞと云うのも宜しいんじゃないかと。云う迄も無く麦酒は本来食中酒ですが、極少量であれば「低酒精で甘味の無い発泡性の苦味酒」は食前酒の要件に適っていると思います。
但しあくまで「少量」なのが肝要、飲み過ぎては食前もへったくれも有りません。
寧ろ「何を飲むか」以外で大切なこともあります。
店から店への道程ですが、食事をする場処からあまり遠い場所は面倒でしょうし、とは云って同じビルの中を移動するのでは色気も有りません。
それから相手に依っては、余り品の宜しくない猥雑なロケーションを通過するのは避けたい場合も有るでしょう。
お酒も食事も「気分的」なもので良し悪し左右されるもの、移動経路のシチュエーションだって重要だったりするのです。
以上、「食前酒」の概括ですが
① 空きっ腹の負担にならない酒精で(個人差があります)、
② 心地良く食事に向かう程度量で(これも個人差があります)、
③ 且つ食欲を増進させてくれるもの(これは好き嫌いがあります)。
④ 更には気持ち良く食事に向える、事情に適した雰囲気である事。
てな具合で纏まりました。
ではこんな所処にて、擱筆。