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2008.06.07

●一箱1000円

合言葉は「たばこ1箱1000円」…超党派で議連発足
自民、民主両党など超党派の国会議員が近く、たばこ税の引き上げを目指した議員連盟を発足させる。自民党の中川秀直・元幹事長らが呼びかけている。
議連は「たばこ1箱1000円」をキャッチフレーズに活動を始める予定だ。
中川氏自身はヘビースモーカーだが、たばこ税増税を消費税増税の回避策として考えている。中川氏は福田首相にもたばこ税の増税を進言し、首相も前向きな考えを示しているという。議連とは別に、今月11日には、自民党の尾辻参院議員会長らが呼び掛け人となり、たばこ税に関する勉強会も発足する予定だ。
(文.読売新聞6/6より)

扨、今日は少し長めに成増。
昨日より巷の愛煙家を騒がせている「タバコ一箱1000円」騒動に就いて一諫言。

先ず前提として、私めは愛煙家で御座います。
喫煙ペースとしては一日×一箱位でしょうか。
尤も商い中(約九時間)には喫煙致しませんので、それを考えると可也のヘビースモーカーかも知れません。
で、上件の「たばこ税」引き上げに関しての拙下所懐なのですが…。

「別にいいんじゃないでしょうか。」

この手のオハナシになると良く引き合いに出される「日本は他国(特に米英加等)と比べて安すぎる」なぞと云った論拠の無い比較論を持ち出す心算は毛頭有りません。
そんなもん「ヨソはヨソ、ウチはウチ」です。
だったらビールの値段も上記他国並に下げるように働きかけなさい。

亦、税収の行き先に就いて特に文句足れる心算も有馬線。
政事をやっておられる「エライ」先生方にお任せするしか無いものです。

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基本的に煙草が当人の身体に悪い上、周辺の非喫煙者に多少也とも迷惑が掛かるのは事実です(受動喫煙に就いて医学上本格的に議論すると可也ヤヤコシイ事になりそうなので、一応「仮」にですが…)。

尤もそれを踏まえた上で、至高の一時を味わう為に紫煙を燻らせているのです。
即ち対価としてある程度の金銭的負担を担うのは当たり前でして、それが偶々現在は300円程度と云う事なのです。
じゃ、その「嗜好の対価」が社会的な意向(多数決)として値上げするのであれば、構わないと云うのが個人的な結論でして。
そりゃ本音として、値上げされずに済むならばそれに越した事は無いでしょうが。

で、例えば明日より上記金額に値上げ断行されたとすれば、私めは…。

「当然止めません。」

但し本数は目に見えて減る事でしょう。
その理由としては経済的な事由からでは無く、

「単に葉巻の本数が増えるだけです。」

私めは愛煙家でありますが、寧ろ煙草よりも葉巻のそれに当て嵌まるものです。
昼餉後のデイリーシガーなぞは日々欠かす事の出来無いルーティーン、例えばお天気の良い昼最中、珈琲片手にアウトドアなぞで燻らす一服は正しく「シアワセな一時」であったりするのです。
従いまして紙巻きを一箱1000円で購入する位だったら、ぺティコロナかロブストを今より二.三本増やす方を選ぶでしょう。
金銭的理由で嗜好品を控えるなぞと云うヤワな神経は持ち合わせておりません。

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寧ろ私めが戦々恐々としているのは、某神奈川県が画策している様な「全ての公共施設(勿論飲食店も)」に於ける「法的」な喫煙禁止措置です。

未だ「完全分煙しなさい」と云うのであればその趣旨も理解出来ようものですが、取るモノだけ取って「吸っちゃ駄目」と云うのは道理に反している事この上有りません。
一万歩譲って本気で施行するのであれば、歳入される「地方たばこ税」をそっくり国庫に返還するか、県内から全てのたばこ店と自販機を撤去してからにして下さい。

序で申し上げるなら、桃山期.煙草葉伝来以降の「煙草規制に纏わる先例」なぞも勉強して欲しいもの。
例えば江戸慶長~元和期に於ける幾多の禁煙令など、歴史的見地から見ても法規制によるたばこ取締りは「悪法or骨抜き」に為る可能性も強いのです。
ちっとは歴史的観点からも見直して考えた方が良いのでは無いでしょうか。
更には、煙草により醸成された「喫煙文化」だって有るのです。
(参照 大熊規矩男著「タバコ この不思議なたのしみ」「日本のタバコ」) 

若しも満が一、帝都トーキョーで上記条例の類に由り「完全禁煙」になった暁には、幣亭は「会員制喫煙倶楽部」として「不特定多数の出入りしない」非公共施設酒場への道を歩む事でになるしょう。

以上、愛煙家の嘆息でした。擱筆。

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