●夏来にけらし…
今更なオハナシですが、取敢えず詞書として。
幣亭では席数の都合上、一組三名様迄の御利用とさせて頂いてます。
如何せんカウンター九席のみの小やかな店構え、致し方御座いません。然乍ら、亭内ガラガラの情況で御客人を断るのも勝手が悪いもの、若干後ろめたくもあり後味が宜しく有りません。
そんな訳にて空席の多い時間帯、魔除けならぬ団体封じ代わりに「偽予約席」宜しく、任天堂さんの取札を四~五枚撒いているのでありました。
所処が今の季節、その「置札」を撰出するのが非常に厄介なのです。
何故なら百人一首には「夏の歌」なるものが四首しか無い上に、時宜から云って家隆は六月、実定は晩夏でないと其々サマになりません。
と云って季侯外れな歌を置こうものなら…。
それこそ「すさまじきもの」と清女に嘲られる事間違い無いでしょう。従いまして五~八月間は月代わりで、季節不問の分類歌(恋.雑.羇旅)より題材を絞って数枚見繕っています。
因みに今月のお題は「エロい」歌。
後朝ものを中心に撰んでみました。