●清滝「暴徒の乱」
石ばしる 水のしら玉かず見えて 清滝川にすめる月かげ (俊成)
ふりつみし 高ねのみ雪とけにけり 清瀧川の水のしら波 (西行)
岩根こす 清瀧川の早ければ 波をりかくる岸の山吹 (国澄)
「歌枕の一」として、古来より数多の歌人に詠われてきた清流の名勝「清滝」。
亦、近代に於いても徳富蘆花や与謝野鉄幹.晶子を始め、藤村、梶井、作之助…。
多くの文士が清遊.逗留に訪れた「所縁の地」であります。
その景勝地「清滝」にて、最近難儀な事件が起こっているようでして…。
近隣住民への迷惑も然るものながら、危惧する事がもう一つ。
清滝川はオオサンショウウオ、ゲンジボタル等、稀少生物の生息地。
不届き者の狼藉が余りに過ぎると、これら生態系への影響が心配です。
私めにとっても高校時代、愛機「スーパーカブ.京都新聞号」を駆り夕刊配達をしていた誼ある所処。
不逞の徒は「一網打尽」に引っ捕まえてほしいものです。
深夜の清滝、若者ら無法の花火
眠れぬ夜、住民看板で訴え
清流で知られる京都市右京区の清滝地区で、深夜に花火で大騒ぎする若者に住民が頭を痛めている。10年来の悩みだが、今年は例年より早い6月から目立ち始めた。「条例で鴨川での花火が禁止になり、こちらに流れてきたのではないか」という見方もあり、静かな山里で騒ぎがエスカレートすることに不安を募らせている。
清滝地区では10年ほど前から夏場、若者グループが深夜に車で乗りつけ、清滝川の河川敷や橋の上で花火をするようになった。近い民家からは10メートルほどしか離れておらず、花火の音や騒ぎ声が響いて住民を困らせている。民家に向けてロケット花火を発射させる不届き者もいて、民家や木々に火が燃え移ることを心配する住民も多い。
騒ぎがひどい場合は住民が110番通報しているが、パトカーが到着した時には若者がいなくなっていることが少なくない。右京署は「禁止されている場所以外でただ花火をしているだけでは取り締まりは難しい」という。
毎年、夏休みごろから始まり、9月ごろまで続く。今年は鴨川河川敷での打ち上げ花火やバーベキューを禁止する京都府の鴨川条例が4月に施行されたためか、例年より早く始まった。「被害がひどくなれば、ますます眠れない夜が増える」と住民は心配する。
地元の自治会は打ち上げ花火の自粛を訴える看板を7月に設置。合わせて警察や市に鴨川条例のような花火を禁止する条例の制定を求めている。西野伸自治会長(66)は「ここは消防署から距離があり、空き家も多いので火事になったら大変だ。花火をするにしても、モラルを持ってやってほしい」と呼び掛けている。
(文.写真共 京都新聞8/2より)