●「叡山電鉄」のこと
「出町柳」発は「鞍馬.八瀬」方面行きのニュースです。
嘗て京福電鉄の分社として運行されていた「叡山本線.鞍馬線」ですが、経営難による株式売却の為、2002年に「お京阪」の完全子会社となりました。
それに伴い所謂「京福色(深緑×白茶)」を有していた叡電車両も、順次「京阪的」色合いの新型車両に差し替えられていきます。
そんな中、最後の「京福カラー」車両が来月一日で「運行収め」との事。
鉄男くん鉄子ちゃんにとっては「必見」の一日となりそうです。
レトロな走行音、独特の揺れ
深緑の叡電車両ラストランへ
昭和初期の台車が響かせるレトロな走行音で全国の鉄道ファンからも人気がある叡山電鉄(京都市左京区)の「デオ600形」車両が、11月1日にラストランを迎える。1979年に叡電デビュー。4年前に営業運行を引退してイベント用に走っていたが、かさむ整備費に廃車が決まった。叡電カラーだった深緑の車色も消えることになり、ファンから惜しむ声が出ている。
デオ600形は阪神電鉄から譲り受けた6両の台車はそのまま車体を改造、深緑とクリーム色のツートンカラーで親しまれた。台車は車軸の上にモーターが載る昭和初期製造の「つりかけ駆動方式」で、モーターと車軸が擦れて「ゴォーン」と鳴る走行音と独特の揺れが特徴だった。
97年からの新型車両導入後も2両が残ったが、2004年からワンマン運転になり、整備が難しく冷房もないため引退した。毎秋の「えいでんまつり」での走行は人気で、昨年の催しも定員を上回る乗車申し込みがあり、写真撮影に訪れる人も多かったという。
鉄道ファンでつくる「鉄道友の会京都支部」事務局長の島本由紀さん(52)=左京区=は「沿線で育ち、思い入れがある車両だけに残念だが、長い間ご苦労さんと言いたい」と話す。
最後は「さよなら600~ラストラン」と銘打ち、同1日朝から出町柳-八瀬比叡山口、出町柳-二軒茶屋間を計6往復する。問い合わせは叡山電鉄TEL075(702)8111。
(文.写真共 京都新聞10/16より)