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2008.10.16

●「愛宕さん」の受難

最近碌な話題の無い「ミヤコ昨今事情」ですが、又もや嘆かわしい知らせが…。
今度は地元愛宕さんから「耳を疑う」オハナシです。

八世紀初頭の御遷座より「鎮護国家の守護」ととして、亦「鎮火神」として朝野の崇拝を集めた由緒正しき神祠の社、愛宕神社。
つまり改めて云う迄も有りませんが、此処「愛宕山」山頂迄の登山道は単なるハイキングコースでは無く、愛宕神社の参道なのです。
その神奈備とも云うべき愛宕山参道の里程丁石が「盗まれたり捨てられたり」していると云うのです。

この様な悪事を働く「不逞の輩」宅には火伏神様の御利益も無用。
近所に飛び火しない程度に「とっとと燃えて」しまっても構わないと思うものです。

P2008101500061愛宕山の「丁石」なくなる
参拝者ら探し復旧

「火伏の神」として知られる京都市右京区の愛宕山神社の参道で、一町(約109メートル)おきに置かれた地蔵と、里程を示す丁石がなくなる被害が相次いでいる。大雨で流されただけでなく、何者かに捨てられたり、持ち去られたとみられる。熱心な参拝者たちが、失われた丁石や地蔵を探して復旧する取り組みを始めている。
丁石と地蔵は、愛宕山参道の起点となる右京区鳥居本から山頂の神社までの間に50個(体)ずつあったとされる。設置年代は不明だが、江戸時代の書物に、登山の便を図るために丁石が立てられたと記されている。

京都愛宕研究会のメンバーが調査したところ、丁石は32個、地蔵は40体しか残っていなかった。土砂崩れで流された物が多いとみられるが、ある日突然消えた地蔵や、がけの下に不自然に落とされた丁石など、故意に動かされた可能性のある物も少なくない。
こうした状況に心を痛めた参拝者の間で、丁石や地蔵を探して元の場所に戻す動きが広まっている。
その1人で、研究会メンバーの嶋林宏二さん(65)=右京区=は参拝仲間に誘われ、3年ほど前に丁石などの復旧に乗り出した。がけ下約30メートルに落ちていた重さ約40キロの丁石を引き上げるなど、これまでに丁石2個を元の場所に戻した。ただ、戻した丁石が再びがけに落とされていたこともあったといい、嶋林さんは「罰当たりで心ない行為はやめてほしい。これからも地道に探していきたい」と話している。
(文.写真共 京都新聞10/15より)

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