●「春」真っ盛り「をどり」花盛り
「桜盛の頃」こそ過ぎつつありますが、「野」に「山」に「川」に…。
ミヤコ「春麗の砌」は只今最盛にて。
そして春の訪れは「花街」にも。
舞台では「花や「蝶」や「怖いおかーさんおねーさん」が舞い踊っておられます。
今月通しの「祇園町」を筆頭に、前半は「宮川町」、後半は「上七軒」。
来月には「先斗町」が控えておりまする。
そう、ミヤコの春は「をどり」の季節でもあったりするのです。
と云う訳で、今年春の演舞会は「連日大盛況」との事。
特に週末なぞに於かれましては、観覧券を購入してから出掛けましょう、
てなお話でした。
花街大入り「だんだん」効果
都をどり 連日完売
京都の春を彩る花街の踊りが大入りに沸いている。祇園甲部(京都市東山区)の「都をどり」は1日の開幕から10日連続で観覧券が完売し、ほかの花街も客足が昨年を上回っている。不況の影響が心配されたが、祇園を舞台にしたNHK連続テレビ小説「だんだん」の効果もあるようだ。
都をどり会場の祇園甲部歌舞練場では10日も午前10時に売り出された当日券が正午過ぎに売り切れ、「本日完売」の札が掛かった。連日、芸舞妓や関係者に「特大」と押印された大入り袋が配られている。中身は百円だが、芸舞妓は「おおきに」と声を弾ませる。
都をどりの大入り袋は客の入り具合に応じて、「特大」「大」と押印なしの3種類がある。今年は初日から観覧券完売の「特大」が続く。祇園甲部歌舞会の津田健次事務長(78)は「こんな年は平成になって記憶にない」と顔をほころばせる。
祇園甲部歌舞練場は京都の花街で最大の880席を誇る。公演は例年1日4回で、4月末まで続く。昨年は源氏物語千年紀に合わせた演題を披露し、観客は過去10年で最多の10万人近くに達した。今年は、現時点で前年を上回る勢いという。
ほかの花街もそろって好調だ。「京おどり」を19日まで開催している宮川町(東山区)は「観客は昨年より7%増えている。平日も週末並みの入り」と驚く。「北野をどり」を16日から開く上七軒(上京区)は予約が昨年より5%増え、5月に「鴨川をどり」を開く先斗町(中京区)も「個人客の予約が例年より多い」という。
花街の関係者は好調の背景に、3月で終了したドラマ「だんだん」を挙げる。「舞妓の映像が毎日、全国に流れた効果は大きく、祇園以外の花街にも波及した」とみる。
ドラマの「だんだん」は島根県の方言だったが、辞典によると、江戸時代には京都の花街でも「ありがとう」の意味で用いられていた。今はほとんど使われないが、関係者は「今年はドラマにだんだんですね」と喜んでいる。
(文.写真共 京都新聞4/10より)