●例祭「松尾さん」
昨日は松尾さんの「神幸祭」。
本社で神事を終えた神輿は境内から「お出掛け」、一時間程かけて氏子地域を巡幸。
その後、神輿を桂大橋西岸から東岸へ御渡しする神事が「船渡御」です。
この「松尾の祭」、簾中抄にも其の名が記されておりミヤコでも最古の歴史を有する祭りの一つです。
亦、その格式も賀茂.祇園の臨時の祭(所謂現在の葵祭と祇園祭)等と並び、「官祭.準官祭」に位置付けられておりました。
今でこそ「日本第一酒造神」として醸造神の名高い松尾さんですが、元来その起源は大堰川の「水伏神」で御座います。
故に祭神は、大堰川開拓と水上守護を神格化した秦氏の氏神二柱。
従いまして、例祭に於いて「神様が水を鎮める」のは至極当然な神事なのです。
因みに観光広報誌なぞに由ると「西の葵祭」なぞと謳われているようですが、地元ではそんな呼び名は聴いた事がありません。
神輿6基、勇壮に船渡御
松尾大社の神幸祭
勇壮な氏子の掛け声とともに神輿(みこし)が桂川を渡る「船渡御」で知られる松尾大社(京都市西京区)の神幸祭が26日、西京区と右京区の一帯で営まれた。小雨の中、和船に載せられた6基の神輿が次々と川を渡った。
祭りは、豊作や氏子の安全を祈願して、平安前期に始まったとされる。船渡御は一時途絶えたが、1983年に復活した。
末社や摂社の神輿6基は午前11時半に松尾大社を出発した。物集女街道など約5キロを練り、午後1時前に桂離宮横の桂川右岸に着いた。
法被姿の氏子が、担いだ神輿を上下させ「ホイット、ホイット」の掛け声とともに、腰まで水につかって神輿を船に載せた。神輿が対岸に渡ると、河川敷や橋上の観客から大きな歓声がわいた。
(文.写真共 京都新聞4/26より)