●大堰川「御船游び」
大宮人の舟遊地として名高い嵐山.大堰川。
嵯峨帝以来歴代多数の御幸があり、宇多上皇御幸の折には「観月宴処」として文献にもその名を残す由緒ある地です。
そんな家の近所にて、先日日曜日に「三船祭」が行われました。
「詩歌.管絃.舞楽」、三艘の龍頭鷁首が王朝絵巻宛らの優雅な「御船游び」を披露。
平安の御世には、行幸の度にこう云った宴が開かれたことでしょう。
「観月の名所」とした元来の性格上、宵宮なんぞを行って頂ければ尚興趣もあるのではないか、と。
平安の舟遊び 優雅に再現
嵐山で三船祭
平安時代の船遊びを再現する車折神社(京都市右京区)の「三船祭」が17日、嵐山・渡月橋上流の大堰川で営まれた。雨の中、船上で雅楽などが披露され、観光客が王朝の雅(みやび)に思いをはせた。
三船祭は、898年に宇多上皇が大堰川で船遊びをして以降、行幸のたびに船上で詩歌や管弦などを楽しんだことにちなみ、昭和天皇の即位を記念して1928年に始まった。
恒例の行列は雨で中止したが、大堰川では船遊びを行った。深緑を映す川面を雨粒がたたく中、竜頭船や稚児の乗る船など約20隻が繰り出し、舞や小唄などを奉納した。観光客は傘を差しながら、船上の優雅な遊びに見入っていた。
(文.写真共 京都新聞5/18より)