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2010.07.19

●「川越逍遥」後記

えー、先日「川越小旅」の後日談。

氷川神社内「八坂詣」を済ませた後は、街中を漫ろ歩き。
ミヤコの「町家造り」あづまの「蔵造り」の違いは有れども、古い町並みを游歩するのは矢張り気持ちの良いもの。

そんな訳での川越散策「建築物スナップ集」です。

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一番街周辺、蔵造りの街並み二写。
【写真左】川越を代表する観光名所「鐘撞堂」、通称時の鐘。
寛永年間よりの建造、現在は1893年(明治26)再建のもので4代目。
【写真右】元町.菓子屋横丁。
この辺りは景観保全も頗る良好、点や線でなく「面」で旧町並みが残っています。

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近代建築.洋館二写。
【写真左】埼玉銀行川越支店(旧八十五銀行本店)、1918年(大正7)の建設。
ランタン付ドームを階上に施したルネッサンス風の塔建築です。
【写真右】川越商工会議所(旧埼玉銀行南支店)、1938年(昭和13)の建設。
入口上部のペディメントや円柱間のアーキトレーブ装飾は新古典様式の典型。
大正末~昭和初期の銀行.役所建築を良く表しています。

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【写真上】三芳野神社。
社殿は寛永元年(1624)造営、権現造。
拝殿 桁三間梁二間.入母屋.銅版葺。
本殿 桁三間梁二間.入母屋(向拝付き).銅版葺。

嘗ては川越城内の守護社も、今では観光色の薄い「近所の小祠」的存在。
境内には児童公園が併設されており、爺ちゃんやお子様が遊んでおられました。

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【写真上】喜多院山門と番所。
山門(国.重文)は山内最古の建築物、寛永9年(1632)の建立、切妻四脚門.本瓦葺。
禅刹の総門に良く観られる形式。
番所は、裄3間梁間2間、単層切妻造.桟瓦葺。
江戸中期から江戸末期の建立、本来境内に建っていたものを移築。
正門に付随する番所は稀少な例、むくり屋根も珍しい形状です。

同じ天台寺院と云う事もあってか、境内は「真如堂さん」と近しい雰囲気。
意外と「お武家さん」の臭いは希薄で、寧ろ民間信仰寺院の色合いを強く感じました。

100714_017【写真左】日枝神社(国.重文).一写。
室町後期頃造営.三間社流造。

所処で「川越」と弊亭所在地「赤坂」とは、「氷川さん」以外にも結構所縁が御座いまして。
外堀通り向こうの「赤坂日枝神社」、実は此方から勧請されたものだったり致します。

更に赤坂花街の流派藤間流は。此処川越が発祥の地。
「初代.藤間勘兵衞」は入間郡川越の藤間村出身でその名をつけたのでした。

と、まぁこんな感じでした。
おしまひ。

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