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2011.01.06

●「寺は」 壺坂.笠置.法輪。

えー、アケマシテオメデトウゴザイマス六日目(その2)。

昨日は件事情に因りまして、終日家の近所をぷらぷらしておりました。
亀山公園から中之島を小一時間程散策した後、向かった先は法輪寺。

で、よくよく考えて見ると、こちらに伺うのは何と「十三参り」以来の事。
従い「28年10ヶ月」振りの参詣になる訳でして。
そんな訳で途切れかけている記憶を紡ぎつつの「四十二参り」です。

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【写真上】表門と参道。
久方振りに訪れてみると、参道の石階段が思いの外短く感じられました。
最後に訪れたのが「中学生」の時ですから、当たり前っちゃ当たり前ですが。
あと「七五三」の際にこの階段で結構待たされて、死ぬほど寒かったのを憶えてます。

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【写真上】本堂一写。1884年(明治17)の再建。

以下、簡単な寺史沿革を。
法輪寺の創建は713年(和銅6)、元明天皇勅願に由り開山は行基菩薩。
元来嵐山.松尾一帯から太秦にかけては古代より秦氏の勢力圏下、従い此処も含めて平安遷都以前に建立された寺院が多く見られます。
以後歴代天皇の勅願所として栄えたらしく、表題「枕草子(194段)」の他、「梁塵秘抄」「今昔物語」「平家物語」「中右記」等の古典にもその名が見られました。

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【写真上】境内二写。
伽藍は1864年(元治元)に尽く類焼、全て明治.大正期の再建。
犯人は勿論「長州」「薩摩」「会津」の皆様方です。
境内南側には真言寺院らしく多宝塔の姿が。

P1000293_3【写真左】堂宇北側の展望台より。
渡月橋を真上正面より眺望出来る珍しいスポット。
私めも渡月橋をこんなアングルで俯瞰した事はありませんでした。

しかし間近に迫る西山連峰を見て、「嵯峨は盆地の端っこなんだなー」と改めて実感するのでした。

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【写真上】法輪寺の鎮守社「電電宮」。
明星天子を本地仏として、「稲妻の神様」電電明神が奉祀されています。
何でも奉って「神頼み」するのは、ミヤコ人の悪い所処。

P1000307_2【写真左】近景一写。
『電気電波の祖神として電力・電気・電波・電子等、あらゆる電気関係事業の発展と無事故安全を祈願します。』との案内板但し書き。

「電気屋.電力屋」さんに「テレビ.ラジオ放送局」、「プログラマー」…。
電気に携わるあらゆる職種の方々から、絶大な信仰を受けている、らしいとの事です。

今夏「地デジ」開始に向けて、「総務省」や「NHK」の人もお参りに訪れては如何でしょうか。

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【写真上】臥牛様。
境内には梅も多く植えられており、何故かと考えてみますと…。
「電電社」=「稲妻の神様=雷神様」=「天神様=菅原道真」=「天満宮」。
Q.E.D(証明終了)。

P1000310【写真左】おまけ、表門前にて。
何方が拵えたのかは存じませんが、「記事ネタ」を提供して頂き有難う御座います。

と、そんな訳での法輪寺詣で。
記憶に残っていたのは参道石段だけ。
境内の様子なぞは何も憶えて無く、「初見」と変わらぬものでした。

果たして次は何時訪れるのかしら。 

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