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2011.03.31

●続.「しづごころにて」

【自粛】(じ‐しゅく)
[名](スル)  自分から進んで、行いや態度を慎むこと。

「今ごろ、花見じゃない」
一昨日、今年の花見は自粛する様にとの某都知事コメントが発表されました。

確かに時宜柄、ライトアップされた夜桜の下「飲んで騒いでドンチャン騒ぎ」と云うのは不謹慎かも知れません。
然乍ら「観桜=宴会騒ぎ」と一括りにされるのも如何なものかと。
ニュースリリースの内容を鵜呑みにするならば、少し行き過ぎた(ないしは舌足らずな)御所見かとも思われます。

所処で震災以降、此処東京では殆どのイベントが軒並み中止となっています。
正直云って被災地の現状を慮ると、祭催事で楽しむ事にも気が咎めるもの。
が、余りに行き過ぎた「自粛」傾向はそろそろ考え直さないといけないでしょう。

実際東京に於いては「自粛」と云う観点に加え、電気不足と交通機関の不安定さから大掛かりなイベントは「中止せざるを得ない」のが現状。
しかし然程の電気を必要としない(=日中屋外の非人工建造物)場所、且つ道徳的に第三者を不快にさせない催しに就いては、経済的観点からもヒステリックに控える必要は無いかと思います。

本来こういう状況下では、経済活動を関西.北九州圏に牽引して貰うのが理想なのですが、如何せん「一局集中」の弊害もあり中々と難しく。
例えば首都圏(東京.神奈川.埼玉.千葉)の人口は約3540万人で日本総人口の28%、東京にある上場企業本社数は約1900社で半数強。
これだけで物事を判断するのは短絡的かも知れませんが、数字一つ取って見ても「東京」の経済停滞は即ち日本の経済停滞と為り得るのです。

その上電気.交通網のインフラ被害を被っていない他地域でも、自粛モード「右に倣え」では動くものも動きません。

如何考えても今回の震災復興は長丁場、沈み込んでいるには余りにも時間が長過ぎます。
「病は気から」の諺通り、気持ちが滅入っていては本当に日本が患ってしまいます。
だから却って意識して「フツー」に立ち振る舞わなくてはいけないのかも。

で、冒頭の話題に戻るのですが。
こういう時事にこそ、普段通り「桜」を愛でに行きましょう。
但し何時もの春より、少しだけ蕭やかな心持ちで。
芳春日和の木漏れ日の下、静心にて桜花を眺めていると「浮かぬ心」も綻びるかも知れませんから。

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