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2011.04.15

●続「ミヤコの景気」.震災後

えー、一昨日ログの続篇。

震災以降、列島津々浦々で吹き荒れる「自粛モード」の嵐。
それは国内至る所処の観光地に「二次被害」と云う形で飛び火し、観光産業に立地する地域では「地域存続の危機」とも云える、極めて深刻な影響が出ています。

其処で世界でも有数の観光地、「京都」の現状は如何なのかと申しますと…。
私め四月上旬に一週間程帰京しておりまして、洛中洛外の「観光処」「飲食処」なぞ、色々足を運んで参りました。
そんな訳で「東日本大震災」発生後の「ミヤコ景気事情」雑感にて。

但し以下は「個人的な感想」なので、正誤の程はご容赦申し上げます。  

    
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結論から申し上げますと「確かに観光客は減っておりました」。
但し、今の所処「地域経済の根幹に揺るがす程では無い」かな、と。

京都が国内その他の「観光都市」と異なるのは、その規模と立地です。
京都市の人口は147万と、政令指定都市の中でもまぁまぁの規模。
加えて大企業の本社や大学、地場産業も其也に御座います。
更に「都市圏人口」は約260万、京阪神都市圏にあるので鉄道交通の利便性もあり、近隣他県からの人の流入も見込めます。
つまり都市圏人口と産業だけでも「ソコソコ」生産消費活動+観光が賄えるのです。

地方多くの観光地では、地域人口も少なく周辺地域からの人口流入も見込めない上に、「観光」そのものが産業の根幹になっています。
その辺を考慮すると、ミヤコは可也恵まれていると云って良いでしょう。

亦、京都の観光客比率は元々が日帰り主流。
日帰りと宿泊の比率が「74%:26%前後」なのは数年来変わっていません。
関西圏が震災被害を直接被っていない事もあり、「七割五分」の部分がいきなり極端な減少を見せる事も無いと思われます。
実際「自粛ムード」の過剰反応が収まりつつある近日では、やや人の出足も戻って来ている様子です(下記事参照)。

キャンセル続出で杞憂されている外国人観光客にしても、元来比率は1.7%弱。
更に元々、京都は東アジア圏からの観光客比率が少ないので(訪日観光客の東アジア圏比率/国内平均約60%:京都約25%)、九州各観光地の様な「瞬間最大風速」的ダメージも少ないでしょう。

そんな訳で、極端な「地域経済停滞」「「観光客枯渇」とはならないと思われます。

但し、それも「長期化」しない事が前提です。
以前も何某かの項で述べましたが、「ミヤコ」最大のパトロンさんは「トーキョー人」。
それは宿泊観光客の地域比率を見ても明らかです。
その東京が「余震」「電力」「原発」の三重苦では、中々「そうだ京都、行こう」とはならないでしょうし、更に危惧されるのは「東京の経済停滞」長期化。
即ちそれは「日本の経済停滞」となるのが明白、関西圏も逃れる事は出来ません。

要約、結局の所処「トーキョー」の経済活動が安全且つ通常運転し出さない限り、先行きに予断は許せない儘。
と、当たり前の結論になるのでした。

20110405102556gion祇園、自粛ムード 宴会など中止で客激減
消費活動、望む声も

東日本大震災を受けてイベントや宴会の自粛ムードが広がり、京都市東山区の歓楽街・祇園に影響が出ている。景気低迷に加え、客数がさらに減った店もある。夜の街では募金や消灯の風景が見られ、飲食店からは被災地に配慮しつつ、従来の消費活動を望む声が聞かれる。
「震災後、団体客のキャンセルが数件続いた」。お茶屋の店主(54)は嘆く。普段は予約取り消しがめったにない。「今回は同業者からも似た話を聞く」と困惑する。
東山区祇園富永町の居酒屋「遊亀祇園」は、常連客と滋賀県豊郷町で4月に催す予定だった酒蔵祭りを中止した。仙台市の友人が被災した田中真二店長(34)は「被災地のことを考えて好ましくないと判断した。お客さんも納得してくれている」と話す。店内に募金箱を設置し、義援金を呼び掛けている。
祇園商店街振興組合は震災の犠牲者を悼むため、四条通沿いのアーケードに設置する水銀灯約400個を3月いっぱい消灯した。組合によると、福島第1原発事故の影響からか、花見小路通などでよく見かけた中国や欧米の観光客がいなくなったという。
路上で呼び込みをする飲食店の男性店員(60)は「お客さんは半減してにぎわいが消えてしまった」と話す。ラウンジを複数経営する女性(50)は「お客さんが2~3割減り、女の子の出勤を減らして対応している」と話す。「被災地を含む日本経済全体に貢献するつもりで、余裕のある人は積極的に消費してほしい」と願う。
(文.写真共 京都新聞4/5
より)

20110406194757maruyama006京の花見宴会低調 
円山公園、嵐山出足3~4割減

東日本大震災の影響で、京都市内の桜名所では団体客を中心に、花見客の出足が低調となっている。毎年、会社員らの宴会でにぎわう円山公園(東山区)や嵐山(右京区)の茶店では、今年は自粛ムードから団体客のキャンセルが相次ぎ、約3~4割も減っているという。
円山公園で屋台や茶店を営む店主らによると、数日前からしだれ桜が見頃になったが、花見客は例年の7割に満たない。20年以上、春に茶店を開いている斉藤小夜子さん(75)は「いつもなら夜は満席になるのに、今年はがらがら。非常に痛手だ」とこぼす。夜間拝観期間中の清水寺(東山区)は「夜だけなら参拝客は半減近い」という。
外国人観光客の減少や遠忌の延期も影響しているが、最大の原因は企業など地元客の宴会自粛とみられる。茶店には今月に入ってから「会社あげて騒ぐのはやめる」と大口客のキャンセルが相次いでいる。
嵐山中之島公園でも、普段は社会人がシートを敷いて宴会する姿が見られるが、今年は今のところ影を潜めている。嵐山保勝会の田中克彦専務理事(70)は「こんなに少ないのは記憶にない。週末にかけ暖かくなるだろうし、増えると期待している。京都が元気にならないと」と話し、しだれ桜のライトアップを17日まで延長した。
一方、約50種の桜がある平野神社(北区)は、例年通りの人出があるといい、「自粛一辺倒ではなく、年に一度の楽しみを大切にしたいと思っている人も多いのでは」と話している。
(文.写真共 京都新聞4/7
より)

20110413095743kanko1外国人客激減、京都の観光産業苦境 
大震災1ヵ月

発生から1カ月が過ぎた東日本大震災の影響で京都の観光産業が苦境に陥っている。桜の季節にもかかわらず原発問題で外国人旅行者が激減し、国内の自粛ムードもあり人気観光施設も厳しい状況が続く。「京都は安全」と海外へのPRを強めるなど打開策を探る動きもあるが、「原発事故の行方が予断を許さず、どこまで届くか」との嘆き声も上がる。
「3月の売り上げは以前の3割程度。外国人がこれほど減るとは」と嘆くのは京都市東山区の清水坂の土産物店主(69)。10日までライトアップを実施した清水寺の夜間拝観者は昨年の約半分。原発問題に敏感な外国人観光客はほとんど見られなかった。
関西空港の3月11~31日の入国外国人は、1日平均3400人と前年の約4分の1に落ち込んだ。外国人への依存度が高い業界ほどダメージは大きい。
全日本通訳案内士連盟では約300人が所属する西日本地区で震災以降、京都を中心に56件の予約のうち8割がキャンセルになった。通訳ガイドの和来堂(下京区)でも依頼の7割が取りやめになった。上野哲也社長は「外国人ツアーの行き先を東京方面から関西に組み替えているが、日本政府観光局は外国人が安心して訪日できる材料を地図で示して発信すべき」と話す。
着物ショー人気で中国人観光客が7割を占めていた西陣織会館(上京区)は「外国人がほぼゼロ」の状態が続く。13人いた中国人パートの多くも不安を感じ帰国したという。
国内旅行でも心配の声は絶えない。春の舞踊公演と重なった京の花街では、法然、親鸞の遠忌の延期や縮小と相まって団体のキャンセルが出た。祇園甲部の「都をどり」でも平日は空席が目立つ。
震災後、観光客が約3割減った嵐山では、桜が満開となった先週末は人出が戻り、やや持ち直した。それでも嵐山保勝会の田中克彦専務理事は「このまま大型連休まで続けばいいが難しいだろう。原発次第でどうしようもない」と気をもむ。
嵯峨野観光鉄道(右京区)のトロッコ列車は、先週末は例年より多かったが、平均ではまだ2割減。年間7、8万人訪れる台湾人のキャンセルが痛手で、今月末には社員が台湾に出張し、「京都では平常に生活していると旅行業者に伝える」という。保津川下りは、桜が見頃の4月1~11日は例年なら600隻以上が出船するが、今年は450隻にとどまる。「団体キャンセルのピークは過ぎたが、個人客の動向が見えない」(保津川遊船企業組合)。
京阪バス(南区)が運行する定期観光バスの利用客は、3月は前年同期比で約4割減り、4月も3割程度減ったままで「3月の減りはキャンセル分だが、4月は予約が入らないのが理由」。京都ヤサカ観光バス(同)は、5月末までで8千万円分の損失を見込む。うち4分の1が外国人団体で「京都は安全とPRしたいが、原発の動向次第で手の打ちようがない」と声を落とした。
一方で、東北への修学旅行を関西へ変更する動きもあるが、落ち込みを埋めるのは難しい状況だ。京都駅近くの旅館では空室の問い合わせが相次ぐが、修学旅行で最も需要がある火~木曜日はすでに6月末まで満杯。ほかの日は外国人頼りだったため「空室があるのにうまくマッチングできていない」という。

□「催しで復興支援」
試練の時が続く観光業界だが、対策を打ち出す動きも出てきた。
市内のゲストハウス13軒でつくる「京都ホステルネットワーク」はツイッターやフェースブックを使った「スマイルプロジェクト」を3月下旬に始めた。外国人宿泊客に「京都は安心、大丈夫」「日本は元気です」などメッセージと自身の写真入りで各国に発信してもらう取り組みだ。飯田章仁代表は「情報発信で京都の状況を知ってもらい訪れてほしい」と期待を込める。
だが、12日には東京電力福島第1原発事故の深刻度が最悪のレベル7に引き上げられ、訪日観光客が一段と減る事態も懸念される。
過剰な自粛ムードで復興につながる経済の低迷が懸念される中、京都ではイベントは自粛せず、府内の観光振興で復興支援を図る方針を行政、経済界で確認した。震災直後、途中で内容を変更し、義援金を募った「京都・東山祈りの灯り」(3月15~21日)では計513万円が集まった。京都市観光協会は「今できることは催しなどで義援金を募ること。各団体と協力して京都から事業で復興を支援できれば」としている。
(文.写真共 京都新聞4/12
より)

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