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2011.07.21

●「百獣の楽園」展

昨日は午前中より居「京博」へ。
「百獣の楽園 ―美術にすむ動物たち―」展を観に行って参りました。

Hyakujyu1今回天覧会のテーマは標題通り、「軸物」「襖絵」から「蒔絵」「織物」「鋳型」「磁器」に至るあらゆる工芸ジャンルより、動物がモチーフとなった作品を展示すると云う企画です。
しかも「京都市立動物園」と連動企画と云う、初めての試み。
丁度来週からは夏休み、子供さん「夏休みの宿題.自由研究」の対象としても中々良いのでは無いでしょうか。

因みに展示作品数は117点。
その中で目に留まった幾つかを挙げてみたいと思います。

朝顔に蛙図襖/長沢芦雪.筆
明朗軽快な作風は流石芦雪。
細やかな朝顔の蔓と竹幹に対し、余白を大胆に取った構図。
そして何より、写実的ながら何処かユーモラスな蛙がこの作品の肯綮。
牛図/俵屋宗達.筆
偶然と計算との相乗効果「たらしこみ」は墨のしみを生かした究極の技法。
微妙な濃淡に因る質感は、牛の肉質だけでなく皮膚の湿り気迄も描写しています。
虎彪図/狩野松栄.筆
南禅寺方丈「虎の間」襖絵でも著名な虎彪図。
近世迄彪は虎の雌だと思われていました。
因みに雌の子供(彪)は親が観ていないと雄の子供(虎)を食べてしまいます。
従い「虎の子渡し」の故事が生まれた訳で。
猫図扇面/元久.筆
兎図扇面/元久.筆

猫のと呆けた感じに、兎の寂寞とした感じ。
「静」の中にも各々の表情が豊かに描き出されています。
この扇、リ.プロダクトして販売して欲しいものです。
厳樹遊猿図屏風/式部輝忠.筆
山野に屯している猿群が何故か人より人らしく見えてしまいます。
「擬人法」ならぬ「擬猿法」とも云うべきでしょうか。
屏風絵の大作、少し引いて観るのが宜し。
猿蟹図/伊藤若沖.筆
「猿の毛筋」に「蟹の鋏と甲羅」、墨の濃淡だけでこれ程質感の違いほを表せるのには只驚き。
猿の意地悪そうな表情が蟹の悲哀を一層誘うのですが、、若冲特有のデフォルメ感が作品全体を微笑ましいものにしています。
十二類絵巻/作者不詳
室町時代の御伽草紙、これはもう完全に漫画。
蛇に着物を着せる無理矢理感もスゴイ…。
因みにこの時代、羊は山羊に描かれています。

002
【写真上】京都国立博物館(重文)。
1895年(明治28)竣工、設計.片山東熊、煉瓦造.平屋建て。
日本人建築家に由る西洋建築、ルネサンス様式を多分に意識している。

最後に此方に伺ったのは私め在京時の頃だと記憶していますので、彼是「17年以上振り」の来訪。
たまには帰京時の博物館巡りも良いものだな、と思ったのでした。

と、こんな感じにて。

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