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2011.10.11

●「会心の」「悪夢の」40分

ラグビーW杯も準々決勝が終了、ベスト4が出揃いました。
そんな訳でマッチリポート続篇、「北半球の部」その二と成増。

【フランス(2T0G2PG1DG)○19 - 12●(2T1G)イングランド】

矢張りフランスはフランス。
此処一番の大勝負で「ベスト」の戦い、トリコロール地雷がまたもや炸裂しました。
特に前半は会心の出来でゲームを完全に支配、フランスらしからぬ(?)規律と勤勉さを保ち続けたディフェンスは、背番号を問わずイングランドに圧力をかけ続けます。
密集戦で労を惜しまないFW陣(特にバックロウは攻守に奮闘)に呼応するかの様にBK陣も躍動、長短強弱を織り交ぜたパスと個人技冴え渡る奔放ランで相手を翻弄。
ゲームコンロールに抜群の冴えを見せるヤシュビリ、陰日向無く動き続けるパーラ.ルージュリー、切れまくりのクレール.トゥライユ…、パフォーマンスの悪い選手が見当たらない程です。
しかもそれらが個々の才能+ユニットとして機能しているのですら、イングランドにとってはたまったものじゃありません。

後半に入り膠着状態から反撃を許すと、今度は「エリア」「点差」「時間」のゲームマネジメント三原則を念頭に置いた戦い方を粛々と実行。
最後はワンプレー差に迄迫られましたが、実質スコア以上の完勝でした。

イングランドにとっては正に「悪夢の」前半40分。
攻守に於いて我慢し切れず「ピンチではペナルティ」「チャンスではハンドリングエラー」と、もう如何しようも無い流れ。
あれよあれよと云う間の「0-16」、何とPGの得点はおろか「狙う機会」すらありませんでした。
後半に入り反則の多さは修正、逆にフランスにペナルティが目立ち始めると漸く攻めに転ずるも、攻め急ぎからか前半から続く「ミスの連鎖」は止まりません。
「点差」「時間」に加えて、自らの「出来の悪さ」が焦りを生む要因となったのでしょうか。
2トライを返した所処で「時間切れ」、前半のビハインド(点数.試合の流れ共)が余りにも大きすぎました。
結果的に止めを差されたのが、「お家芸」のDGと云うのが何とも皮肉。

そして疑問符が付いたのは、80分通して変わらなかったそのゲームプラン。
積極的に仕掛けるのは良いのですが、自分達の強みを最大限に生かす選択肢では無かった様に思えます。
「キックでテリトリーを稼ぎ」「狙えるPGは全て3点を取り」「深く攻め込んだらFWで圧力を掛け、空いたスペースを決定力のあるランナーが突く」お馴染みの戦い方の方が、相手にとっては嫌な筈(グループリーグ、スコットランド戦の勝敗を決めたトライは正にその典型)。
少なくとも後半開始から戦術を切り替えていれば「40分=16点」は何とかなったかも知れませんが、ファーストスコアを刻んだのが「残り25分」では遅すぎました。

まぁそれも結果論、果たして「この日のフランス」相手では勝敗をひっくり返すのは無理だったかも知れません。
唯一「たられば」は、キックオフ直後に攻め込んだ際の5mラインアウト。
あそこでTOを許さず「取り切って」いれば、勝負は全く違った形になっていたでしょうが…。

 

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