●「2012/13スキー試乗会」戸隠篇.その一
えー、先日は戸隠スキー場で行われた「2013ニューモデル.試乗会」リポ。
前々週の「アサマ2000」試乗イベントにも参加して来たのですが、その際のバーン状況が可也硬めのアイスバーン。
そんな訳で「前回フィーリングが気に入ったもの」を春軟雪で試すべく、加えて「乗り損なったもの」と「新たに触手の伸びたもの」を求めてのエントリー。
因みに試乗者のスペックは以下の通り。
年齢 アラ4(おっさん)
体格 身長172㎝ 体重58kg
体力 中距離ランナー.中の上 (1万m:37分、ハーフマラソン:86分)
技術 SAJ1級 12年前迄は草レーサー
嗜好 ショート.ミドルターン>ロングターン、スピード好き
弱点 軽量。返りの強過ぎる板、重い板には負け気味
滑走日数 毎季約20〜30日
現行板 サロモンX3 デモ(08/09)
尚、先日ログの記述通り、当日のゲレンデコンディションは「超」悪重雪、滑りが悪いを通り越して板が前に進みません。
そんな状況での試乗コメントなので、その辺はご了承の程を。
・ROSSIGNOL/DEMO α SLANTNOSE R18 (166㎝)
・ROSSIGNOL/DEMO β CASCADE TPX(166cm)
最初はアサマ2000でも試乗したロシのオールラウンドモデル、次に試す「本線スキー」との比較上からも先に乗っておきました(写真はβ)。
従いリポは既述済→(http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2012/03/fish-bb15.html)ですので、今回は補足程度に。
乗り味の印象はマイルド、敢えて悪く云うとやや鈍重。
「小回りにシフトを置いたオールラウンドスキー」と云った位置付けだと思って下さい。
・DYNASTAR/SPEED GROOVE DEMO R18(165cm)
前回の試乗会、上記ロシα.βが予想外の好印象。
「じゃあこれも乗らないと」てな訳で、今回のメインに置いていた一台でした。
αと同じR18プレートを装備も、こちらはキャンバースキーです(大回り使用の「COURSE DEMO」の方はトップロッカーを導入)。
小回り機らしくキビキビとした走り、雪面の捉えもしっかり、しかも早い。
ソコソコ縦にも走らす事も出来、圧の加減次第では中回り迄楽々可、この日の雪は試せませんでしたが、高速にも強そうです。
ロシに較べて板の走りは攻撃的イメージも、デモ的(非ディナ的)なしっとりした乗り味感も加味しているのが意外でした。
多少のギャップなら無視できる重厚さもあるので、使用意図も万能かと。
返りが多少強いですが、私めの体重(58㎏)でも許容範囲でした。
と、欠点はさして見当たらないのですが、強いて云えば乗り手側の問題。
「アトミックAX」や「メタルプレートのオガサカ」程ではありませんが、多少スキーウエイトがあり(アトのS位)、板の特性を考えても体力の無い人が一日中乗り回すと疲れるかも知れません。
エキスパートや競技経験者がゲレンデスキーとして使うと面白いでしょう。
・VOLKL/PLATINUM CD SPEEDWALL(171cm)
これは前回のアサマで乗り損なったもの、「トップ&テールロッカー」の板も試してみたくの試乗。
が、残念乍らこの日のバーンコンディションには全く合いませんでした。
従いコメントは控え目に。
オールラウンドを謳っているも基本的には中~大回り向き、しかもある程度スピードを出さないと特性が生きて来ない板だと思います。
試乗は171㎝でしたが、サイズも178か185の方ベストチョイスかと。
もう少し高速域&パックバーンで試したい板でした。
・ATOMIC/BLUESTER DEMO-S (165cm)
前回アサマにて試乗済み→(http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2012/03/2013-12f9.html)も、改めてもう一度。
此処迄四台乗った「イメージリセット」の意味で、個性の解り易い板を選びました。
「雪質不問の雪面コンタクト」「小回りモデルとしては突出した安定感」「ターン始動から切り替えまでのオートマさ」…。
加えてこの日の様な悪軟雪にも頗る強く、「除雪車」の如くザラ雪を掻き分けて進んでいきます。
と、アサマでの試乗リポでも述べた様に、秀逸な基礎系小回りモデル。
文句を付ける所処は殆ど無いのですが「敢えて」難癖をつけてみると…。
「スキーにおんぶされている」とでも表現すれば良いのでしょうか、板に乗せて貰っている感が余りにも強過ぎるのは好みが解れるかも知れません。
人間が板に働きかけなくても性能だけでスキーがターンに連れて行ってくれるので、結果板の挙動を邪魔しないように乗り手が「マグロ状態」になり勝ちの板。
因みにこの傾向はA(X)で、より顕著になります。
そんな訳で「スキーヤー各々のスペック(技術.体重.脚力.)」に相応の板をチョイスする事が大切だなと改めて思いました。
と、取敢えずこんな所処にて。
後篇へ続く。