●大堰川「御船游び」
大宮人の舟遊地として名高い嵐山「大堰川」。
嵯峨帝以来歴代多数の御幸があり、宇多上皇御幸の折には「観月宴処」として文献にもその名を残す由緒ある地です。
そんな我が家の近所にて、昨日「三船祭」が行われました。
「詩歌」「管絃」「舞楽」三艘の龍頭鷁首が王朝絵巻宛らの優雅な「御船游び」を披露。
平安の御世には、行幸の度にこう云った宴が開かれたことでしょう。
「観月の名所」と云った元来の性格上、個人的には「宵宮」なんぞを行って頂ければ尚興趣もあるのではないかと思います。
因みにミヤコの神社例祭は殆どが固定日開催にて、本来曜日は関係ありません。
車折神社の例大祭も5月14日なのですが、この三船祭は昭和3年からの新興行事。
例祭の延長みたいなものですが「神事」より「祭事」としての趣が強く、従いある程度集客も考慮され「5月第3日曜日」の催しとなっております。
と云う訳で、昨年の様に「7年に一度」は葵祭とバッティングする訳で。
平安の雅、船上に再現
嵐山で三船祭
平安の船遊びを再現する車折神社(京都市右京区)の「三船祭」が20日、同区の嵐山渡月橋上流の大堰(おおい)川で催された。船上では雅楽や舞が奉納され、河川敷を埋めた市民や観光客は、きらびやかな船と初夏の緑の対比を楽しんでいた。
大堰川の船遊びは、宇多上皇の御幸に伴って898年に行われたのが起源とされる。午後2時に、神職を乗せた船を先頭に21隻が渡月橋から上流に向い、神事を執り行った後に雅楽や舞、常磐津や小唄といった伝統芸能を披露した。
平安風に彩られた船が、山の緑を背景にして水上を進む優雅な様子に、見守っていた市民や観光客は「当時の貴族たちの優美さが伝わってくるようだ」と感心していた。
(文.写真共 京都新聞5/20より)