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2012.06.27

●チームジャパンは何処へ

えー、五日前の話になりますが…。
先週木曜日、「2012/13.ジャパン男子アルペンチーム」の陣容が発表されました。

強化A指定:該当者無し (2011/12:湯浅直樹 佐々木明)
強化B指定:湯浅直樹 (2011/12:該当者無し)
強化C指定:未発表 (2011/12:大越龍之介ら四名)

何と佐々木明がナショナルチームから外れた上に、昨季5位二回.第一シード目前の湯浅直樹ですらB指定。
ワールドカップ国別枠(日本は2)のもう一つは、C指定の選手(恐らく大越.石井ら若手)に与えられる事になるでしょう。
この指定変更により来季のW杯フル参戦は湯浅一人、大越.石井らはヨーロッパカップを中心にスポットでのW杯参戦となりそうです。

尤もこの指定選手措置、今年一月にSAJにより通知された「強化指定選手選考基準の改定」で予想はされていました。
その新.選考条件と云うのが下記になります。
【A指定】
下記の成績評価基準をいずれも満たし、次期オリンピック冬季競技大会において、8位入賞以上の成績を収める「可能性が高い」と認められる選手・種目。
①前年度におけるワールドカップ.世界選手権.オリンピックにおいて、50%以上の確率で8位以内の成績を収めていること。
②前年度のワールドランキング(種目別)が15位以内であること。
【B指定】
下記の成績評価基準のいずれも満たし、次期オリンピック冬季競技大会において、8位入賞以上の成績を収める「可能性がある」と認められる選手。
①前年度におけるワールドカップ.世界選手権.オリンピックにおいて、5%以上の確率(1~2 回以上)で8 位以内の成績を収めていること。
② 前年度のワールドランキング(種目別)が30位以内であること。

一見、世界で戦うには適正基準の様な気も致しますが…。
しかし「長期ビジョンに亘っての選手育成.チーム強化」をおざなりにしてきた上に、シーズン中いきなりの通告、はっきり云って無茶苦茶です。
因みに過去に遡ってみても、このA指定基準をクリア出来たのは、1996/97シーズンの木村公宣ただ一人しか居ないのですから。

恐らく原因は二年後に控えたソチ五輪なのでしょう。
限られた原資(予算)をメダル獲得可能な競技.選手に集中投下する為の弊害と思われますが、寧ろ将来的には「日本アルペン界が世界と戦う意志を放棄」した分岐点となりかねません。
近い将来(湯浅引退の後)、果たしてジャパンが「ナショナルチームとしての体」を成しているのかも危ぶまれます。

佐々木の件にしても昨季はノーポイント、加えて30歳。
確かに「上がり目」は少ないでしょうが、第一線から「退かせる」には未だ早過ぎます。
チームの若返りも必要ですが、現在のポイントランクに加え過去の実績を考えれば、佐々木はもうワンシーズンチャンスを与えられるべき選手だと思います。
実際、W杯では湯浅の次に期待の持てる選手である事は間違いありません。

まぁ取敢えず今日はこの辺にて。
件に就いては後日改めて項立てしてみようかと思います。

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