●「2013/14スキー.苗場試乗会」後篇
えー、先日は「苗場スキー場」、2013/14モデルスキー試乗会。
今回も毎年の如く、「小回り」モデルを中心に乗って参りました。
そんな訳でのニューモデルリポート、その二で御座います。
因みに試乗者のスペックは以下の通り。
年齢 アラ4(おっさん)
体格 身長172㎝ 体重58kg
体力 中距離ランナー.中の上 (1万m:37分、ハーフマラソン:83分)
技術 SAJ1級 12年前迄は草レーサー
嗜好 ショート.ミドルターン>ロングターン、スピード好き
弱点 軽量。返りの強過ぎる板、重い板には負け気味
滑走日数 毎季約20〜30日
現行板 DYNASTAR SPEED GROOVE DEMO R18(2012/13)
テストバーン及びコンディション
苗場第5ゲレンデ左(平均斜度18度くらい)。
ザラメと古汚雪が混堆したググサバーン、混雑具合もそこそこ。
そんな訳で高速域や大回りの評価は難しく、ざっくりとした印象や滑走中のフィーリングを中心としたインプレッションになります。
・STOCKLI LASER SC (170㎝)
乗りたいスキーの空きが無く、興味本意で試してみました。
ベースはSLモデルが叩き台になっており、競技的な味付けを残しつつ万能性を重視した「エキスパートテクニカル(≒デモ)」と云う位置付けです。
ブランドイメージとしては、女子専用高速系板の印象しか持ってなかったのですが…
「無茶苦茶イイです、コレ」。
先ず驚いたのが、「何、このスムーズな走り?」。
それは「アトミック」や「ヘッド」等の重厚な安定感とは全く異なる、軽快でいて且つ芯の通った安定感。
この日のグサ雪をものともせず、スイスイ縦に走ってくれます。
基本的なフィーリングは乗り手主導タイプ。
クイクイ内に入りたがるオートマスキーとは違い、フォールラインに走りつつ乗り手の意図したターン弧を描いてくれます。
14.9のラディウスも良い按配、所謂深回りの「ギュィン」と云うカービングよりも、浅めのターン弧でトップを縦に走らせる滑りの方が向いてます。
雪面からのコンタクト感はマイルド、「キレ」「ズレ」のターンコントロールも自由自在、高速域にも強そうです。
暴力的な価格以外、何の欠点も見当たりません。
変な云い方ですけど、カービング以前のスキーの良質な乗り味を思い出しました。
シンプルなコスメも個人的に好み、この日一番の「当り板」。
もしも今季が買い変え年なら、コレで即決でしたね。。
あとは「ティナ.マゼ」みたいなおねーちゃんが声を掛けてくれれば…200点です♡。
・Volkl PLATINUM SW (173㎝)
トップとテールにロッカー導入と、昨季モデルから大幅なイメチェン。
「小回りベースのオールラウンドモデル」と云うコンセプトは不変ですが、新テク導入により更に「クロクル回る」「脚力要らず」な板に仕上がっています。
SDに較べるとサイドカーブとセンター幅の差異影響からか、やや走りのキレに欠ける感覚でしたが、まぁあくまで比較論。
鈍重な感じはせず、寧ろ乗り手のチョイス幅とオールマイティさでは此方の方が高支持なラインナップかもしれません。
特に中速域での操作性とポジションの取り易さは秀逸でした。
但しその分ハードシチュエーションでの滑走安定性には少し疑問符、余り荷重圧を掛ける走りには向いていない様に思われます。
特に急斜面&高速域では、ズレを多用した安全速度域で滑った方ず良い鴨。
そんな訳でレベルの差異は多少あるものの、競合相手は「FISCHER RC4 SUPERIOR」「SALOMON 24 Hours Max」と云った感じでした。
因みに試乗サイズは173㎝も、165前後の板と変わらない快適な操作性。
購入するなら173㎝「一択」で良いでしょう。
・Volkl PLATINUM SD SPEEDWALL (164㎝)
小回り重視のデモモデル、此方は咋季からのブラシュアップはありません。
相変わらず良質な軽快さで取り回しも容易、しかもフレックス.トーションは良い意味で「しっかり硬め」。
「フォルクル的」乗り易さはその儘に、全体的にSWをソリッドにした印象です。
安定感もこのスキーウエイトにしては高い方、キャンパースキー的「乗り手主導」な乗り味も個人的に好みでした。
特にターン中~後半の加速感が気持ち良く、切り替えでモタモタせずにフォールラインへ走らせる滑りの方がより特性を発揮出来るでしょう。
ターン弧チョイスは圧の加減次第でミドル迄自在ですが、大回りには向いてません。
「SL RACETIGER」等の競技系板とは根本的に材質.構造が異なるので比較対象外ですが、矢張りSL的にキュンキュン走らせたくなる板。
あ、それから基本的には「整地使用」です。
ATOMIC BLUESTER DEMO-AX (164㎝)
咋季モデルからの変更はコスメのみ(との事)、全体的な印象は昨季モデルと同様。
ただ「ベッタリ感」や「どっしり感」が突出した感じが薄れ、乗り味がマイルドになった感じが致しました。
総じて扱い易くなった感、但し「アトのAX」としては、ですが。
ATOMIC BLUESTER DEMO-SC (160㎝)
材質変更で軽くなったとは云え、セカンドモデルとしては「重」っ。
解り易い変化として昨季機に較べ、板の撓みは目に見えて感じ易くなりました。
只ターゲットスキーヤーを何処辺に絞っているのかと云う点で少し疑問符有り。
この日の試乗会、アトミックに関しては終日「使用中状態」。
AXは164㎝しか乗れない上に、SXに至っては試せず終い。
次位モデルのACも乗れず終い、SCも160㎝しか試せませんでした…。
そんな訳で「本チャンサイズには乗れず」「両機との比較も出来ず」でしたので、きちんとしたインプレは次回丸沼の試乗会後に改めてと云う事で。
と、取敢えずはこんな感じの「苗場試乗会リポ」で御座いました。
嗚呼、骨折で石打丸山(3/9.ヴィクトリア)と戸隠(3/30.タナベスポーツ)の試乗会に行けなかったのが本当に悔やまれる...。