●「川の流れのように」「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
えー、本日は久し振りに私め地元「嵐山」のおハナシ。
と申しましても、個人的には殆ど興味の湧かない話柄ですが…。
2008年にリ.オープンした「京都嵐山美空ひばり座」が、今月末で二度目の閉館となるそうです。
まぁ予想通りっちゃ何ですが、とどのつまりは賞味期限切れ。
「ハコモノ観光施設の宿命」からは、昭和の歌姫も抗えなかったと云う訳です。
因みに同施設は1993年「美空ひばり館」として開館も、2006年に閉館。
2008年「京都嵐山美空ひばり座」に改称、運営母体も変わりリニューアルオープン。
で、今回の閉館ですから営業期間は実質約18年半。
寧ろこれだけの長期間、運営継続出来たのは流石「お嬢」と云うべきでしょう。
尚、件に就きましては散々「ぶーたら」述べていますので、過去ログから抜粋コピペしたものにてコメントを代用しときます。
(2007/05/30)
記憶が正しければ94年3月、私の東下りと入れ違いで開館したと覚えています。
東京では電通さんの例のCM「そーだ京都、行こう」が始まり、「勘違い京都観光狂想曲」黎明期の頃で御座います。
何故嵯峨嵐山の地にて「ミソラヒバリー」なのか地域住民は小首を傾げたものですが、然し観光収益はミヤコの生命線、嵯峨嵐山も例外ではありません。
まぁ80年代後半に猛威を振るったタレントショップ乱立に較べれば、ひばりさんの方が品もあって格式高いもの。
こうした妥協打算の産物として「京都嵐山美空ひばり館」は開館、当初は話題性もあり其也に順調な運営だったそうです。
但し観光する側もそれ程莫迦じゃありません。
少し見識のある複数回来訪者であれば、「雪月花」兼備した数多ある名勝.旧跡を素通りし迄、コンクリビル内の衣装部屋やビデオを見物しようとは思いません。
よーするにパッケージツアーで一度観れば充分、二度観るものじゃないのです。
そりゃ来館者も減少するものでしょう。
最後に、この記念館のお陰で「五山送り火.鳥居」が渡月橋三条付近から全く見えなくなってしまったことを付記して終わりにしておきます。
(2007/08/27)
「美空ひばり館」「はんなりほっこりスクエア(嵐電新駅舎)」「19th CENTURY HALL」
「嵐山温泉」「時雨殿」「JR新駅舎」…。
此処数年来続く、「嵯峨.嵐山」観光施設新規建設に就いて一諫言。
大堰.嵯峨野は平安の古より、花鳥風月に富んだ「雅の中の鄙び」であり、故に「風流の」「遊興の」「遁世の地」でありました。
云わば「俗っぽく」ない所処が大宮人にとっての魅力だった訳です。
つまり「新規観光施設の建設が全て悪い」と云うのではなく、当地との関連性が希薄であったり、安直且つ行き過ぎた開発事業は却って嵯峨の本質的な魅力を損なう危惧すらあるものです(個人的には「時雨殿」は趣旨や建設場所からアリだと思います)。
ハコの中身が違うだけで(タレントショップがカルチャーっぽいものに歪変しただけ…)、やっている事はバブル時代と大した変化もありません。
他の行政地区が羨む程の文化財が有形無形ゴマンと在る中で、何故にこう「ハコ物」を濫造するのか、正直理解に苦しみます。
だったらいっその事「嵐山ヒルズ」でも拵えてみては如何でしょう。
関係者の方々には、堀永休氏著「嵯峩誌」を御一読願いたいものです。
惜しむファン、遠方からも
「美空ひばり座」5月末閉館
今月末で閉館する、京都市右京区嵯峨天龍寺の観光施設「京都嵐山 美空ひばり座」。閉館の日が近づくにつれ、遠方から訪れるファンの数が増えている。「ひばりさんに浸れる場所がなくなるのは寂しい」と惜しむ声が上がり、通常の2倍の入館者でにぎわう。ひばりさんの誕生日の29日は、同館では最後となる「生誕祭」が行われる。
ひばり座は、前身の美空ひばり館(1994年完成)を改装して2008年に開館、舞台衣装を展示し、出演映画のダイジェスト版を上映してきた。東京都目黒区のひばりさんの自宅を、「美空ひばり記念館」として来年から公開することになり、京都は閉館が決まった。
4月26日の閉館発表後、来館者が通常の約2倍に増えたという。5月19日の日曜日は、約300人が来館した。愛知県から友人8人と訪れた吉野和子さん(73)は、小学生からのひばりファン。当時、近所の家のテレビで夢中で見たという。美空ひばり館のオープン初日に配られた記念品を大切に持っている。以来7回目の来館で、「音楽や衣装を通してひばりさんに浸ることができ、来るのが楽しみだった。寂しいけれど、時代が変わったということでしょうか」と惜しんだ。
東京都から来た福田暢子さん(74)は「ひばりさんの後援会のつながりでたくさん友人ができた。何十年も手紙や電話でやりとりしたり、旅行をしており、生きがいであり健康の源。ありがとうと言いたい」と話した。
29日の「生誕祭」では、正午からケーキカットやカラオケなどを行う。「歌ったり、おしゃべりして自由に過ごしてもらいたい」(ひばり座)という。当日券は、入館料とケーキセット・カラオケ付きで2千円。通常入館料1400円。ひばり座TEL075(864)5000。
(文.写真共 京都新聞5/22より)
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