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2014.05.29

●2014/15ニューモデルスキー.インプレ⑥

えー、毎春恒例、来季の「ニューモデルスキー試乗会」リポート。
今年は滑走日数がヘヴィローテーションの為、アップが大分遅れてしまいました。
そんな訳でのインプレッションその⑥、「メーカー色々編」で御座います。

Zzzz
【写真上】3/22、戸隠試乗会の様子(タナベスポーツさん主催)。
今シーズンの参加試乗会は「3/8.五竜いいもり(アルペン)」「3/21&23.戸隠(タナベスポーツ)」「4/13丸沼(パワーズ)」「4/17かぐら(KAMP K2)」の計5回。
今年も「小回り~中回り基軸の基礎板」を中心にテストして参りました。

尚、試乗者スペックは以下の通りになります。
  年齢 アラ4(おっさん)
 体格 身長172㎝ 体重59kg
 体力 中距離ランナー.中の上 (1万m:37分、ハーフマラソン:82分) 
 技術 SAJ1級 13年前迄は草レースに出没
 嗜好 ショート.ミドルターン>ロングターン、スピード好き
 弱点 軽量。返りの強過ぎる板、重い板には負け気味
 滑走日数 毎季約30〜50日
 現行板 DYNASTAR/SPEED GROOVE DEMO R18(2012/13)

51
・NORDICA/DOBERMANN SPITFIRE EVO EDT(168㎝)
 BIN/X EVO SC/126-74-109 R/14
・NORDICA/DOBERMANN SPITFIRE PRO EVO(168㎝)
 BIN/P.R
EVO SC/126-74-109 R/14

今季フルモデルチェンジしたスピットファイアシリーズ。
来季は主だった変更は無く、コスメも含めて現状継続モデルとの事です。

先ず「EVO EDT」ですが、特徴的なフォルム同様に個性のはっきりした板。
第一印象はガチッと硬質な板張感、「重厚」と云うより「剛硬」てなイメージです。

「キャンパー」「メタル」の構造特性に加え「接地雪面の大きい独特のトップショベル」「SL.GS混載のシェイプ」に起因した回転性能と雪面コンタクト感。
トップグリップの噛みがターンの入りからガッチリ、加速度付けてフォールラインへ走ってくれ、抜けもスバーンと足元に戻って来ます。
ターン中後半が長く取れるのでトップが下に向かってからの縦走り感が抜群、前半にターン弧描いて後半はストレート気味に走らすと山回り部でもキレ.スピードが衰えません。
高速域での板の挙動はトップ~センター幅のワイドさもあっても落ち着いたもの。
多少ルーズな扱いになりますが、悪軟雪でもソコソコかっ飛ばせます。

但しEDTプレートの効果かトーション剛性が可也強く感じられ、リズムの早いショートでは板の返りも強烈です。
反発を足元で捌く技術に加え、ある程度スキーを抑え込む脚力が無いとツラい板。
と、競技板の硬派色を濃く残した基礎機それでもですが、「SLR EVO」に較べるとリアクションの凶暴さは抑えられており、「どーしょーも無い」てなレベルではありません。

荷重加減でターンサイズの調整も利き、ショート~ミドルをメインにロング迄可。
ショートではラディウス(R14)よりも小回り感が強く、ロングでは逆に大回り感が強い融通幅の広さを持っています。
ま、エクスタシーな切れと加速の伸びを味わうならミドル迄ですね。

とまぁ、ある程度以上のシビアさを持った板ですが、乗り味も額面通り。
「アトSX」「オガSZ」等とは違い、乗り手に勘違いさせてくれないハードルの高さを示してくれますので、その点では親切なのかな…。

少し引っ掛かったのは、現行モデルより低速時の操作性が鈍くなっている感じ。
気の所為かと思いバーンコンディションの異なる試乗会で何度か試してみたのですが、矢張り同じ印象。
ま、この点は100%の自信無いので参考意見程度にしといて下さい。

「PRO EVO」はそのまんま、EDTプレートを抜いて温和にしたイメージ。
その分トーション加減が優しくなり、加圧に対するレスポンスが大人しくなりました。
下位互換と云うより、適正ユーザーの技量を考慮したてデチューンしたって感じ。
従って上記「PRO EVO」のコメントを多少和らげて解釈してもらえればオケーです。

ま、一般上級者はこっちを最上位基礎板と考えた方が良いかも知れませんね。

53
・BLiZZARD/SRC RACING SUSPENSION (165cm)
 BIN/POWER14 SC/121-70-106 R/13

続いて兄弟板のブリザード、好評のSRCもブラッシュアップ無しの継続リリース。
現行モデルに引き続き、好感触な仕上がり具合でした。

板なりでのクルージング滑走では、ややマターリしとた朴訥な操作性。
しかし速度レンジを上げると低速域での鈍重さからは一転、軽快で切れ味鋭い走り。
圧をしっかり加えるとその分の反応が「ヒュンヒュン」返って来ます。
そのレスポンスはシリアスな競技板に較べマイルドに均されており、レースモデルの鋭敏さを残しつつも基礎的な落ち着きを上手く加味しています。
準.競技板としてはライトウェイトで扱い易く、行き過ぎたグリップ感も無し。
フルサスの効果からか、雪面ギャップも硬雪軟雪問わず程良く吸収してくれます。
総じて「硬派色を残しつつ、しっとり感強めなマニュアル板」と云ったイメージでした。

この板を一言で表現すると、「兎に角本当にバランスの良い板」。
取り回し操作の自由度と、適度なオートマ感。
ターンサイズやカービング/スキッディングの融通幅の広さ。
軽量板と云うには落ち着いており、重厚板と云うには甚だ軽快。
手強わ過ぎず優し過ぎず、板の剛性感としなやかさが丁度良い按配。
加圧時以外はそれ程強く感じないメタル感。
シェイプも至ってノーマル、板の性格も部分特化しない「ちゃんとした」小回り機です。

結論として、ゲレンデユーズとしても全く問題無し。
と云うか寧ろ「準.競技モデル」では無く、堂々と「DEMO」ってロゴを入れて売り出しても良い位です。
欠点としては…、逆にレースで使うにはチト大人し過ぎると云った所処でしょうか。

個人的には昨年同様、レーシングモデルと同じオレンジコスメの方が良かったな。

54
・HEAD/i.SUPERSHAPE MAGNUM (170cm)
 BIN/PRX12S W88 SC/128-72-106 R/13.1

えー、私めの鬼門板「ヘッド」ですが…、何だか年々鬼門じゃ無くなってきています。
予想以上の良い出来、若しかすると数年後には買ってる鴨。

スキーの自重自体はヘビィな部類では無いのですが、滑走中のフィーリングは重厚路線の板に近いそれ。
只、ネガティブな意味でのヘッド独特な「もっさり感」は年々薄れてきており、「研磨」と云うか「熟成」されたテイストになっています。
トップロッカー導入の分、低速時のターンとっかかりも更に楽チンになりました。

そしてもう一つの「ヘッド色」である、ずっしりとした雪面コンタクト感は健在。
過去モデルに較べ年々取り回し易くなっているのに、安定感は全く損なわれていません。
アトミックの「どっしりべったり雪面に張り付く」イメージや、サロモンの「センター支点に根っこが延びてる様な圧倒的接地力」とはまた異なる、スキーの自重で板全体に万遍無く重石が付いてるかの様な感覚。
小回り基軸の基礎板として、高速域での安定感は水準を大幅に上回るレベルです。

売り線サイズが小回り機としてはチョイ長めの170㎝。
その分ターンサイズの得意レンジも広く、R(13.1)の割りには大き目のミドル迄オールラウンドでに対応出来ます。
「過度な板返りや先走りとは皆無、マイルドな滑走フィーリング」「安定感に起因するポジショニングの取り易さ」「基本的にはオートマ色濃いも、パワーのある人なら能動的にも動かせる」と云った扱い易さもこのレベルの基礎板としては秀逸。
個人的に特筆したいのはノンメタル機かと思わせる様なたわみ易さ、上手く粘ってくれる適度な板の剛性。
来季からの新テク(トライフレックス)の恩恵もあるのでしょうね。
何かコメント書いてるうちに気付いたのですが、年々オガサカ的なベクトルに寄ってってる様な…。

と、結局欠点らしい欠点は見当たりませんでした。
ユーザー幅も幅広く、体力のある2級クラスから一般上級.エキスパート迄オケー。
嗚呼、これだったら「SPEED」も乗ってみりゃ良かったかな。

55
・OGASAKA/TC-SZ (165cm)
 BIN/RC600FL SC/117-67-104 R/12

例えるなら「羊の皮を被った狼」。
只、その羊の皮がSFX特殊メイク並みに良く出来ている上、正体も矢鱈滅多には噛みついたりしない温厚な狼です。
「マイルドで落ち着いた操作感」と「基礎機最上位クラスの強靭さ」を併せ持った板。
この例え、乗った方なら何と無く解って頂けますかね。

昨季TC-SGからバランスの微調整がある程度の継続モデル、板なりに走らせてみると相変わらずの「どっしり重厚」なスキーウエイト。
しかしSGに較べると、それ程メタル感やフレックス.トーションの強さを感じません。
一昨季のTC-SVに「先祖帰りした」と云うと大袈裟ですが、ざっくりとした印象は「ハードさ↘」「マイルドさ↗」てな比較イメージでした。

乗り味はシチュエーション全域に於いてオガ的「じわぁ~っと穏便な重厚さ」。
たわみはしなやかで引き出し易く、板返りも穏やか、加速スピードも上手く均されており、切り替えもスムーズ。
と、乗り手を無視したリアクション挙動が全くありません。
「マイルド」の一言では表現し切れない「マイルドさ」を持った板です。

本来の素性は技術選睨みのエキスパートモデル。
しかしそんなコンセプトに反して、スキーヤーのレベル(&体力)が一定以上なら、乗り手の得意レンジ斜面の中~小回りでは「快適」且つ「ガツガツ」攻められます。
ショートはビシバシ切れるし、スピードに乗っても足場は安定しているし、多少の荒地もお構いなし、しっかり乗っていればリカバーも容易だし。
上記マイルドな乗り味に加え、「速度域不問のコントローラブルさ」と「キレーに円弧を描くターン性能」はオガならではの強烈なアドバンテージ。
アトSXにも共通して云える事ですが、二級レベルのユーザーでも「何と無く乗れてしまう」間口の広さが却って怖い…。

要するに「羊のまま扱う」のか「狼として扱う」のかは乗り手次第、と云う事で。
基本的に一般上級者は「Keo’s」で良いと思います。

以上、こんな所処にて。
と、計6回に亘った「2014/15.ニューモデルスキー」試乗会インプレッション。
あと一回、総括ログをアップしてお終いとなります。

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