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2015.08.23

●あだしの「賽の河原」

あだし野の露消ゆるときなく、
鳥部山の煙立ち去らでのみ、
住み果つるならひならば、
いかにもののあはれもなからん
(徒然草第7段)

と云う訳で奥嵯峨.化野念仏寺では今夜明夜と、「千灯供養」が営まれております。
洛外「あだしの」は平安以来の葬送地にて、千二百年来の無縁仏も数知れず眠っている事でしょう。


所処でこの千灯供養、その悄然とした雰囲気は華やかな催しの多い「ミヤコ祭催事」の中でも異色なもの。
「水子」に心当たりの無い方は「それなり」に、心当たりのある方は「より切実」に、蕭々と手を合わせ供養を行われている筈です。
因みに私めはそんな「脛に傷」御座いませんが。

この「晩夏」歳時記を終える頃、嵯峨野では早や「秋の足音」。
野には「薄穂」、空には「秋茜」、音には「轡虫」「蟋蟀」…、洛中よりも一足早い初秋気配が訪れて参ります。

20150823201513825snenbutuji揺らめくろうそくの火に合掌 
京都・化野念仏寺で「千灯供養」

去りゆく夏の夜に無縁仏を弔う「千灯供養」が23日、京都市右京区嵯峨鳥居本の化野念仏寺で始まった。涼しい風が吹き抜ける境内で幾多のろうそくの炎がはかなげに揺らめいた。
古くから葬送の地だった化野では、死者のために多くの石仏がまつられていた。歳月を経て無縁仏となったが、明治時代に地元住民らが法要を営んだのが千灯供養の始まりと伝わる。
この日、京都市内の最高気温は32・6度の真夏日だったが、夕方には暑さがやわらぎ、参拝者が次々と訪れた。半月が照らし出す境内に読経が響き渡り、「西院の河原」で参拝者が石仏の前にろうそくを立てて静かに手を合わせていた。
東京都から訪れた会社員奥本健司さん(63)は「だんだん暗くなると供養の雰囲気になる。今まで亡くなった家族を思い、手を合わせました」と話していた。
24日夜も営まれる。受付午後5時半~8時半。行事協力費中学生以上千円。
(文.写真共 京都新聞8/23
より)

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