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2015.09.23

●「RWC.2015」予選プールレビュー.その②

えー、「ラグビーワールドカップ2015」ファースウィークの全8戦。
プールマッチ.纏めてレビュー、その2になります。

○ニュージーランド26-16アルゼンチン●
WCプールマッチ前半で最大の注目ゲーム、ティア1同士の戦い。
予想通り攻めるABs、耐えるプーマスと云う試合展開。
反則を拾いつつもABsは無理をせず確実にPG加点(9-0)、しかし初戦の硬さからか攻守共に何時ものリズムは見られずビミョーにぎこちないプレー振り。

対するプーマスは「出来る事を遂行」、体躯を生かしたタックル/ブレイクダウンで徹底抗戦を続け、ウェポン「スクラム」とコンタクトから光明を見出す戦い。
敵陣深く迄攻め込むとオフロードとクラッシュから意外と「あっさり」取り切ります。
相変わらずリズムに乗り切れないABs、その象徴的な場面は何とカレー券二枚献上(しかもマコウとコンラッドスミス)。
否が応にもプーマスのイケイケ感が高まる中、リードを保ち前半終了(12-13)。

後半に入り、テリトリー/ポゼッションは相変わらずABs。
プーマスも強く硬いディフェンスとブレイクダウンでチャンスを与えない中、途中出場のソニービルを攻撃の核に据えABsらしいテンポが出始めます。
57分にアーロンスミスがサイドを切り込み、漸くの逆転(19-16)。
そして懸念されていたプーマスのフィットネスがこの辺りから衰え始めます。
65分以降は足も止まりターンオーバー機能も喪失。
以降はABsがゲームを掌握したまま相手に殆んどチャンスを与える事無く1トライを追加、安全圏に入って逃げ切りました。

アルゼンチンはこの大舞台でも何時も以上の戦い振り。
破れたとは云えABs相手にコンタクトで譲る事無くセットピースもほぼ完璧、対オールブラッククス戦過去最少点差でのスコアでした。
しかし負け方も何時も通り、ゲーム中盤迄は接戦を演ずるもラス20分にガス欠で突き放されるパターンは2011WCのクオーターファイナルと写し絵です。
強力FW陣とフィジカルを全面に押し出して戦う以上は仕方無いと云えますが、エリア/ポゼッションで前半もう少しFWに楽をさせる戦い方が出来ないと、対ABs勝利は難しい様に思えます。

対するABsは、スコア以上の辛勝も原因は内にあり。
矢張り無敵の黒衣軍も人の子、初戦に難敵を迎える緊張感が見て取れました。
まぁ準決勝に向けて「良いクスリ」となったと云う事で。

○ウェールズ54-9ウルグアイ●
PG二本でウルグアイ先制、ジャパンの衝撃が脳裏を過ったのか赤一色のカーディフが一瞬騒めきますが、それも前半14分迄。
以降はウェールズが一方的にスコアを重ね、ワンサイドで勝利を収めました。
しかしウェールズにとっては勝ち負け以上に「痛い」ゲーム。
CTBコリー.アレンがハムを痛め今大会絶望、他にも3名が負傷交代。
特に層の薄い第一列の怪我人は、ガットランドには頭の痛い所。

それにしてもウェールズ、今年は厄年か…。
大会直前には「替えの利かない選手」FBハーフペニー、「ファーストチョイスSH」のリース.ウェッブが怪我でスコッド離脱。
遡って5月にはミッドフィールドの核、CTBジョナサンデーヴィスが前十字靭帯断裂と、主力選手が軒並み負傷離脱。
果たしてこの状況で「死のプール」を勝ち抜けるのか…。

イングランド35-11フィジー●
開会式直後、嫌が応にも緊張感が支配するオープニングマッチ。
両チーム共、明らかに硬いゲームの入りです。
しかし戦い慣れたスタジアム+ホームの絶対的アドバンテージを有すイングランドに対し、フィジーはアウェイのビハインド。
8万の大観衆からは「Swing Low, Sweet Chariot」が地鳴りの如く響き続き、フィジーのシンビを圧殺します。

その物差し分なのか、キックオフから23分迄イングランドがゲームを支配。
地に足の付かないフィジーを相手にスコアを重ね(15-0)、試合の主導権を握ります。
結果的にこの序盤の点差が大きくモノを云い、プレッシャーの掛る点差に迫られる事無くイングランドが逃げ切りました。

フィジーは前半のPTとシンビン中の失トライが余りにも痛過ぎました。
それでも15人に戻って以降は建て直し後半24分には7点差とするのですが、格上相手に終始追いかける展開は厳しい。
意外にも規律を保ち続けた硬いディフェンス、同じく意外にも抵抗を続けたスクラム、そして期待通りのネマニ.ナドロ。
破れたとは云え内容自体は悪いものでは無く、ワラビーズ/ウェールズ戦に期待を持たせるものでした。
但しこの日位のディシプリンを保つ事、PGの精度を上げる事が前提ですか。

イングランドはセットとブレイクダウンで意外な抵抗を受けますが、フィジーお得意のアンストラクチャーにはしっかり対応。
7点差に迫られた後も慌てる事無くPGで再び安全圏に、以後はゲームを掌握し続けてタイムアップ。
MOMは今大会スター候補の一人、怪我に泣かされ続けたマイクブラウン。
ケナタレのインゴールノックオンを誘ったディフェンスに2トライ、文句無しの選出です。

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