« ●「JPN10-45SCT」レビュー | Main | ●第一弾「夢破ル」 »

2015.09.25

●「RWC.2015」予選プールレビュー.その③

えー、「ラグビーワールドカップ2015」もセカンドウィークに突入。
ジャパン完敗でやや意気消沈も、注目のカードはまだまだ続きます。
そんな訳での観戦記、プールマッチレビュー.その3になりまする。

Dvc00023_2

○フランス38-11ルーマニア●
ヘビー級レスラーが前8人並んだルーマニアは局地戦で徹底抵抗。
前半からブレイクダウンでターンオーバーの山を築きます。
しかし悲しいかな、そこから先の攻め手を持たずスコアはPGの3点のみ。
かと云って得意のスクラム/モールも「大家さん」のフランスには通じず、五分に亘り合うのが精一杯です。
前半こそギリギリ拮抗を保つも(17-6)、後半開始からフィットネスが怪しい状態。
フランスがボールを動かし始めると緩急自在のパス/ランキックと個人技にキリキリ舞い、あっと云う間に2トライを奪われ勝負有りです。
しかし切れずに戦い続けたご褒美、最後にFWの力技で嬉しい1トライを奪いました。

地力に勝るフランスは初戦から13人を入れ替てのテストモード。
相変わらずミスの連発、締まりの無い内容ですが危なげなく勝利を収めました。
まぁプールマッチのフランスは、殆ど何の参考にもなりませんからね。

○オーストラリア28-13フィジー●
死のプール第二マッチ、BPこそ奪えなかったもののワラビーズが完勝。
ワールドカップ直前からの新布陣、フーバーとポーコックの「ブレイクダウンマシン」二枚並べは正に凶悪の一言です。
密集戦至る所処に顔を出し、二人合わせてタックルメイド「33」そして鬼ジャッカル。
ポーコックはアタックでも2トライを挙げ、MOMの活躍でした。
BKのキープレーヤーも好調。
地味ながらバランスの良いフォーリーの組み立て、ラインに落ち着きを与えるギタウの安定感、フォラウはキレキレのランアタック、流石のアシュリークーパー。
スクラムさえ圧倒されなければ「打倒ABs」の一番手でしょう。

フィジーも決して悪い出来では無いのですが、今回は入ったプールが悪杉。
スクラムとモールは目に見えて強化され、ディフェンスでも「らしくない」我慢で粘り腰のタックルを続けます。
しかし真骨頂のアタックが決定力に欠き、ナドロやナカラワの個人技頼み。
所々でフィジーらしいオフロードも見られるのですが、散発に止まってしまいます。

ディフェンスシステムの構築が行き付く所処迄進化し、ターンオーバー後やアンストラクチャー時の守備すらオーガナイズされている現代ラグビー。
最早フィジーにとって144m×70mのピッチは狭過ぎ、30名のプレーヤーは多過ぎるのかも知れません。
結果奔放なフィジアンマジックが影を潜め、代わりに苦手だったスクラムやモールでの奮戦振りが目立つのは、何とも皮肉な話でして。

○ニュージーランド58-14ナミビア●
WCの予選プールでしか有り得ない、世界№1黒衣軍とティア2下位のマッチアップ。
従い勝敗の行方は度外視、注目は「ナミビアが一本取れるか」如何かです。
ゲームは予想通り一方的な展開、然程ボール保持率に固執しないABsがポゼッション.そしてテリトリーも7割超を支配。
早くも30分でBP獲得、前半34-6(5T)と圧倒します。

しかしナミビアは切れる事無く必死の奮戦。
特筆すべきは現役レジェンドの⑥ジャックバーガー.⑦デュブレッシーの両FL。
スポーツの領域を超越する様なタックルを繰り返し、密集戦で身体を張り続けます。
顔面は前半半ばで潜血に染まり、鼻も頬も原型を止めていません(カメラさんも良く解っておられ、この二人をドアップで抜く抜く)。
他の選手も、ドンピシャで当たって倒れない相手に対しタックルタックル。
その戦い振りはラグビーファンの琴線に触れるもの。
黒一色のスタジアムからも、次第にナミビアに対する声援が多くなって参ります。

そして歓喜の瞬間は51分、PからのLOでワンチャンスを生かしトライ。
ナミビアの一太刀に、オリンピックスタジアムがこの日一番湧いたのでした。

でもナミビアはこの激闘の後、中四日でトンガ戦。
ホント、WCはティア2の国に対して酷いスケジュールなのです…。

|

« ●「JPN10-45SCT」レビュー | Main | ●第一弾「夢破ル」 »