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2016.04.13

●「BLiZZARD SRC RACING」インプレッション

えー、今季より私めの新パートナー「BLiZZARD SRC RACING」。
シーズンも終盤を迎え「ハイシーズンの良雪」「膝下パウダー」から「アイスバーン」「湿潤モサ雪」「板沈みのザブザブ雪」「春コブ」etc…、様々なバーンコンディション/スノーシチュエーション下で、一通り滑り込みました。

そんな訳でひと冬のお付き合い、手中に収めた上でのパフォーマンスコメント。
愛機のインプレッションになります。
尚、試乗者スペックは以下の通り。
 
 年齢 アラ4.5(おっさん)
 体格 身長172㎝ 体重59kg
 体力 中距離ランナー.中の上 (10000m/37分、ハーフマラソン/82分) 

 滑走歴 25年 
 技術 SAJ1級(大昔に取得) 14年前迄は草レースに出没
 嗜好 ショート.ミドルターン>ロングターン、スピード好き
 弱点 軽量。返りの強過ぎる板、重い板には負け気味
 滑走日数 毎季約40〜50日
 直近板遍歴 (2012.11~)DYNASTAR/SPEED GROOVE DEMO R18 
         
(2009.12~)SALOMON/DemoX3

Bi
・BLiZZARD/SRC RACING SUSPENSION (BIN/POWER14 TCX) 
 R/13m SC/121㎝-70㎝-106㎝ weight/3135g (165cm)

板なり中速域で走らせての印象は「操作楽っ」「良く廻るっ」。
シーズンイン直後、板下ろしから最初の1~2回は「コレ回り過ぎ…」と思った位。
何やっても小回りにしかならず、板に慣れる迄は多少の戸惑いを覚えました。

「2ndSL機」のみならず基礎小回機を包括した中でも軽めのスキーウエイト。
そしてスラ板だけあって回旋性は文句無し、キュンキュン回ります。
この2つの特徴に加え、競技板とは思えぬ素性の良い性格。
オンピステ~ナチュラル荒れのバーンでは一般基礎機と何ら変わらない操作性、数年前に見られた低速時の鈍重感も改善されています。

【小回り】
兎に角トップの捉えが早い、そしてしっかりしている。
板に体重を掛けられるポジションに乗っていれば、特に意識せずともトップからしっかりとターンに入ってくれます。
このトップの利きはセカンドモデルとは云え流石競技使用、そしてキャンパー機ならではのフィーリング。
プチロッカー使用の小回り基礎機が持つターン入りの「スムーズさ」「イージーさ」とは一線を画した、「ガッチリ」「しっかり」としたトップの噛み。
体感的にはトップが非常に短く感じられ、160㎝の板に乗ってると思える程です。

二層にブリッジさせたメタルが、スラ板らしいエッジグリップとレスポンスを発揮。
「スパーン」と足元ドンピシャな板返りは官能的、「キレキレ」「深浅不問」「快適なリズム」でのカービングショートを刻んでくれます。
返りの速さから次ターンへの入りは俊敏ですが、反対側にすっとんでいくような暴れっ走り感はありません。
板張り感はメタル由来のフレックスも、たわませてからの「粘り」がブリザード(ノルディカ)らしい、良い按配での「タメ」も作ってくれます。
俊敏さな反して板の挙動は落ち着いてるのでポジションもセンターにも戻し易く、キレーにニュートラルを「通過」していくって感じです。

【大回り】
待ちとタメを取ればソツ無くこなせ、整地なら速度域70㎞オーバーでもオケー。
但しバーンコンディションが乗り手の技量守備範囲内な事が前提。
荒れの激しいギャップバーンだと叩かれ気味、流石に雪面コンタクトの覚束ない滑りとなります。
あと、ロングで回す際の注意点としては、返ってくるのがやや遅め。
捉え/角付けからエッジングに移行しつつ、「まだかな~」「あ、返って来た」てな感じ。
ま、コレに関しては短板でのロング回し宿命、遊びをとりつつ前後に長めの切り替えをしてるっつーのもありますがね。

コツとしてはラディウスに逆らい過ぎない事、あとエッジグリップの心地良さに酔うあまりターン後半を引っ張り過ぎない事。
トップの捉えの速さが仇になり、内足インエッジが引っ掛かる原因にもなります。

【安定感】
スキーウエイトに反してしっかりとした雪面コンタクト。
アトやサロ、オガTCなんかの「ずっしりどっしり」肉汁感たっぷりなイメージを持たれると困りますが、軽快でいて落ち着いたした安定感。
フォルクル/フィッシャー的「乾き系」の板よりは潤いを感じます。
スキーが得意レンジとするターンの速度域(45~60㎞)では、全く問題無し。

【新雪】
ピステバーンにトッピングした10~15㎝程度の新雪ならフツーに滑れます。
但し所謂オフピステのディープパウダーは…辛い。
浮力が弱い上にトップ掛りの良さからターン前半潜り気味、軽い筈の板が重く感じてしまいました。
これが湿っぽい新雪になると更に最悪、スキーを抜くのに一苦労。
「こなす」レベルでは滑れますが、快適かと云うと正直ムニュムニュ…です。

【コブ】
購入前の試乗会、春コブレベルなら「意外とイケるじゃん」てな感想。
実際、現状4月の春軟雪なら問題無く楽しめてます。
しかしハイシーズンの「カチコチコブ」ではレスポンスが大きく、上に抜けるは飛ばされるは、と発射しまくり。
やっばり基礎系小回り機より、コブ攻めの難度は上がりました。

【悪雪】
意外と春の腐れ雪には強いです。
エッジグリップがしっかり強いので、下地さえ捉えてしまえばガチッと回ってくれます。
但し重層ザラメの砂漠雪になってしまうと…、
「いなし系」の滑りが出来る板では無いので、まぁその辺はお察し下さい。

【その他】
サスペンションシステムに就いては、「結果的に利いてるのかな」てなイメージ。
ヒュンヒュン/キュンキュン路線系のライトウェイト板としては、足元からの微振動やブレと云った滑走時のノイズは拾いません。
ヘヴィ級のスキーが持つ「力づくで押え込む」イメージでは無く、「細かなノイズなら吸収してくれる」程度のイメージ。
ゲレンデユーズレベルでは、パワー伝達を犠牲にしている感じもありませんでした。
フォルクルの「ポッチン」位の効力なら有るのかもしれません。
ま、この辺の細かいメカニズムに関しては、メーカーさんに直接聞いて下さい。

因みに兄弟板のノルディカSLRとは、トップシートのコスメ意外は同じ板。
プレートとビンだけが違い、其処で乗り味の色付けを変えています。
比較するとSLRの方がSL機らしい強さと硬さを残しています。

【総括/長所】
・早く、確りとしたトップの捕え、兎に角コレに尽きる
・ターン後半の加速の源泉、たわませた後の板の粘り
・タテヨコ自在の小回りターンサイズ、乗り手主体の能動的な操作感
・程良くデチューンされたエッジグリップとレスポンス

【総括/弱点】
・官能的なキレや加速感がやや損なわれる大回り。
・ディープな新雪では沈みがち、浮力を得難い。
・ハードな硬コブでは叩かれ易く、やや苦戦。

と、競技板のシビアさを残しつつもゲレンデユーズに上手く纏めらた小回り機。
そのデチューンの匙加減が絶妙な按配です。
但しバランスの良さが故に解り易い特徴も無く、試乗レベルでは「これといった個性の無い板」てなイメージになってしまうかも知れません。

適正ユーザーは1級レベルからオケー、軽量スキーヤーでも大丈夫。
本分の「オンピステのショート~ミドル」の性能に関しては、充分満足できるでしょう。
オンピステメインのゲレンデユーズ中心で、たまに草レース出る方なんかにベストチョイスな一台だと思います。
只、レースで使うには正直云って優し過ぎかな。

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