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2016.08.19

●「和名倉山ピストン+飛龍.竜喰.前飛龍」縦走トレラン.④

えー、8月9~10日は一泊二日の奥多摩/奥秩父トレラン記、続々々篇。
山行二日目は前泊山小屋の三条の湯をスタート、飛龍山から奥秩父主脈縦走路を経て将監峠に到着。
山ノ神土.登山口より仙波尾根ルートで和名倉山に向かいました。

そんな訳での「和名倉山ピストン+飛龍.竜喰.前飛龍トレラン」山走記その4。
「和名倉山ピストン.下山篇」になりまする。

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【写真上】9:50、暫し滞在の後、静寂が支配する薄暗い頂を出立。
トレラン的にはこれからの下山パート、将監峠への復路がそのハイライト。
往路(上り)でも走れるパートが多かった仙波尾根ルートのピストン、復路(下り)は更に走のピッチが上がる事間違い無しです。

尚、復路は往路の裏返しですので、解説コメントや写真は割愛気味。
山路詳細に就いては往路ログを参照にして下さい。

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【写真上】山頂風景、おまけ①。
三峰方面に伸びるバリルート、仁田小屋尾根方面への下山路。
しかし仙波尾根ルートに較べ、明らかに不明瞭で怪しげな山路です。
今度は仁田小屋尾根から上って二ノ瀬尾根に下る馬蹄縦走、画策してみよっと。

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【写真上】山頂風景、おまけ②。
周囲のシラビソは、熊さんの「爪砥ぎ跡」と鹿さんの「角研ぎ跡」だらけ。
多くの樹皮は完全に削られ、無残な白木となっていました。
完全に過剰気味の頭数、思いっ切り生態系崩れてますね…。

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【写真上】山頂風景、おまけ③。
倒木と朽株が散乱する黒木の森は、苔蘇が支配する暗緑の色彩。
「スタジオジブリ的」な世界が広がっています。

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【写真上】荒涼としたカラマツ/シラビソ帯を通り抜けると、

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【写真上】二ノ瀬分岐への右折路ポイント。
この辺はやや踏み跡の薄い小平地、指示テープに注意して進行方向を定めます。

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【写真上】千代蔵休ン場の「マツ漕ぎ帯」を掻き分け、

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【写真上】ユル~い山腹斜面をトラバース進軍、

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【写真上】10:00、二ノ瀬分岐を通過。
山頂から10分弱、やっぱり復路はCTが早いです。

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【写真上】西の肩の小平地。
踏み跡を見失いがちな幅広トラック、林相も同じで進行方向も判然としません。
リボンを目印に6割走行、路迷いの危険があるバートは安全運転で進みます。

尚ピストンの復路、此処を過ぎれば路間違いの心配は殆どありません。

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【写真上】10:10、八百平通過。(Time/4:57:17 DST/20.69㎞)
往路ではやや路間違いの危険性がある箇所ですが、復路に関しては問題無し。
落葉を「ガサゴソ」、小枝を「パリパリ」と踏み分けランを進めます。

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【写真上】吹上ノ頭の西巻き路。
と、殆んど走りっ放しでオケーな快適トレイルが続きます。

駄菓子菓子…、

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【写真上】あっちゃぁ~…。
カラマツ樹林帯の切れ間から見えるのは「白一色」のガス風景。
往路は見事なパノラマが広がっていたのに、ややテンションダウン。
あーあ、復路山行の楽しみの1/3位は無くなっちゃったなぁ…。

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【写真上】10:25、シャクナゲ畑&露岩帯を通過。
二ノ瀬分岐~東仙波の間で、唯一の岩場パート。
尤も100m未満の距離にユルユルの勾配、行程途中のアクセントと云ったレベル。

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【写真上】焼小屋ノ頭の稜線路。
左右に広がるワイドな眺望も、完全にガスの中…。

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【写真上】東仙波の北側直下。
まぁ考えて様によっちゃ、往路だけでも山景眺望を満喫出来たのはラッキーでした。
若しも山行開始時からこんな天候だったなら…、
「多分、泣いてた( ;∀;)でしょう」。

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【写真上】10:35、東仙波通過。(Time/5:25:58 DST/22.85㎞)
「嗚呼、ホワイトアウト…」
しかしホント、往路は晴れてくれてて助かった…。
「西の肩」とか「山頂直下の針葉樹林帯」でこんな視界だったらと考えると、ちょい冷や汗。

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【写真上】あ、少しガスが引いてきた♪。
正面の岩稜帯は、東仙波~西仙波の中間にある小ピーク。

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【写真上】ガスは切れ始めると速いもの。
南東には、リンノ峰と西御殿岩の頂が覗き始め…、

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【写真上】東南には竜喰山も見え隠れ。
上空には晴れ間すら覗いて来ました♪。

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【写真上】岩稜帯のピークにて。
僅か3~4分の間に、仙波尾根のガスは跡形も無く引いてくれました。
「ラッキー♪」。

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【写真上】10:50、西仙波通過。

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【写真上】西仙波からは下り基調、小さいアップダウン多少有り〼。

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【写真上】仙波ノコルを通過。
此処からはリンノ峰の西巻き路。

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【写真上】巻き道の小さいアップダウンを経て、

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【写真上】リンノ峰手前の稜線トレイル。
おっ、正面に薄ら望めるのは北奥仙丈ヶ岳かな。
雲こそ多いものの、天候はすっかりと回復基調です。

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【写真上】稜線路から正面の樹林帯に入っていきます。
和名倉山トレランも愈々ファイナルパート。
達成感と安堵感が心を満たす反面、何だかチョット寂しいな…。

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【写真上】11:10、井戸沢源頭の水場。
此処で増槽のドリンクボトル2本を満タンに。
ランチ用+残り15㎞山行用のストック水を補給します。

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【写真上】序盤の笹漕ぎ路に入れば、山ノ神土へは@云う間。

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【写真上】11:20、山ノ神土。(Time/6:04:23 25.42㎞)
これにて「和名倉山ピストン」終了、登山口に戻って来ました。

結局今回の和名倉山、一人のハイカーにも出会わず終い。
つーか、スタートの三条の湯からずーっと「奥秩父貸切状態」でして…。

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【写真上】11:25、将監峠到着。(Time/6:10:34 DST/26.28㎞)
スタートからのアクティビティも6時間を越え、時刻も丁度お昼刻。
此処でランチタイムを取る事に致しました。

で、以下は例に由っての「傾向と対策」。
和名倉山仙波尾根ルート.山行マニュアルになります。

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【図上】和名倉山ピストン、標高グラフ。
ガーミンくん計測による山行データは以下の通り。
・行程距離/片道約7.3㎞(往復14.6㎞)
・獲得標高(往路)/高度上昇530m、高度下降380m
・獲得標高(復路)/高度上昇380m、高度下降530m
・走破時間/往路1時間49分 復路1時間32分

・区間距離と獲得標高
将監峠~山ノ神土 0.9㎞ (高度上昇80m 高度下降0m)
山ノ神土~西仙波 2.1㎞
山ノ神土~東仙波 0.5㎞ (高度上昇200m 高度下降110m)
東仙波~八百平 2.1㎞
八百平~川又分岐 0.4㎞
川又分岐~二ノ瀬 0.6㎞ (高度上昇210m 高度下降170m)
二ノ瀬~和名倉山頂 0.7㎞ (高度上昇40m 高度下降20m)

標高グラフが表す通り、「平べった~い」和名倉山。
登山口である山ノ神土から山頂迄は、6.4㎞で450mと非常に緩やかな高度上昇。
「上りらしい上り」は全く無く、心肺や下肢筋力の負担も極めて軽微です。
リンノ峰や吹上ノ頭と云った途中のピークは巻いてしまい、二ノ瀬分岐からの直下パートもトラバース路。
実質尾根筋に沿ってピークを踏むのは西仙波/東仙波/焼小屋ノ頭だけ。
将監峠を基点に計算しても片道7.3㎞のショートトレイル、山頂へは@云う間です。

山路自体も変化に富んだ、飽きの来ない構成。
「小うるさい笹漕ぎ路」から始まり「展望の利く稜線路」「カラマツ/ダケカンバ/シャクナゲと樹々取り取りの巻き道」を交互に取り、「カラマツ帯のトラバース路」を経て、山頂直下は「秘峰の趣が残る鬱蒼とした針葉樹林帯」。
まぁこの辺は山行リポを参考にして頂ければと思います。

で、初踏破の方が一番気になる「路迷い」の心配ですが。
正直、特筆すべき危険箇所はありません。
恐らく「秘峰」と謳われた往時に較べ標識設置も整えられており、何より来訪者が増えている事から踏み跡もしっかりしてます。
強いて云うなら往路の八百平と西の肩、あと復路の山頂付近に注意を要する位。
一般レベルのハイカーなら特に問題は無いレベルかと思います。
但し、ガスってて視界不如意な際、西の肩より上部はチト怪しいかも。

あと、トレラン的見地からのコメントは以下の通り。
上りが軸となる往路からして、既に結構走れるパート多し。
そのハイライトは「東仙波~焼小屋ノ頭~八百平~西の肩」のパート。
復路は一部の上り返し区画を除いて、7~8割方ランで賄えます。
但し山路自体が殆どトラバース路/巻き道のシングルトラック、高速でかっ飛ばすには不向きなトレイルとなっています。

尚、個人的には往路はパノラマ眺望を愛でつつ半ばハイク気分、復路で目一杯ランを楽しむと云ったプランが宜しいかと。
それでも走破タイムはネットで3時間半、グロスで4時間弱かと思います。

と、こんな感じの「和名倉山ピストン+飛龍.竜喰.前飛龍」縦走トレラン.その④。
この後は竜喰山を摘み食い、奥秩父主脈縦走路から前飛龍へと向かいました。
つづく。

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