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2016.10.11

●「奥多摩三大急登」縦走トレラン.その①

えー、今年はすっかりと「月イチ」ペースとなってしまってる山走トリップ。
昨日は奥多摩を北から南へS字縦断、急登で著名な尾根を縦走して参りました。

山行ルートは東日原BSより「稲村岩尾根」を上り鷹ノ巣山を踏み、石尾根/六ツ石山経由で「棒ノ木尾根」を奥多摩湖に下山。
小河内ダムより再び上り行程、「大ブナ尾根」から惣岳山.御前山を経てハセツネ逆走ルートで三頭山へ。
最後は「ヌカザス/ムロクボ尾根」を下り、奥多摩湖深山橋に至るプランです。

と、「ロングヒルクライム×2」「ロングダウンヒル×2」のマゾヒスティックルート。
トレランとは云いつつ、走れるパートは10㎞未満の自虐コースです。

そんな訳での山走記その1、「東日原~稲村岩尾根~鷹ノ巣山」篇になりまする。

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【写真上】7:45、東日原BS到着。
降雨続きの三連休最終日、唯一のマーク日と云う事もあり結構な人出。
奥多摩駅から東日原行きのバスは増発対応となっていました。
ま、ハイカーの殆どは川苔山登山口で下りられちゃいましたけどね。

アップを済ませ、7:55にアクティビティスタートです。

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【写真上】正面に稲村岩を眺めつつ、トレイルヘッドに向かいます。。
この日の奥多摩地方は時々の予報、しかし山間部の天候良化は望み薄な空模様です。
うーん、今年の山行はこんな天気ばっかり…。

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【写真上】日原街道を西に進むと、稲村岩尾根への取り付き。
これから標高を1000m上げるのに、巳ノ戸橋へは一旦高度を下げるトレイル。
何だか勿体無いやら面倒臭いやら…。

因みに私め、稲村岩尾根コースは数年前下山ルートで使ったのみ。
上りで使うのは今回が初めてとなります。

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【写真上】8:00、巳ノ戸橋通過。
「奥多摩三大急登」の筆頭と謳われる、稲村岩尾根へのスタート地点です。

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【写真上】暫くは何て事無いフツーの登坂路。
別段、急坂って感じのしない上りが続きます。

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【写真上】堰堤が見えると、巳ノ戸谷の沢沿いトレイルに入ります。

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【写真上.下】フィトンチッド溢れる渓流沿いトレイル。
木橋を二度三度と渡り、沢の左右岸を緩やかに上って行きます。
沢沿いの登山路は景色の変化が楽しめるので、あっと云う間に通過。
因みに鷹ノ巣谷から入渓し大滝を経て鷹ノ巣山に向かうコースは、沢屋さんに人気の沢登りルートです。

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【写真上】8:20、巳ノ戸谷の右岸に取り付くと急坂パートの始まり。
まぁココ迄は軽いイントロダクション。
これより本格的な上り行程スタート、と云った感じ。

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【写真上】尾根筋に向け山腹をジグザクに取った山路。
稲村岩尾根、序盤の急登区間ハイライト。
尤も距離自体は短く、健脚者なら10分程度で処理出来るでしょう。

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【写真上】縄場に差し掛かると、頭上には稲村岩尾根のコル。
トラロープは特に必要無し、精々補助的な使用で充分です。

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【写真上】8:30、稲村岩尾根のコル。(Time/34:52 DST/2.72㎞)
巳ノ戸橋から約1.9㎞、35分程で到着。
此処でウインドジャケットと七分丈パンツを脱ぎ、Tシャツとアームウォーマー+ランパンの「上り仕様ウェアリング」に。
この日は標高差(気温差)の大きい山行、しかも上り/下りのパート区分が明確なのでレイヤーの変更に忙しい一日となりました。

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【写真上】左手は稲村岩へ向かう岩稜帯コース。
今日の天気では展望も期待出来無さそう、スルーします。

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【写真上】右手を鷹ノ巣山方面へ進みます。
コルから尾根の取っ掛かりにして、木の根道の急坂。
いきなり「嫌~」な気分になる風景です。

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【写真上】中~急斜のを坦々と上っていく尾根筋トレイル。
確かにソコソコの勾配ですが、「クッションの利いた赤土」「一定斜度を刻んだ勾配」「ガレや露岩は無し」「適度な掘りのトレイル溝」と山路コンディションは良好。

個人的には好きなタイプの上りで、特に「急登」の苦労は致しませんでした。

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【写真上】瑞々しいブナ林が一服の清涼剤。
稲村岩尾根は比較的低い高度から、ブナの植生が目立ちます。
このコースを使うなら、ベストシーズンは新緑の映える五月かも。

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【写真上】おっ、愈々「稲村岩尾根」っぽい上りに。
行く手に杉林が見えると、その右側から直登の急坂パートに突入。

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【写真上】幅狭の急勾配路を短いピッチで九十九折。
稲村岩尾根、中盤部で一番の急登パート。
但し「うげげ」と泣きたくなる極悪激坂ではなく、登坂リズムも取り易かったです。

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【写真上】9:15、急坂パートを上り切ると勾配の落ち着いた小平地に。
ガーミンくんを見ると標高約1300m、次第にガス気配が濃くなって参りました。

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【写真上】この辺りから、巨木のブナも目に付き始めます。
濃霧とブナの組み合わせって、何だか西丹沢の山風景っぽく。

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【写真上】しかし、倒木や立ち枯れも目立ちます。
ブナ自体、病菌や害虫にはあまり強くないですからね…。

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【写真上】寝転ぶタコ足ブナ。
文字通り「根こそぎ」ぶっ倒れてます。

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【写真上】緩やかな幅広尾根路を終えると、再び上り基調が強くなります。
まぁそれでもこんなレベル、さして辛い登坂でも無し。

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【写真上】ニセピークっぽい稜線に向けて一足登。
短い急登パートを処理すると、ヒルメシクイノタワに出ます。

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【写真上】9:35、ヒルメシクイノタワを通過。
やや幅狭の平坦尾根路、地名の書かれた道標板もあり〼。
天気が良ければ正面に鷹ノ巣山が望めるのですが、この濃霧では…。
あーあ、山景ロケーション「全滅」な一日、確定です。

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【写真上.下】ヒルメシクイノタワを過ぎ、最後の上りパート。
鷹ノ巣山へのラス0.6㎞は「如何にも山頂直下っぽい」急登が続きます。
稲村岩尾根全体を通し、個人的にはこの区間が一番辛く感じました。

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【写真上】カヤトの育成が見られ始めると、鷹ノ巣山はもう直ぐ。

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【写真上】9:50、鷹ノ巣山通過。(Time/1:55:39 DST/5.87㎞)
「ガスガス フルフル ガスワンダフル♪」
「見晴しの山」として石尾根随一のパノラマ眺望を誇る鷹ノ巣山ですが、予想通りのブルーグレー一色。
まぁスタート時点の曇天&濃霧で、山景は鼻っから諦めてましたけどね…。

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で、以下は今回初めて上りで使った「稲村岩尾根」に就いてのコメントです。
「1100m以上標高を上げる高度差」「山地図で3時間強を要するCT」「約5㎞、延々と続く中急勾配の上り」。
確かに奥多摩三大急登の一に挙げられるスペックは実感しました、が…。

「正直、想像よりキツい感じはしませんでした」

以前下りで使った際も「ソコまで云う程のエグい上りかな~?」てなイメージでしたが、実際上りで使ってみてもそのまんまの感想。
まぁハイカー/ランナー其々、多少なりとも「得手不得手」なタイプの登山路ってのがあるかとは思いますが、稲村岩尾根は個人的に嫌いじゃないタイプのトレイル構成。
その理由は以下の通りです。

①コース全域を通して、良好なトレイルコンディション。
登山路の殆どがクッションの利いた赤土ダートで占められており、突き上げの強い露岩帯や足場の悪いガレ場、砂利や小石で横滑りする悪路はありません。
精々、出入りの多い木の根道が目立つ程度です。
そしてもう一つ、大きいのが適度な掘りの山路溝。
防火帯ザレ場の様な極浅路、逆にエグレの深いU字窪路も見られず、必要以上に疲労の増加する力馬場が存在しません。
ヒルクライムの難度は勾配の緩急だけではなく、他の山路状況に由る所も大。
そう云った意味では良質な山路コンディションが、踏破ハードルをある程度下げてくれてると思います。

②均一な斜度をコンスタントに刻んだ山路構成。
確かに一定レベル以上の中~急斜面上りが支配的ですが、逆を云えば登坂リズムを上下させる斜度変化が少なく、均一なペースで上れます(特に中盤パート)。
そして意外な事に、瞬間最大風速「Max」的な極悪パートが無い。
例えば「ヌカザス尾根のツネ泣」や「前飛龍直下の岩稜帯」の様な、「ウゲゲ」と泣き出したくなる激坂区間が存在しないのです。
ヒルクライムの疲労度を最も増加させる「不規則な登坂リズム」「二足歩行の限度を超えた急斜面」、この2要因を考えなくて良いのも大きな救いです。

③アクセスとコース位置からして、スタート地点として設定される。
要するに「体力十分」な状態で取っ掛かれる事。
何だかんだ云ってコレも大きいです。
正直、山行の中~後半で稲村岩尾根を上るとなったら…、やっぱり可也の苦労を伴う難ルートでしょうね。

但し上記コメントは個人的な感想ですので、鵜呑み参考にはしないで下さい。
一応念の為。

因みにガーミンくん計測による実地データは以下の通りです。
・巳ノ戸橋~稲村岩のコル/距離1.91㎞ 高度上昇348m
・稲村岩のコル~鷹ノ巣山/距離3.16㎞ 高度上昇858m

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と、こんな感じの「奥多摩三大急登」山走記.その1。
鷹ノ巣山からは石尾根を経て六ツ石山、棒ノ木尾根を奥多摩湖に下山致しました。
つづく。

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