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2016.12.01

●「奥多摩三大急坂」考.後篇

山行勇気が 必要だ

ヘバると誰かが 先に行く

あとから来たのに 追い越され

泣くのがいやなら さあ登れ


「ああ、人生に涙あり(水戸黄門OP曲)」二番.改

えー、前日に引き続いての「奥多摩三大急登」考察、後篇。
「三強」の有力候補に名の挙がる、下記8コースの傾向と対策リポで御座います。

・日原から鷹ノ巣山を結ぶ「稲村岩尾根」。
・小河内ダムから惣岳山(御前山)を結ぶ「大ブナ尾根」。
・安寺沢集落から本仁田山を結ぶ「大休場尾根」。
・八丁橋から天祖山を結ぶ「天祖山表参道」。
・ドラム缶橋登山口から入小沢ノ峰(三頭山)を結ぶ「ヌカザス尾根」。
・唐松橋から小雲取山を結ぶ「野陣尾根(富田新道)」。 
・水根集落からトオノクボ(六ツ石山)を結ぶ「棒ノ木尾根」。
・深山橋登山口からツネ泣峠を経由、ヌカザス尾根に合流する「ムロクボ尾根」。

今回は「大ブナ尾根」「ヌカザス尾根」「ムロクボ尾根」「野陣尾根」、+おまけの1コースの解説になりまする。

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●大ブナ尾根 (小河内ダム登山口~惣岳山)
・コーススペック  距離3.7㎞ 標高差約810m 
・昭文社山地図CT/上り2
時間20分 下り1時間30分
奥多摩湖/小河内ダムから御前山へのメイン登山路、大ブナ尾根。
尤もその利用頻度は御前山からの下山路として使われる方が多いみたいです。

このコースの肝となるのは「登山口~サス沢山」間の前半部、約1.6㎞。
小ガレと根道の露出するヤセ尾根を直登するパートは結構ハードな上り。
但し勾配Maxとなる区間の距離が短いので、一気に上り切る事が可能です。

サス沢山以降は勾配もある程度収まり、一部点在する岩稜帯を遣り過ごすと落ち着いた幅広尾根の上りに変化。
最後の惣岳山直下パートは再びソコソコの急坂となりますが、ダートメインの山路コンディションで前半部程の悪路ではありません。

「頭」と「尻」に急坂がある事を認知しておけば「フツーにキツい」程度の登坂ルート。
但しボトムに降りていくに従い、悪路/急坂傾向が強まり膝への負担も階乗的に増加するので、個人的には「山行終盤の下りで使う方がヤだな」と云った印象でした。 

参考山行ログはコチラ↓。
http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2016/10/3-ecd0.html

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●ヌカザス尾根 (ヌカザス尾根登山口
入小沢ノ峰)
・コーススペック 距離3.2㎞ 標高差730m 
(参考/登山口~三頭山 距離4.6㎞ 標高差960m)
・昭文社山地図CT/上り2時間45分 下り2時間15分

奥多摩湖側から三頭山にアプローチする主戦登山道。
その核心部がツネ泣峠~入小沢ノ峰に待ち構えている「オツネの泣坂」です。
上りではトラロープ伝いによじ登るヒルクライム、下りでは一直線に転げ落ちるかの様なダウンヒル。
狭い尾根をダイレクトに取る直登激坂は、数ある「奥多摩三大急登候補」の中でも指折りの勾配レベルでしょう。
梅雨時期や雨後の「マッドコンデションの日には使いたくない」と云う点では、上位にランクインするパートです。

尤も凶悪なパートは「ヌカザス山直下~入小沢ノ峰」の区間のみ。
登山口からイヨ山.ヌカザス山への上り行程アップダウンは一般登山路レベルですし、鶴峠分岐から三頭山へは緩勾配の穏やかな上り。
登坂ハイライトパートのオツネの泣坂が余りにも強烈なので、その印象が登山路全体のハードルを上げてる感じです。

にしてもおツネさん、世が世なら日本を代表するトレイルランナーになってたかもね。

参考山行ログはコチラ↓。
http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2015/06/post-616a.html

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●ムロクボ尾根 (ムロクボ尾根登山口~鶴峠分岐)
・コーススペック 距離3.0㎞ 標高差760m
(参考/登山口~三頭山 距離4.8㎞ 標高差990m)

・山地図CT/上り2時間50分 下り2時間15分   

三頭橋を登山口に取り、途中からヌカザス尾根に合流する登山コース
奥多摩湖から三頭山への急坂登山路と云えば上掲ヌカザス尾根が有名ですが、急坂パートのみに限っては、こっちの方がより「タチが悪い」です。

その性悪さを決定づけているのが、ツネ泣峠(ヌカザス/ムロクボ尾根の合流地点)の前に現れる「ツネ泣坂/ムロクボ尾根版」の存在。
そう、実は「オツネの泣坂」は両尾根に其々1箇所づつあるのでして。

最大勾配は正に「見上げる」が如くの鬼急斜、しかも歪曲な崖斜面の「ムロクボ泣坂」をやっとの思いでよじ上ってヌカザス尾根に合流。
しかし間髪入れず待っているのが、ヌカザス尾根の「本家ツネ泣坂」。
うーん、極悪急登パートのダブルブッキングなんて全く嬉しくない…。

但し泣坂に至る迄のコース難度はムロクボ尾根<ヌカザス尾根。
イヨ山/ヌカザス山と2ビークのアップダウンがあるヌカザス尾根に対し、ムロクボ尾根は一定斜度の中勾配ヒルクライム。
総合的にどっちがキツい登坂コースかは、両方登ってみて各々で判断して下さい。

参考山行ログはコチラ↓。
http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2015/06/post-616a.html

Photo
●野陣尾根(富田新道) (唐松橋~小雲取山)

・コーススペック 距離3.9㎞ 標高差990m 平均勾配% 26.1 14.6
昭文社山地図CT/上り3時間30分 下り/2時間30分 
スミマセン、此処だけ未走破コースなのでコメント出来ません。
だってアクセス無茶苦茶悪いんですもの…。
そのうち使う事があったら、加筆補正でアップ致します。

あと、ムテキの「三大急坂」には及ばないものの、「悲運の五将」クラスには挙げてもイイかな、と思う個人的急坂を1つ挙げときます。

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●都県境尾根 (長尾丸山日向沢ノ峰)
・コーススペック 距離3.5㎞ 標高差420m 
・昭文社山地図CT/上り2時間 下り/1時間30分

奥多摩エリアと奥武蔵エリアの北境を走る、東京都.埼玉県の国境尾根。
日向沢ノ峰と棒ノ嶺を繋ぐ、地味~なマイナー尾根コースです。

棒ノ嶺~槙ノ尾山~長尾丸山の2.4㎞行程は、小さなアップダウンが繰り返されるものの何て事ないフツーの上り。
しかし長尾丸山を下ってから始まる登坂パートがこのコースの核心部。
尾根を忠実に伝う直登急坂と露岩帯のヤセ尾根を交互に取る山路構成で、樹林帯に囲まれた単調なヒルクライムが延々と続きます。
そして日向沢ノ峰直下の0.6㎞に待っているのは、殆ど「崖」…。
マイナールートが故の「脆い軟土の足場」に「踏みの浅い山路」と、トレイルコンディションもあまり良くありません。

スペック自体は標高差400m強/距離約3㎞程度も、その数値よりもタフなコース。
もし「奥武蔵三大急登」なんてのがあったなら「山伏峠~前武川岳」「妻坂峠~大持山」「芦ヶ久保~二子山」等のコース共々、間違い無くその候補に入るでしょう。

参考山行ログはコチラ↓。
http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2015/08/post-d2da.html

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と、こんな感じの「奥多摩三大急坂.考」、前後篇。
因みに個人的な三大急登「BEST3」はと申しますと…。
①稲村岩尾根 ②大休場尾根 ③天祖山表参道
てなランク付けですかね。

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