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2017.10.08

●「南比良~武奈ヶ岳~奥比良」比良山地縦走トレラン.その④

えー、先日ミヤコ帰京の後日談にて、京都.滋賀山走記シリーズ。
9月25日は爽秋の秋晴れの日、比良山地へトレランに行って参りました。

今回の走破ルートは「和邇/栗原~権現山~蓬莱山~比良岳~烏谷山~金糞峠~武奈ヶ岳~釣瓶岳~地蔵山~蛇谷ヶ峰~くつぎ温泉」のスタンダードな南比良~奥比良縦走コース。
山行距離は約36㎞(うちロード6㎞)の手頃なミドルディスタンスです。

そんな訳での比良山地縦走トレラン.山行記その④。
「武奈ヶ岳~くつぎ温泉てんくう」篇になりまする。

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【写真上】比良山地の盟主、武奈ヶ岳(1214m)
森林限界には遠く及ばないのですが、厳しい風雪故に亜高山帯の様に開けた山頂。
主脈の中央西端に座している事もあり、まるで独立峰を思わせる展望を誇ります。

この日の比良はライトブルーの高空広がる秋晴れ。
山頂から西面にはリトル比良~蓬莱山の比良山系全てがクリアに見晴らせ、その背後には海の如く水を湛える琵琶湖。
北側には釣瓶岳~蛇谷ヶ峰と連なる奥比良の山々が一望、東面には丹波山地の低山群が遥か彼方にまで見晴らせました。

「しかしデジカメがバッテリー切れ… 💀」。
絶好の山景日和にも関わらず、眼下のスーパーパノラマは一枚も撮れず終い。
嗚呼、何てこったい…。

そんな訳で武奈ヶ岳からの奥比良山行記は写真無し。
文面のみのエントリーで御座います…。

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武奈ヶ岳(1214m)~細川越(1013m) 0.88㎞ 
細川越(1013m)~釣瓶岳(1098m) 0.82㎞

・武奈ヶ岳から約200m高度を落とし細川越、約100m上り返して釣瓶岳に。
・武奈直下は狭路幅の急坂下り、粘土質の赤土路や浮石の多い硬路面が点在。
・但し急坂区間は短く、細川越を中心としたコル部の平坦区間もソコソコ長い。
・釣瓶岳への上り返しは直登パートが一部あるのみ、距離も短く与し易い。

釣瓶岳(1098m)~イクワタ峠(923m) 1.02㎞
・尾根伝いの下り基調トレイル、特に記する様なアップダウンは無し。
・喬木疎林帯の中、やや露石の多いヤセ尾根を進む。
・時折左右の展望が開け、丹波山地と北比良の眺望が見晴らせる。
・路迷いする様なポイントも無く、最後に軽くひと上りした所処がイクワタ峠。
・イクワタ峠は小高い尾根上のピーク、四囲の展望が広がっている。

※この北陵パートは良く踏まれた一本道、まず迷う事はないでしょう。

▲釣瓶岳(1098m)
ピーク感はあるものの、縦走路中の一頂と云った感の地味山。
木立の繁る山頂で展望は利かず、僅かに北方の見晴らしが望めるだけ。
サクラドウダンやベニドウダンが多く植生、開花時期を選んでいくとイイかも。

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イクワタ峠(923m)~笹峠(770m) 1.0㎞

・イクワタ峠から畑の集落を眼下にしつつ、西南側に大きく下る。
・縦走路とは真逆の方角なので不安になるが、コースは合ってるので問題無し。
・下り勾配が落ち着き、正面に小丘状の小ピークが見えると左に折れる。
・小ザレの細かい山腹路を下って行くと笹峠に至る。
・中盤の一部に山路の判然としない箇所有り、赤テープを伝い慎重に進む事。

※今回山行で唯一「やっちゃった」パート。
区間中盤に真東に折れ歪曲路を下って行くと、山地図や地理院地図にも記載されていない小さな分岐があります(
×印)。
そこは両側を目視確認して赤布の結えてある右手(正規登山路)を進むのですが、踏み跡の流れに乗って左(林業路)を進み、杉林の谷地に下りてしまいました。
路間違いに気付いて引き返すも約20分のロスト、まぁ「不注意」のレベルですね。

笹峠(770m)~地蔵山(789m) 0.67㎞
地蔵山(789m)~地蔵峠(770m) 0.08㎞

・笹峠を過ぎると広葉樹やアカマツの二次林帯から杉林帯へと植生が一変。
・青テープの巻かれた杉林を緩やかに下り、軽く上り返すと地蔵山。
・ピーク感の無い頂が地蔵山(山名標有り)、そこから1分程下ると地蔵峠。
・クッションの利いた赤土ダートトラック、道幅もあり山路コンディションは良好。

▲地蔵山(789m)
ピーク感の無い尾根上の支峰といった感じ、樹林帯に囲まれた狭い頂。
唯一真西のみ樹群が切れ、岩阿舎利山を正面にリトル比良が望める。

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地蔵峠(770m)~横谷峠(644m) 1.15㎞
奥比良縦走路中、最もルートミスをし易い場所と云われるこのパート。
そんな訳で一寸細かめに解説を。

・地蔵峠付近には作業林道と登山路が交差(林道にはトラロープが張ってある)。
・全体的に幅広で緩やかな尾根路、一面杉林の中を通るトレイル。
・小さな勾配はあるものの、基本的に横谷峠まで下り基調が続く。
・地蔵峠から北東に約150m進んだ所処で真北に進路を変える。
・途中2箇所、尾根の平坦部踊り場で空堀の様な窪地があり、前方の視野を広く取り赤布を探す。
・進行方向左手(西側)に尾根が間延びしているので尾根中央やや右手を意識した山路取り、但し左手側に軽く折れる箇所もあるので注意。
・途中のP664はピーク感全く無し。

※笹峠からボホフダ峠間、3㎞強のトレイルは基本的に近似した山路構成。
広く緩やかな杉林尾根路に踏み跡の薄い山路、数える程しか無い山路標識、そしてずーっと続く変わり映えのしない植林風景が方向勘を鈍らせます。
(北進ルートを取ってる場合、下り基調である事が更にルートミスの危険性を増幅)
特に尾根の緩む地蔵峠~横谷峠間が、道迷いの多発地帯と云う訳です。
尤もコースサイン(赤テープよりも白青ストライプテープが多い)が近距離間に結わえられており、慎重に進めばそれほど難しいパートでは無いと感じました。

横谷峠(644m)~荒谷峠 0.72㎞
荒谷峠~ボホフダ
(須川峠)(656m) 0.50㎞

・引き続き杉林の中を通る、クッションの利いた腐葉土トレイル。
・地蔵峠~横谷峠に較べると尾根幅が狭くなり、路迷いの危険性は減る。
・基本的に大きなアップダウンは無く横谷峠→荒谷峠は緩やか上り基調、荒谷峠→ボホフダ峠はその分下るイメージ。
・ここでも途中に幅広尾根の窪掘地があるが、赤テープを辿っていけば大丈夫。

※基本的に尾根を外さなければ問題無い区間だと思います。

ボホフダ(須川)峠(656m)~蛇谷ヶ峰(901m) 1.98m
・全体的に緩~中勾配からなる上り区間、一部を除き急登パートは無し。
・中勾配の尾根筋を北進、ボホフダ峠から約0.5㎞程で滝谷ノ頭を左手に見る。
・滝谷ノ頭を小さく右手に折れると平坦路の点在する緩斜面、絶好の上りラン区間。
・ラスト0.5㎞で尾根路を真西に左折、そこから約200mが山腹直登の急坂パート。
・急坂を上り切ると再び山路は北を向き、穏やかな尾根路へ。
・上空の視野が広がる低木帯を経て蛇谷ヶ峰に至る。

※しっかりと踏まれた上り山路、路迷いの心配は無し。

▲蛇谷ヶ峰(901m)
こんもりと丸みを帯びた、草原状の明朗な頂。
900mの頂とは思えない360度のパノラマが広がる。
特にリトル比良と高島田園地帯を俯瞰する眺望が抜群。

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蛇谷ヶ峰(901m)~カツラ谷出合(813m)
カツラ谷出合(813m)~釜ノ谷分岐(557m)
釜ノ谷分岐(557m)~てんくうの湯(264m)

・蛇谷ヶ峰から朽木スキー場方面の標識を進み、カツラ谷出合でグリーンパーク方面に山路を取る。
・全体的に一定勾配の中斜面主体で特に難路や急坂も無し。
・但し中盤に橋桁と枕木が壊砕した木橋があるのでそこだけ注意。
・釜ノ谷分岐から渡渉ポイントまでは山路の大半が木段、段差が大きくテクニカル。
・行程の2/3を過ぎた辺りで釜ノ谷を渡渉、以後はやや狭路もフラットトレイルが続く。
・最後は砂利林道を経てアスファルト路を道なり進み、くつぎ温泉に至る。

尚、今回の山走スタッツは以下の通り。
・走行時間/7:13:37 ・走行距離/36.62㎞(㎞/11.35av) 
・獲得標高/上昇2747m 下降2546m

Photo
(※印はルートミス区間)

今回の山行が比良縦走二度目のトレラン。
前回が「近江高島/音羽~リトル比良~北比良峠~南比良~栗原」ルート。
今回が「和邇/栗原~南比良~武奈ヶ岳~奥比良~朽木」ルートなので、比良山地の主要二縦走ルートは粗方走破した事になります。

次は今回撮影出来なかった武奈ヶ岳からのパノラマ、奥比良エリアの山々を写真に収めるべく「リベンジ走」。
リトル比良~北比良から金糞峠で折り返し西南稜コースで武奈ヶ岳、奥比良へと向かうV字縦走なぞを計画しています。
おしまい。

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