●前道志山稜縦走トレラン.その③
えー、先月は10月10日の「前道志縦走」トレラン記、続々篇。
上野原駅をスタートし鶴島御前山~高柄山~大丸~矢平山~立野峠と踏破。
倉岳山/高畑山/大桑山の三頂を経て、鈴ヶ音峠方面へと向かいました。
そんな訳での山走記その3、「立野峠~突坂峠」篇になりまする。
【写真上】11:15、水場を往復して再び立野峠。 (Time/3:31:28 DST/14.21㎞)
この立野峠~倉岳山~高畑山のコースは前道志で一番の人気エリア。
扇山/百蔵山/高川山/九鬼山などの「駅チカ山」に較べると登山者数は落ちますが、中央沿線山域のハイクコースとしてもポピュラーなルートです。
三連休明けの平日にも関わらず、約15組のハイカーと出会いました。
因みに「鶴島御前山~高柄山~立野峠」間で見掛けた登山者は「0」。
序で云うと「大桑山~鈴ヶ音峠~九鬼山」の間でも「0」でした。
【写真上】立野峠から倉岳山へは約200mの高度上昇。
例に由って檜と雑木の混成林を直登、取っ掛かりから急坂が続きます。
【写真上】最初の急坂を終えると、一旦斜度が緩みます。
この間、小ピークを2つ越えて行きます。
【写真上】で、倉岳山直下に突入。
斜度だけで云うと前道志の中でも最強レベル。
可也の急斜面、つーか上の方が「逆弓なり」に反り上がって見える…。
【写真上】流石にココは直登無理…。
途中から左手側に山路が流れ、やや巻き気味の登坂路となります。
それでも急坂であるには変わり無し。
【写真上】でも、やっぱり最後は直登。
嗚呼、やっと山頂が見えて来た…。
【写真上】11:35、倉岳山通過。(Time/3:49:32 DST/15.19㎞)
前道志の最高峰(990m)は、秋川山系の中で一番の展望を誇ります。
明るく広やかな頂は休憩するのに持って来いの頂、多くのハイカーさんが屯されておられました。
【写真上】倉岳山より、南西の眺望。
前衛に二十六夜山と鹿留.杓子山を従えた富嶽。
中々良い構図なのですが富士の頂は笠雲に隠れたままでした、残念。
【写真上】同、北面の眺望。
扇山を中央に、奥には上野原から佐野.松姫峠へと続く稜線。
中央右奥の小さな突起頂が権現山、扇山を挟んで左手には麻生山と三ツ森北峰。
【写真上】同、北西には小金沢~南大菩薩連嶺。
左端より大蔵高山 鞍部の湯ノ丸峠を挟んで白谷丸と黒岳、山頂に雲が掛かっているのが牛奥ノ雁ヶ腹摺山と小金沢山。
尾根が重複して解り辛いですが、その手前には雁ヶ腹摺山。
約3分のパノラマタイムを終えると、足早に倉岳山を下山。
ランチレストの予定地、高畑山へと向かいました。
【写真上】倉岳山から穴路峠へは大した難路は無し。
山頂直下の一部を除けば比較的与し易い下り。
そして前道志としては極めて珍しく、「上り返し」が一つもありません。
ま、逆に云うと穴路峠からは「上り一辺倒」なんですけどね。
【写真上】11:45、穴路峠通過。(Time/3:58:05 DST/15.97㎞)
この日の山行、取敢えずの中間ポイント。
しかし16㎞を4時間近く掛かっての踏破って、殆ど走れてない証拠です…。
【写真上】穴路峠を過ぎると、北面展望の開けた箇所有り。
北都留三山揃い踏みの図。
あの山々は11月中に走りに行く予定です。
【写真上】11:50、穴路峠から5分程て天神山。
ピーク感の殆ど無い、尾根上の小頂。
秀麗富嶽十二景の倉岳山/高畑山に挟まれた、マイナーピーク扱いの山。
しかし富士山こそ見えないものの、北都留三山などの北面展望が利いています。
【写真上】天神山より、百蔵山近景。
左奥には楢ノ木尾根の二峰、泣坂ノ頭(左)と大峰(右)。
【写真上】同、扇山近景。
その名の通り、ででーんと幅広い尾根を広げる特徴的な山容。
右奥には権現山、左奥には麻生山。
【写真上】天神山から高畑山へと向かうトレイル。
明確な小ピーク/アップダウンは一発のみ。
【写真上】あとは穏やかなトレイルが続きます。
「このまま高畑山に着かないかな~」なぞと思いつつの山行。
しかしそんな虫の良いハナシは…、勿論有りません。
【写真上】で、高畑山直下の登坂パートに突入。
倉岳山と高畑山の標高は殆どトントン。
つー事は、やっぱり下った分は上らねばならないのでして…。
【写真上】ソコソコの中急坂が続きます。
けど立野峠~倉岳山の急坂に較べれば、距離/勾配共に全然マシ。
標高自体も100m程度上がるだけです。
【写真上】12:05、高畑山到着。(Time/4:16:01 DST/17.12㎞)
同じ秀麗富嶽十二景の倉岳山に較べると、手狭で展望の限られた頂。
これなら倉岳山でもっとゆっくりしときゃ良かった、てな感じです。
取敢えず此処で予定のランチレスト、日陰を探して腰を下ろします。
【写真上】高畑山からは南西の展望が開けているのみ。
でもその真正面には富士山、富嶽十二景に選ばれている所以です。
前衛の二十六夜山と鹿留.杓子山ははっきりと見晴らせましたが、湿度と棚雲で富士は朧に窺える程度でした。
【写真上】12:30、25分のレストタイムを終え山行再開。
高畑山からは中勾配の下りを経て緩やかなトレイルに。
【写真上】12:35、高畑山~大桑山間にある岩稜。
長さ15m程の露頭岩橋、一応右側にはロープ場の迂回路があります。
しかしこのアングルで写すと、何か「寝ているモアイ像」みたい。
【写真上】右も左もスッパリと切れ落ちてます。
尤も高度感は殆ど無く、岩路自体も足場の安定した平坦面。
ま、「猫の子渡し」ってレベルの岩場ですね。
この後、小ピークを一発挟んで大桑山直下の上りに入ります。
【写真上】大桑山直下の上りパート。
高畑山と大桑山の標高は殆どトントン。
つー事は、やっぱり下った分は上らねばならないのでして…。
【写真上】距離こそ短いものの、直登の中急坂。
もう何十回目になるでしょう、ピークから一度標高を下げてからの上り返し。
【写真上】12:45、大桑山通過、(Time/4:30:19 DST/17.93㎞)
高畑山に較べ小広い頂も、代わりに展望は全く無し。
やっばりこの周辺で休憩するなら倉岳山がベストですね。
これで前道志山稜の中央パート、三頂をクリア。
標高自体も倉岳山(990m).高畑山(982m).大桑山(980m)と稜線のピークエリアです。
しかし標高の高さが走破難度の指標にならない前道志。
アップダウン苦行の醍醐味(?)は、この後にも「たっぷり」と味わえるのでした…。
【写真上】大桑山直下の下り。
直下の短い急坂を過ぎると、あとは一定斜度の続く中勾配の下り。
露岩やロープ場などの悪路は無いものの、倒木が多く荒廃気味な登山路。
あと、迷うレベルではありませんが踏み跡の薄いパートもあります。
【写真上】マツやミズナラの荒れた樹林帯。
登山者の多くは高畑山以西に進まず「高畑山→鳥沢」か「雛鶴峠分岐→雛鶴峠」へ下山(登山)されるコースをチョイスされます。
従い「大桑山~鈴ヶ音峠~九鬼山」のパートは山路整備も手薄で荒れ気味。
指示標識の類も一気に少なくなります。
【写真上】12:55、突坂山通過。
途中に一つある小ピーク、大桑山~突坂峠間の上り返しはコレ一発だけ。
地図上ではP865と記されていますが、一応山名は付けられてるらしく。
因みに山名標の類は設置されていません。
【写真上】13:00、突坂峠。(Time/4:43:43 DST/18.86㎞)。
前道志縦走の際、二ヶ所現れる舗装道パートの一つ。
一つ目の大地林道では少し横断する程度でしたが、突坂峠から鈴ヶ音峠へは暫く林道走りが続きます。
と、こんな感じの「前道志縦走トレラン」山行記その③。
突坂峠/鈴ヶ音峠からは桐木差山.高指を経て九鬼山に向かいました。
つづく。