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2017.11.01

●「前道志山稜」縦走トレラン.その①

えー、本日より月替わり11月。
早いもので今年もマジック「61」、気付けば「冬の」、そして「2018年」の足音が聞こえてくる時節となって参りました。

で、先月のハナシになりますが、10月10日(旧.体育の日)はトレラン行脚。
中央沿線は郡内.桂川南岸「前道志山稜」に出駆けてきました。

北は「奥多摩」、東は「奥高尾」、南は「道志」「丹沢」と隣接し、都心からのアクセス利便性も良い中央沿線山域ですが、意外と灯台元暮らし。
このエリアの山行は今回が初めてとなります。

因みに候補として考えていた縦走コースは以下の三つ。
①桂川北岸の主稜線、北都留三山+上野原の里山群
②桂川と秋山川の間に位置する前道志山稜+御前山.神楽山
③秋山川と道志川の間に位置する道志山稜+峰山

①は紅葉と冠雪富士狙いで、もーちょい先の時期に。
③は日没の早いこの時期、初踏破コースとしてはタイムテーブルがカツカツ。
そんな訳で今回は②をチョイスする事に致しました。

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前道志山稜は別称を秋川山稜とも云い、北を桂川/南を秋山川と朝日川に挟まれた東西約20㎞の主稜線。
定義としては「鶴島御前山~九鬼山」がその山域範囲です。
北都留/道志エリアの中でも特に低山が連なる尾根筋で、全てが標高1000m未満の山々で構成されており、中央沿線北域の山々から眺める展望は文字通り「道志山稜の前衛」となっています。

と、距離/標高共に机上スペックでは大した事無い縦走路なのですが…。
「コレがとんでも無くタフなトレイルです」

尾根を忠実になぞる山路構成、そして無限に繰り返される直登直下のアップダウンは古くから往還路として使われていた旧峠と里山低山から成る尾根路の典型。
事前の下調べである程度覚悟していたものの、予想を上回るハードなコース。
正直、これ程「走れなかった」トレラン遠征は久し振りでした。

そんな訳での前道志山走記その1、「上野原駅~大丸」篇になりまする。

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【写真上】7:00、上野原駅とーちゃく。
上野原駅は南口をリニューアル工事中。
昇降塔と連絡通路、駅前広場等を整備されてるとの事です。

ウォームアップを終え、7:15に上野原駅をスタート。

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【写真上】上野原駅から南進、桂川橋を渡ります。
右手に「W御前山」を眺めつつのロードラン。
正面がこれより向かう鶴島御前山、右奥には栃穴御前山。
澄んだ川面に映る投影山容が見事でした。

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【写真上】桂川橋を渡り、一つ目の右折路を進みます。
此処から登山口へは緩やかに80m程標高を上げていきます。

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【写真上】道なりに島田の集落を登山口へ。
此処は右手の上り道を直進します。
この辺りから少し勾配が強くなりますが、軽ジョグなら走りっ放しでオケーなレベル。

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【写真上】7:25、御前山/高柄山登山口。
上野原駅から約1.8㎞、10分弱で到達。
進行方向左手側、墓地群の脇に取り付きがあります。

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【写真上】御前山へは取り付き「即」急坂続き。
間断無くトラロープが設置されている登坂路。
序盤はまだソフトクレイの山路コンディションなのですが…、

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【写真上】次第に岩稜帯のガレ坂に。
登山口から御前山へは0.7㎞程度ですが、その僅かな距離で約230mの高度上昇。
しかも「トラ縄だらけ」「露岩だらけ」の急坂パート。
途中、ロープの補助が無いと厳しい登攀ゾーンもあり〼。

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【写真上】露岩ゴロゴロの鬼ヒルクライム。
標高500m未満の登山路じゃ無いわ、コレ…。

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【写真上】尾根に出ると岩場急坂もやっと終了。
緩やかな上りを少し進むと直ぐに山頂です。

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【写真上】7:45、鶴島御前山。(Time/23:34 DST/2.28㎞)
樹林とブッシュに覆われた手狭な頂、見晴らしの利かないピーク。
激坂踏破の割には何の「見返りも」無い地味山でした…。

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【写真上】山頂からは急下り。
路幅の狭い歪曲路をグングン下って行きます。

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【写真上】途中、谷から小尾根への上り返しが一つありますが、

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【写真上】それ以外は「下り一辺倒↘」。
急勾配の下りではあるものの、目立った露岩帯が存在しないので登山口からの上りに較りゃマシな山路構成。
しかし御前山への上りで稼いだ標高、全部吐き出している様な…。

実際に獲得標高は「上昇↗230m」に対し「下降↘200m」。
うーん、殆どチャラ…。

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【写真上】7:55、下り切ると沢の交差する谷地鞍部に。
御前山↔新矢野根峠間のV字状ボトム、此処から再び上りパートとなります。

一瞬どっちへ進むのか迷いそうになりますが、正面の涸れ沢方面に踏み跡あり。
「チョロチョロ」程度の沢を渡って谷地形のノリ面路を進みます。

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【写真上】涸れ沢の右岸(左手側)をトラバース気味に進みます。
片斜の薄浅路をユル~く上り、再び尾根へと出ます。
路肩の土が脆いので、足を踏み外さない様に注意。

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【写真上】小尾根に出るとゴルフ場フェンスとのランデ.ヴー。

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【写真上】尾根筋をずーっと上って行きます。
「御前山~沢ボトム」まで下った分を、また上り返す感じ。
まぁ傾斜自体は然程では無く、比較的処理し易い登坂パート。

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【写真上】8:15、新矢野根峠通過。(Time/53:21  DST/4.03㎞)
広葉樹林の坂を上り切ると、東屋の立つ新矢野根峠に。
右に90度折れて高柄山を目指します。

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【写真上】新矢野根峠からは小さいアップダウンの続くトレイル。
ややヤセ尾根っぽいシングルトラック。
時折平坦パートも出て来ますが、基本的には緩急勾配の繰り返し。

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【写真上】程無くすると高柄山への登坂パートに突入。
クヌギやコナラの雑木林から檜の植林帯に入ると本格的なヒルクライム。

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【写真上.下】檜林の急坂を黙々と上ります。
エグい鬼勾配こそ少ないものの、一定斜度の安定した(?)急坂。
木の根道を直登し、高度を上げていきます。

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【写真上】8:40、高柄山。(Time/1:19:58 DST/5.75㎞)
この日最初のビューポイント。
祠の置かれた小広い山頂からは、北東方面の展望が開けています。

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【写真上】高柄山より、北東の眺望。
御前山と上野原市街を眼下に、笹尾根を眺む。
右から奥高尾縦走路~陣馬山~醍醐丸~連行峰~生藤山~熊倉山。

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【写真上】高柄山からは一旦高度を落とします。
急勾配の檜林山腹を、短いピッチでジグザク下りると、

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【写真上】例によって「下った分上る」パターン。
縄場急坂の短い上り返しパートを処理すると、

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【写真上】8:50、千足峠通過。(Time/1:26:30 DST/6.20㎞)
小尾根上の峠、この前後には急坂が続きます。

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【写真上】で、また下って、

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【写真上】また上る。

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【写真上】トラロープも「じゃんじゃん」出てきます。
前道志の上りは基本的に「直登」が多いです。

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【写真上】アップダウンの「無限ループ」。
平べったい山路は殆どありません。
「うーむ、前道志の仕組みは大体解ってきたゾ…」
けどこんなアップダウンは、まだまだ「序の口」なのでした。

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【写真上】9:05、樹林帯から上空が垣間見えると林道出口。
千足峠から約1㎞、大地林道を横断します。

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【写真上】左手を進むと30m程で取り付き。
矢羽も立っており、明確な登山口。

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【写真上】登山口からは中勾配の上り。
約5分程上ってくと、

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【写真上】9:10、大丸山頂を通過。(Time/1:46:47 DST/7.35㎞)
こんもりと丸みを帯びた小広いピーク。
四方津/大地/寺下峠方面へと分かれる三叉分岐の頂でもあり、どっちかと云うと「峠」っぽい雰囲気です。

と、こんな感じの「前道志縦走トレラン」山行記その①。
大丸からは矢平山/舟山/鳥屋山を経て立野峠、倉岳山へと向かいました。
つづく。

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