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2017.11.07

●前道志山稜縦走トレラン.その④

えー、先月は10月10日の「前道志縦走」トレラン記、続々々篇。
上野原駅をスタートし鶴島御前山~高柄山~倉岳山~高畑山~大桑山と踏破。
突坂峠/鈴ヶ音峠から前道志の西端となる九鬼山へと向かいました。

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そんな訳での山走記その4、「突坂峠~九鬼山」篇になりまする。 

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【写真上】13:00、突坂峠を通過。(Time/4:43:43 DST/18.86㎞)
突坂峠から鈴ヶ音峠の取り付きへは、暫く舗装林道を進みます。
送電線に寄り掛かった倒木が、除去されず横倒しになっていました。

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【写真上】鎖場ゲートの三叉分岐。
チェーンを越えて直進、左折すると大月ガーデンゴルフに下りてっちゃうので注意。
「鎖=一般車両通行禁止」「赤テープ=登山道の表示」な訳です。

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【写真上】13:05、鈴ヶ音峠の山路取り付き。
チェーンゲートから舗装道をワインディング、少し上った所処。
ガードレールの切れ目がトレイルヘッドです。

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【写真上】入口には矢羽標識。
コレが無いと通り過ぎるトコでした、危ない危ない。

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【写真上】取り付きから暫くは緩~中勾配の上り。
「山路明瞭」も「倒木多し」、大桑山の西稜パート以上に荒れてます。
特に鈴ヶ音峠~高指の間は、荒廃とした感じの登山路です。

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【写真上】13:20、桐木差山通過。(Time/5:03:32 DST/20.38㎞)
特にコメントも無い地味山、つーかあんまり「山」つー感じも致しません。

しかし5時間掛かってやっと20㎞って「今日はどんだけ走れてないんだ…」。
そんな低調なランピッチをに反して、この時点で獲得標高2300m超え。
1000m未満の低山尾根路でこの数値、エグいアップダウンを雄弁に物語ってます。

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【写真上】小さな矢羽標識。
鈴ヶ音峠~九鬼山間には小っさい私設道標が幾つかあるだけ。
ま、ロストしそうな箇所は無いので不都合はありません。

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【写真上】トレイルを防ぐ倒木の数々。
「跨いで進むか」「迂回して進むか」は貴方のお好みで♥。

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【写真上】山路は荒れているものの、勾配自体は穏やか。

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【写真上】13:25、高指(高指山)です。(Time/5:08:18 DST/20.69㎞)
桐木差山から約0.3㎞、朽木帯の小ピークが高指。
鈴ヶ音峠からの合算でも1㎞強、意外とスンナリ到達です。

しかしココからが「前道志西端パート」、本当の苦行の始まりなのでした…。

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【写真上】解っちゃいたけど「嗚呼(溜め息)…」。
例に由ってのアップダウン、∞ループが始まります。

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【写真上】下って、上り返して、下って…。
「高指→九鬼山」間の山地図コースタイムは2時間、トレランなので4割CTで見積もっても約50分の行程。
その3.3㎞区間、上り基調のアップダウンが延々と繰り返されます。

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【写真上】数度の登下降を経て、ススキのブッシュ帯を通過。
夏場だと「ヤブ漕ぎ」必至の場所だな、こりゃ。
ココを上り切るとP871峰.遅沢山、細やかなベンチの置かれた展望地です。

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【写真上】遅沢山通過。
うーん、ココで未だ「高指→九鬼山」の半分行程。
山名標を探すのも面倒臭く、先を進みます。

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【写真上】嗚呼、もうアップダウンぱ飽きた…。
区間中盤は害獣ネットとランデヴー。
まぁ網沿いに進んどきゃルートミスの心配も無いですから、便利っちゃ便利。

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【写真上】更に無名ピークのアップダウンを繰り返します。
鈴ヶ音峠から九鬼山へは718m→958mと、240mの高度上昇。
しかし実際の獲得標高は上昇500m強(下降300m弱)と、倍以上の数値です。

うーん、確かに計算は合ってるのだが…。
「もう勘弁して下さい」

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【写真上】14:05、大ビラ山通過。
P900のドマイナーピーク、運良く山名標を見付けられました。
でもココまで来れば、九鬼山へはあと1㎞ちょい。

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【写真上】しかしアップダウンはまだまだ続きます。
大ビラ山からは明確な小ピークを二発処理。

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【写真上】左手眼下に大旅川沿いの集落を望む。
樹間より覗く山村風景が一服の清涼剤…、にもなりません。
「嗚呼、この区間早く終わって欲しい…」。

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【写真上】トレイルもずーっとこんな感じ。
行く手を遮る倒木も多く、迂回するのが鬱陶しい…。
この荒行コース、唯一の救いは殆ど一本道で路間違いの心配が無い事。
若しもこんな所処でロストしたら…、「進むも地獄」「戻るも地獄」の典型です。

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【写真上】おっ、何だか終わりの気配。
P914を越えると、トレイルは緩やかな直登路に変化。

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【写真上】笹の林床が目立ち始めると、修行パートも終わり間近。

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【写真上】1420、「やっと終わった~」
杉山新道と合流、富士見平(久美山)に出ました。

今回の「前道志縦走.西進ルート(上野原駅→猿橋駅)」で一番キツかったのが、この「鈴ヶ音峠~富士見平」の区間。
特に高指以降のアップダウンが激しく、幾つピークを越えたのか解らない位です。

登下降の数値的には「新矢野峠~高柄山~大丸~矢平山」「立野峠~倉岳山~高畑山~大桑山」の方が厳しいのですが、疲れを倍化させたのが「展望無し」「目的ピーク無し」「荒れた林相の樹林帯」と、面白味皆無な山路シチュエーション。
体力面に加えメンタル面の疲労が激しく、モチベーション維持の辛いパートでした。

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【写真上】富士見平から九鬼山へは目鼻の距離。
平坦トレイルをちょい進むと、

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【写真上】14:25、九鬼山到着。(Time/6:01:54 DST/24.02㎞)
やっとの事で「前道志コンプリート♪」。
いゃあ、ホントにキツい低山尾根縦走だった💀…

今回のお題目「前道志山稜」縦走は此処で達成したし、疲労度的にもこのまま禾生駅へ下山したい気分。
でも「時間は余ってるし」「殆んど走ってないし」「此処から先は楽になりそうだし」。
予定通り馬立山/御前山経由で猿橋駅に向かう事と致しました。

でもその前にちょい休憩。
10分程のパノラマレストで心身の疲れをプチリセットします。

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【写真上】九鬼山より望む富士山。
この日の富嶽はずーとこんな感じ、結局鉢頂は見れず終い。
残念ながら「爽秋の富士見日和」とは参りませんでした。

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【写真上】同、北西の眺望。
左端の滝子山よりハマイバ丸/大蔵高丸/湯ノ沢峠/白谷丸/黒岳/牛奥ノ雁ガ腹摺山/小金沢山と連なる南大菩薩連嶺~小金沢連嶺。

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【写真上】同、北面の眺望。
左に百蔵山、中央に権現山、左に扇山の北都留三山。
左手最奥には三頭山の頂も望めました。

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【写真上】同、北東の眺望。
なだらかな稜線の笹尾根 、中央に熊倉山.生藤山.連行峰。

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【写真上】14:40、小レストを終え山行再開。
九鬼山直下の急坂には、一部ロープ場のプチ露岩帯。
まぁ鶴島御前や矢平山に較べりゃ距離は短く軽難度。
トラ縄無しでもオケーなレベルです。

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【写真上】急坂を終えると、快適なトレランパート。
下り基調のフラットコースが札金峠まで続きます。
こんなに纏まったラン区間は、この日初めて♪。

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【写真上】尾根巻きの片斜トラバース路。
路肩が一寸脆いですが、安全運行ならフツーに走れます。

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【写真上】14:50、紺屋休場を通過。
尾根上の広々とした踊り場。
西面の展望が広がっており、丁度良い休憩地です。

と、こんな感じの「前道志縦走トレラン」山行記その⑤。
九鬼山/紺屋休場からは馬立山~御前山~神楽山を経て下山。
猿橋駅にてフィニッシュとなりました。
つづく。

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