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2018.01.10

●「スキージャーナル」休刊

えー、約二ヶ月半の冬季雪山就労日誌、20日目。
今日は「スキー場山籠り生活」には関係無いですが、「スキーそのもの」には大きく関わりのある話柄です。

本日は1月10日、そして毎月10日は「スキージャーナル」の発売日。
世間一般大多数の方々には殆んど(全く)認知されていませんが、一部のスキーマッド(特に基礎屋)からはコアな人気を得ているスキー雑誌です。

しかし今日本屋に行って、初めてこの事実↓を知る方もおられるのではないでしょうか。

長年読者の皆様にご愛読いただいた月刊スキージャーナルは、諸般の事情により誠に勝手ながら休刊させていただくことになりました。
1966 年に創刊された月刊スキージャーナルは、スキーを愛好する読者の皆様に向けて、スキー技術や指導法、アルペンスキー・ワールドカップをはじめとする競技スキー、国内外のスキーリゾート情報などをお届けしてきました。
しかし、出版事業を取り巻く環境は年を追うごとに悪化、発行元のスキージャーナル株式会社の経営も不安定なものとなり、月刊スキージャーナルを発行し続けることが困難な状況になってしまいました。

突然の休刊のご報告を深くお詫び申し上げます。
また、51 年にわたってご愛読いただいた読者の皆様、そして、誌面製作にご協力いただいたスキー関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

スキージャーナル株式会社販売部
Tel:03-5980-6060

「スキージャーナル休刊…」

1966年の創刊から51年に亘り発行されてきたスキー雑誌の嚆矢とも云える存在。
休刊とは謳っていますが出版界の常識として「=廃刊」で御座います。

ま、スキーマッドの私からしても「定期購読していたか」と尋ねられれば「否」。
ワールドカップ関連の特集記事が充実している号や、来季ニューモデルのインプレ特集の号を買うくらいなので、年に3~4冊程度の購入でした。

正直云って、基礎屋にしか役に立たない技術解説ばっかり、しかも毎年内容は大して変わらず焼回し特集の繰り返し。
「内足キーン」が終わったと思ったら、「抱え込みでも圧を抜かずに『プレス!!!』」とか「GS『的』高速ターンの新旧滑り比較」とかワケ解んない造語/表現が続々登場。
グラフィックほど露骨では無いにせよ、某教育本部の御意向が漂う「基礎教」御布施雑誌となっていた感。
此処2年くらいは、立ち読みすらあまりしなかったのが実情です。

個人的には岡部哲也がバリバリ第一線、そして木村公宣が台頭してきた91~95年頃のジャーナルが、日和見ない硬派な内容で大好きでした。
試乗テストの号なんか、出来の悪い板をボロクソ言ってましたもんね。

只でさえ年々減少.高齢化していくスキー人口、その中で競技派/基礎派問わず雑誌まで買って熱中している方々がどれくらい居るのかと云う事を考えると…。
しかも紙面内容も上掲通り、イマイチ魅力に欠けるものですから…。
「まぁ已む無し」と云う休刊なのかな。

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【写真上】スキージャーナル、1998年2月号。
スキーバブル弾けし後、最後のウインタースポーツ特需となった「1998.NAGANO YEAR」。
スキージャーナルがジャンプとノルディックを記事として扱ったのは前例の無い事。
それだけのビッグイベントなのでした。

そんな訳でこの写真を遺影代わりに「合掌」。
けど「スキージャーナル社」が「スキージャーナル」発行しなくなったら、何で食っていくのかしら…。

追記
1月9日にスキージャーナル社の元社員が、東京地裁に破産申し立てしたとの事。
負債総額は約4億1900万円(2017年5月期末時点)。
給与未払いもソコソコの金額になってるみたいですね。

さて、SAJ教育本部さんはコレから教本の発行、如何するのかしら。
ぁこれを機会に一部の「勘違い基礎屋」が減ってくれれば、全国のスキー場も少しは平和らになるのですが…。

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