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2019.06.19

●「Above the bar」

えー、今更な話ですが私めの生業は飲み屋の主。
場末のバァのマスターで御座います。
で「バァ」つーからには、お店の顔は「Bar(カウンター)」。
無垢の一枚板であろうが、断裁繋木であろうが、化粧合板であろうが、やっぱり「顔」なのです。

所処で私め、基本的に「顔」の上には何も置かないのを常としております。
それは以前の赤坂でも、現在のお店でも同様。

しかし二週間程前から、とあるモノをBARの上を置く様に致しました。

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灰皿です。
二席おきに計4つ。

きっかけは初めて御来店されたゲストからのご質問。
しかも一度だけでは無く、複数の方々からです。
「此処ってタバコ大丈夫ですか…?」
しかも凄く申し訳なさそうに。

居酒屋に焼き鳥屋にラーメン屋、果ては喫茶店でも「禁煙」が多数派となっている昨今の飲食店事情。
しかも「禁煙ファシズム」「喫煙者狩り」の風潮は更に強まり、愛煙家にとっては兎角肩身の狭い世の中で御座います。
でもまさか、場末のバァでこんな事聞かれる時代になろうとは…。
「嗚呼、世も末だなぁ…」

まぁ非喫煙者(ヒステリックな嫌煙家は含マズ)の方々にとって副流煙や紫煙臭は迷惑以外の何物でも無いでしょうし、禁煙のお店を選ばれるお気持ちも十分に理解出来ます。
私めだって(ちゃんとした)割烹やレストランで、莨しようなんで気はしませんしね。
(禁煙=本格的なお店、と勘違いしている頭の悪いお店にはコマッタものですが)

但し「禁煙のお店」があるんだったら「喫煙可のお店」があっても構わない筈。
それを条例や法律で嗜好品を禁止(≒極めて禁止に近い制限)するなんて、如何考えてもオカシクナイ?。
「作っても良い」「売っても良い」、だけど「嗜好しちゃ駄目」ってのは道理に合わない様な気がするんですけど。
要するに「選択肢は残すべきだ」と云う事です。

畢竟、当店は愛煙家の方々の味方です。
オシゴト終えて家路に着く途中、オンオフの切り替えがてら気楽に一服して下さい。
ハコが狭いのと天井が低いので配席には気をつかいますが、なるべく喫煙者と非喫煙者が共存出来る様な店を作っていきたいと思います。

Img_3366
「Above the bar」。
そんな訳で明確な意思表示として、Barに灰皿を置いたのでした。

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