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2019.10.13

●「ジャパン-スコッツ」プレビュー

えー、本日は19:45よりプールAのQF進出を掛けての大一番。
我らがジャパンと天敵スコッツのゲームが8時間後に迫って参りました。
未だ開催決定の可否は出ていませんが、取敢えず試合が行われるもの、としてのプレビューで御座います。

Japan

世間一般では「フツーに戦えばジャパン優位」なんてトンデモな楽観予想がされていますが、過去の戦績は1勝10敗(宿沢ジャパンの1勝もスコットランドでは非.テストマッチ扱い)、ワールドカップでは0勝3敗。
直近では2016年のリポDカップ2連敗が記憶に新しい所処です。
(オールドファンは2004年の100-8「パースの虐殺」が未だ忘れられないですが…)
現在の実力は五分五分、贔屓目に見ても六分四分。
勿論ユニオンとしての格はスコッツの方が圧倒的に上です。
(因みに今回対戦のブックメーカーは日本/2.3倍、スコットランド/1.75倍)

で、プレビューの前にスコットランドラグビーの簡単なおさらい。
スコッツはシックスネイションズ(古くは5Ns)の中では下から2番目が定位置、たま~に3位か4位。
何時の時代も英国ユニオン3か国とフランスの後塵を拝しており、6Ns(ティア1)の中では弱者の部類です。
体格で優位に立つ訳でも無く、俊敏さやスピードも並み、選手層も薄い…、まるでスコットランドと云う国そのものの歴史を現しているかの様。
そんなスコッツが欧州列強と戦うには「まずは陣地戦を考えて(キック多用)」「手にしたボールは極力手放さず(=近場ゴリゴリ)」「数少ない得点チャンスは確実に3の倍数(タウンゼント→ヘイスティングス→パターソン→レイドローの法則)」。
手堅い試合運びでロースコアの接戦を狙う地味なラグビー。
そう、弱者がアプセットを狙って強者に挑む戦い方そのものがスコッツのラグビーです。

そんなスコッツですが、2014年にバーン.コッターがHCに就任してから少しチームカラーが変わってきました。
従来の堅い(ツマラナイ)守備的スタイルからに積極的にボールを展開するラグビーにシフトしていきます。
泥臭くコツコツ真面目に働くFW陣に加え、レイドローを筆頭に
ラッセル.ベネット.シーモア.ラモント.ホッグとBKのタレントも揃ってきます。
そして前回WCを経験したラッセルとホッグがこの4年でしっかりブレイク。
欧州でもトップクラスの選手となりBKに縦の軸線が完成、近年6Nsの好成績に繋がっています。

冒頭で述べた様にジャパンからするとスコッツは格上。
しかしスコッツは格上なのに格下のラグビーをやってくるので、基本的に油断や隙はありません。
(事実WCでスコッツはティア2のユニオンに負けたコト無し)
それがジャパンにとってヒジョーに厄介…つーか食い合わせが悪い。
何せ長~い長~い歳月をかけて構築されたスコッツの「弱者のラグビー」。
「FWの近場クラッシュ我慢較べ」「コンテストキックやチェイスの精度」「エリア戦でのキック戦術」「鬼の様なPG成功率」。
その熟成度はジャパンに較べ一律の長がある、つーのが正直な所処です。

で、ジャパンがスコッツに勝利するには...。
スタッツ的にはアイラン戦と同じクオリティを残す事が必須。
具体的には「タックル成功率90%以上」「マイボーのセットピースも90%以上確保」「ペナ10以下」「テリトリー/ボール保持率は共にイーブン前後」。
あと多用されるであろうコンテストキックをどれだけ確実にキャッチ出来るか。
ジャパンは両ウイングの身長が無い上に、FBが本職では無いトゥポウ。
加えて台風の置き土産(風)も残ると予想されるので、キック対処がゲームの肝となるでしょう。
自陣でペナやった際のアドバンオプション(トライライン付近のキックパス)も怖い。
逆に云うと「ミスタックルやペナが少なく」「セットプレーが安定して」「コンテストキックを五分に処理すれば」自ずと勝利は近づいてくるかと。

幸いなのはスコッツは勝ち点+4トライのボーナス+1が必要な事。
ミッドフィールドでジャパンがペナを犯した場合、従来ならスーパーブーツで3点刻むのがスコッツの戦術ですが、この試合に限ってはトライ狙いでタッチ切ってくる事が予想されます。
FWのパワープレーなら個々のフィジカルやユニットでもアイルランドほどの怖さは無いので、モールさえ抑えてしまえば4トライを取られる絵は浮かんできません。
但しあくまでジャパンの出来がアイラン戦レベルなら、と云う前提。
アンフォースドなエラーやペナが多発すると(最悪カレー券や赤紙)その限りではありません。

それと重要なのはキックオフ直後10分、如何に良い流れでゲームに入れるか。
スタートのペナやエラーがどれほどチームのリズムと勢いを失わせるかは、ロシア戦/アイラン戦を対比させるまでも無く明らかです。

スコッツで要注意なのは当たり前の3人、HB団とFB。
レイドローには極力窮屈にプレーさせ、ラッセルにはスペース与えず、ホッグにはカウンター徹底マーク。
あとは空中戦に強いシーモア、大外にも目を離せません。

ジャパンでキーになるプレーヤーは…ほぼ全員。
稲垣の運動量、堀江のスタッツに出ないワークレート、具の入魂スクラム、両ロックの献身タックル、リーチの分身の術、姫野の非.日本人的推進力、ラピースの攻守全て、中村.ラファエレの円熟センターライン、両
フェラーリの決定力、田中フミのキャリアと判断力。
そんな中で気になるのはレイドローの対面でやや荷の重い流大。
未だ少しムラのある「今日の田村」、そして専門職では無いFBトゥポウの出来。
あと、豪雨でぐっちょりウェットとなっているであろう、芝のコンディションも気になる所処です。

てな訳で、今宵の横浜に咲くのは「サクラ」か「アザミ」か。
予想は希望的観測を込めて「26(3T)-23(2T)」でジャパンです。

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