« ●京都東山連峰~比叡山地トレラン.その② | Main | ●ハーフマラソンTT »

2021.09.04

●京都東山連峰~比叡山地トレラン.その③

 えー、先月ミヤコ帰京時のアクテビティ。
8月27日は「京都東山/北山トレイル」の山行記続篇.その③です。

蹴上をスタートし大文字山/北白川を経て比叡山地南主稜(東山連峰北部)に侵入。
幾つかの頂を踏み、雲母坂から比叡山へと向かいました。

Dsc00758
11:20、ケーブル比叡.山頂駅を出立。(DST/16.67㎞ Time/2:59:58)
此処から京都一周トレイル「東山コース→北山コース」に入ります。

ケーブル駅→大比叡へは林道と舗装道を使ってのアクセス。
「山登ってる」感じは致しませんが、地味~に標高上げ(1.2㎞で約150m)て行きます。

Dsc00762
11:30、比叡人工スキー場跡。
京都トレイル.北山コースは西塔方面に直進しますが、大比叡を踏む場合は右折。
一旦コースを外れ、ガーデンミュージアム/比叡山頂バス停方面に向かいます。

Dsc00764
11:35、比叡山頂エリアに着きました。(DST/17.85㎞ Time/3:13:24)
四明岳と大比叡の鞍部に設けられたバス停と駐車場スペース。
南北両側には展望台が有り、WCや自販機も設置されています。

水場代わりの自販機で残り行程分の水を補給し、芝生の木陰でランチレスト。
低山とは云えど流石に標高800m地点、下界に較べりゃ結構涼しいです。
因みにこの日の洛中気温はMax37℃の猛暑日でした。

Dsc00765
南東の展望台より、琵琶湖.近江大橋と湖南方面の眺望。

Dsc00767
北面の展望台からは、これより向かう峰道~横高山。

Dsc00768
北西に望めるのは今日のフィニッシュ地点、大原の里。

Dsc00769
12ː10、アクティビティ再開。
正面の丘陵ピークが大比叡の山頂です。

Dsc00770
大比叡へ向かう前に、見返り四明岳。
比叡双耳のもう一峰、四明岳は「ガーデンミュージアム比叡」の敷地内。
入場料払わないと入れません、…つーか現在休業中なのでそれ以前の問題です。

因みに大比叡は滋賀と京都の国境に座していますが、四明岳は100%京都市内。
それが自由に踏めないと云うのもミヤコ人としてはチト困り物でして。

Dsc00772
舗道をちょい上ると、山頂への取り付き。
小丘上に一等三角点と山名標があり〼

Dsc00773
世の中に 山てふ山は多かれど 山とは比叡のみ山をぞいふ
そんな訳でこの日の最高峰.大比叡。
京都府/滋賀県境に座する頂ですが、山頂所在地は大津市とされています。
大比叡が「京都トレイル.東山コース」から外されているのはコレが理由かな?。

ま、何にせよミヤコを代表する霊峰二座「東の比叡」と「西の愛宕」。
共に「京都一周トレイル」に入ってないってのは不思議なモンですね。

Dsc00774
大比叡をそのまま直進、電波塔を通過。
手前が朝日放送と関テレ、奥は読売テレビの中継基地。

Dsc00777
電波塔を過ぎ、途中の分岐を左折。
杉林の赤土路を九十九に下って行きます。

Dsc00778
眼下に東塔が見えて参りました。

Dsc00780
12:25、法華総持院東塔と阿弥陀堂。(DST/19.18㎞ Time/3:27:55)
境内を直進すると根本中堂に出ますが、観光に来た訳じゃ無いので折り返し。
林道を西(左手)に取り、西塔方面に向かいます。

Dsc00781
京都トレイル.北山コースに復帰、標識⑥の橋を渡ります。
下に通ってるのは「川」では無く「奥比叡ドライブウェイ」。
ですから正確に云うと「陸橋」ですね。

Dsc00782
陸橋を渡ると山王院堂。
此処までが延暦寺東塔エリア、此処から先は西塔エリアに入ります。

Dsc00783
燈篭と大杉の並ぶ石階段を下ってくと、

Dsc00784
浄土院の門前に降り立ちます。
下り参道からの俯瞰する伽藍、延暦寺らしい絵。
如何にも「京都トレイル」、そして「叡山」ってなシチュエーション。

Dsc00785
12:30、浄土院をチラ見で一写。

Dsc00786
釈迦堂手前の分岐、標識⑧。
此処で参道を外れ、右手に枝分かれする小径を進みます。

Dsc00787
椿堂の横を通り過ぎ、

Dsc00788
12:35、西塔釈迦堂(転法輪堂)。(DST/20.37㎞ Time/3:38:32)

延暦寺山内最古の建造物、正平元/貞和3年(1347)、南北朝時代の建立。
但し、信長さんに「一山焼亡」食らった際の焼け残りではありません。
焼き討ちから25年後の文禄4年(1596)、秀吉さんによって移築されたものです。

で、何処から移築したのかと云うと、コレがまぁ「園城寺」なのです…。

延暦寺と園城寺の歴史はそのまま抗争の歴史。
「不俱戴天の仇」「犬猿の仲」「宿怨の敵」とも云うべき「山門」と「寺門」。
リーガ的に云うなら「禁断の移籍(遺跡)」です。

殊に争乱の時代は「敵の敵は味方」の論理。
信長さんは延暦寺の対立関係が悪化する中、園城寺とは仲良しな間柄を構築。
延暦寺焼き討ちの際、信長さんは園城寺に本陣を構えてます。
その後、天下統一した秀吉さんも延暦寺とは一定の距離を置いていたので(再興要請が認められたのは焼き討ちの13年後)、園城寺との関係は引き続き良好でした。

が、文禄4年(1595)何故か秀吉さん「ブチ切れ」
 園城寺に「闕所」の命が下され、山内堂宇や所領を全没収=廃寺扱い。
この勘気を蒙った
原因は今でも不明ですが、兎も角園城寺の主要伽藍は全て取毀。
現存する延暦寺釈迦堂はこの際に弥勒堂(金堂)を解体移築したものです。
(現在の園城寺金堂は、高台院さんの寄進で慶長4年(1599)に再建されたもの)

信長さんの逆鱗に触れ、一山焼亡食らった延暦寺。
秀吉さんの逆鱗に触れ、所領没収食らった園城寺。
何方にしても以後、往時の寺盛を取り戻す事は出来ませんでした、とさ。

Dsc00790
釈迦堂から暫く進むと奥比叡ドライブウェイの隧道。
此処を潜り抜けると峰道に入ります。

Dsc00794
 一日回峰行(笑)のメインパート♪。
峰道は快適なフラットトレイル、良コンディションのシングルトラックが続きます。
流石、阿闍梨様のホームコース 修行道。

Dsc00796
スタコラと快適なランが続きます。
但し峰道と並行してドライブウェイが右手に伸びており、山ん中走ってる感じは希薄。

Dsc00797
12:55、玉体杉通過。
西塔から横川に繋がる峰道の中間地点に当たります。

Dsc00799
二股に分かれるスピリチュアルな巨木。
取敢えず御所の方に向かって一礼。

Dsc00801
玉体杉のちょい北側に、見晴らしの利く展望地有り。
ミヤコ盆地の北半分が広々と望めます。

Dsc00802
12:55、峰辻通過。(DST/22.60㎞ Time/3:59:08)
玉体杉からちょい下りた所、古の峠風情漂う四叉分岐。
右に進むと峰道を伝い叡山横川へ、真っ直ぐ進むと比叡山地.北主稜(奥比叡)。

Dsc00803
峰辻より比叡山地.北主稜の中核パートへ。
此処まで来れば残り行程も10㎞切ってるので気分的は楽なもの。
約2㎞続いた峰道と別れを告げ、横高/水井/小野/大尾の4ピークへ向かうのでした。
つづく。

 

|

« ●京都東山連峰~比叡山地トレラン.その② | Main | ●ハーフマラソンTT »