●「谷川岳馬蹄形縦走.クラシカル」その②
えー、先週火曜日(9/217)谷川岳へトレラン遠征。
1Day馬蹄形縦走(半時計周り).山行記続篇で御座います。
谷川岳馬蹄形縦走.概念図。
序盤のヤマ場である登山口~松ノ木沢ノ頭への急登を終え、白毛門/笠ヶ岳に登頂。
笠ヶ岳から朝日岳~JPを経て急下降、馬蹄形頂点の清水峠へ向かいました。
8:40、笠ヶ岳を通過。(DST/5.95㎞ Time/1:59:41)
笠ヶ岳からの見晴らしも中々見事ですが、山景撮影はせずに先を進みます。
次のピークが馬蹄形前半「最高峰」にて「屈指の眺望」を誇る朝日岳ですからね。
因みに「白毛門~笠ヶ岳」と「笠ヶ岳~朝日岳」の間は大体等間隔。
特筆すべき難路や急坂もありません。
但し後者の方が距離/アップダウン共に多めのイメージで宜し。
でもコレは撮っときます。
雲海と奥秩父の山々を従えて、一際高く聳える霊峰富士🗻。
前衛稜線は唐松尾山~笠取山~古礼山~水晶山~雁坂嶺と連なる奥秩父主脈。
一つ手前の真正面、雲間より覗けるのが両神山。
笠ヶ岳を後にし、朝日岳に向かいます。
カマボコ前(笠ヶ岳避難小屋)より望む「小ピーク三連発」。
右より小烏帽子/大烏帽子/1934P。
先ずは一発目、小烏帽子を片付けます。
この急登を処理すれば、あとは小さいアップダウンの繰り返し。
ピークを辿ったり、群馬側(進行右手)に巻いたりの山路取り。
秋の山彩は見事にセパレート、新潟県側だけが色付いています。
つーか灌木の繁ってるのが新潟側だけ、群馬側はチシマザサの植生です。
で、笠ヶ岳を過ぎた辺りから少し困った事態が発生。
稜線に出てから吹いていた風が次第に強くなって参りました。
風速10m前後で山行の支障にはなりませんが、ウェアチョイスが難しい気象状況。
上りでは半袖Tで問題無いものの、下りだと汗が引き肌寒く感じます。
アップダウンの都度、ウインドブレーカーを着たり脱いだり。
少し忙しいレイヤリングが続きました。
日本海側と太平洋側両方の気象変化をモロに受ける分水嶺山域、谷川連峰。
その中でも「笠ヶ岳~清水峠~茂倉岳」の間は、北西風の通り道なのです。
幾度かのアップダウンを経て、漸く朝日岳が視界に入ってきました。
名峰とゲレンデの風景.その1。
右手の武尊山は大分近くになり、沖武尊/前武尊/剣ヶ峰の三頂もより明確に。
山麓に広がるゲレンデは「水上宝台樹スキー場」、7~8年くらい御無沙汰です。
名峰とゲレンデの風景.その2。
背後の赤城山は次第に遠くなっていきます。
手前の玉原高原には「たんばらスキー場」、25年位前に一度行った切り。
伸びやかで解放的なスカイトレイル。
正面の岩稜帯向こうが朝日岳山頂、これが最後の小コルかな。
朝日岳直下の上り。
眼前の岩場は左に巻いて登山路が通っています。
短いパートの露岩帯を上り切ると、
9:40、朝日岳とーちゃく。(DST/7.84㎞ Time/2:35:20)
谷川岳馬蹄形縦走.前半戦の最高峰(1945m)。
そして360度のパノラマViewが広がる「展望の山」です。
北~北東には上越国境稜線~越後三山~荒沢岳~平ヶ岳~燧ケ岳。
標高2000m級とは思えない「Magnificent natural landscape♫」が全方位に展開。
嗚呼、ココでパノラマ愛でつつ酒盛り、そのままテン泊したい位です…。
左手(北西)にはこれより向かう七ツ小屋山、右に覗く岩塊は大源太山。
同、左手正面には武能岳。
奥には右端より苗場山~佐武流山と続く稜線、最奥左手には岩菅山。
ズームにて、先週上った苗場山と神楽ヶ峰~かぐらゲレンデ。
続いて茂倉岳と一ノ倉岳。
一ノ倉尾根と幽ノ沢の険峻さがエグい…。
朝日ヶ原越しに望む北面の山々。
豪雪浸食により形成された雪食凹地は、池塘の点在する湿原帯。
湿原奥の穏やかなピラミダル山容は大烏帽子山です。
中央左右に伸びる稜線は、巻機山と丹後山を結ぶ上越国境稜線。
左より永松山~小三ツ石山~鞍部を挟んで三ツ石山~小沢岳~下津川山と連なる「人外魔境」の尾根筋。
これらの山々に人の通れる路はありません。
左端の永松山向こうにちょっぴり山影を覗かせるのは八海山八ツ峰/入道岳と五龍岳。
鞍部のオカメノゾキから御月山を経て、右手に高く聳えるのが越駒と中ノ岳。
中央最奥には守門岳の山姿も望めました。
北東の展望。
中央やや右の稜線小突起、景鶴山を経て右端に燧ケ岳。
左手の稜線向こうには、僅かに会津駒ヶ岳の山頂部が覗けます。
朝日岳より、辿って来た山々を振り返る。
手前より1934P/大烏帽子/小烏帽子/右端に笠ヶ岳、遠景には谷川岳。
9:30、じゃボチボチ出発しますか。
「うーん、何て伸びやかな高原トレイル♡」
次は正面のジャンクションピークを目指します。
朝日ヶ原湿原帯は木道パートのトレイル。
谷川岳馬蹄形縦走路の中でも、数少ない穏便なパートです。
JPに近づくにつれ、巻機山の姿が大きく望めます。
前衛の三角錐形状、重厚な頂は柄沢山。
左の棘みたいな小突起が南入ノ頭、二段上がった三角小頂が割引岳。
中央の平べったいのが巻機山本峰、右の三角小頂が牛ヶ岳。
9:40、ジャンクションピークを通過。(DST/8.64㎞ Time/2:44:44 )
西は清水峠へ/北は巻機山方面(道なき道)へ、の三叉分岐。
これより上越国境稜線に侵入、新潟県/群馬県を股にかけてのトレイルです。
角度的にこの辺りが上越国境稜線を望むベストポイント。
右より大烏帽子山~檜倉山~柄沢山を経て、左最奥にマッキーの主峰群。
中央奥には越後三山はなこさんの「な」と「こ」。
ジャンクションピークの下り山路から見下ろす清水峠。
送電鉄塔の建っている鞍部が清水峠、あそこまで「下り一辺倒」です。
因みにJP~清水峠間は3.1㎞区間を500m以上の高度下降。
「松ノ木沢ノ頭~朝日岳」間で稼いだ貯金(標高)を全て失う形になります。
この下りパートが、結構テクニカルな急坂。
片斜の歪曲路や両側の切れたヤセ尾根を交互に取る繰り返すダウンヒル。
ザレた崩落路もあるので、気を抜いてると「大怪我の元」です。
眼下に塩沢と六日町が見えてきました。
登川と清水街道が谷合を縫う様にして魚沼盆地へ伸びています。
この下り区間は歪曲な急坂続きも、灌木と笹帯の見晴らしが利いた尾根。
「展望ゼロ」な樹林帯のそれとは違い、眼下の風景を楽しみながら下れます。
谷川岳~一ノ倉岳/茂倉岳~武能岳は山頂付近しか見えなくなりました。
うーん、思いっ切り高度下げている証拠…。
下り途次、振り返って一写。
うーん、稼いだ標高を瞬く間に消費…(更にこの後ドンドン下ります)。
10:10、池ノ窪を通過、振り返って一写。
40分以上下り続けやっと「下げ止まり」、池ノ窪の池塘は枯れちゃってました。
背後に聳えるのは大烏帽子山。
池ノ窪から清水峠へは小丘(1504p)を一つ挟みます。
やっと送電鉄塔が近くに見えて来た…。
1504Pから清水峠は指呼の先。
右下の小っちゃい建物は白崩避難小屋、三角屋根の方はJR送電線監視所。
この周辺も吹き付ける風が強く、笹原が風紋を描いていました。
10ː20、清水峠通過。(DST/11.82㎞ Time/3:29:11)
馬蹄形縦走路の最低鞍部にて、「Ω」の頂点に位置するポイント。
但し距離的な中間地点は七ツ小屋山です。
清水峠より馬蹄形の左半分側に進出、七ツ小屋山から蓬峠へ向かいました。
続く。