えー、先週3/22~23は「第八次白馬遠征」。
これから春シーズンに入ると、悪雪やコブ遊びで身体に溜まる疲労も増加。
一泊、長くても二泊のスノートリップが主流になって参ります。
そんな訳で今回は五竜&47.2days.滑走記、初日は「悪戦苦闘」の一日でした。

6:45、定点観測。
夜は明けたものの、空を覆うのはどんよりとした暁鼠色。
山頂付近に滞留するガスも引く気配がありません。
此処直近10日間は「青不足」の白馬、ずっとこんな天気が続いてるのでした。

潤いたっぷりのシャバシャバ雪も止む気配無し。
この時期は下手に雪降られた方が、難儀な滑りになるんですよね(後述)…。

ねぇイヌワシさん、上のガスはどんな状況なのか教えて…。

こんな天候ですから、ゲストの出足も超スロー。
キャビン駅に待機している酔狂は私めだけ、8時まで「一人ぼっち」の朝イチでした。

8ː15、キャビン乗車。
3月14日に全層雪崩を起こしたエキスパート、勿論今季の営業は終了です(チーン)。

8ː30、「業務連絡、トップ32番」。
山頂手前でガスは抜け、グランプリは視界は利くレベル。
問題はゲレンデコンディション、降った雪が吉と出るか凶と出るか。
まぁ凡その察しは付いてるんですけどね…。

「白馬グレー」の「白馬クラウディ」。
「白馬晴れー」の「白馬ブルー」は何処行った…。

無人のスロープに1stラン。
ガリガリに氷結した下地にウエットスノーが約2㎝トッピング。
天然のインジェクションが入ったバーンはグリップ不如意、ターン前半から流され→中盤で落とされ気味。
ロングターンで回すには躊躇われるコンディションです。
乗った雪の方に荷重具合を合わせ、ルーズなスキッドでミドルターン回し。
ノートラックのラインはスムーズに板が走りましたが、それも最初の数本迄。
三月下旬の湿雪は瞬く間に踏み固められ、荒れたバーンに手こずる滑りとなりました。

9ː50、ダイナミックも厳しいコンディション。
薄皮一枚の表雪を削ると、氷結ストライプが怪しげに青光りしています。
アングリップなアイスバーンに両膝がバラけ、パラレルスタンスを取るのすら難しい。
横滑りを織り交ぜて処理せざるを得ませんでした。

いいもりのバーン状況も殆ど変わらず「モサ」の「ガリ」。
標高の下がった分、雪の重さも増し、10時にしてモッサグサのナチュラルバーン。
滑りの内容は「お察し下さい…(チーン)」。
2本回して「捨てコース」確定、も一度グランプリに向かいました。

だ~れも回してないグランプリ。
雪の降り足はハイシーズン並み、但し雪質は春のそれ。

それでも殆どゲストが居ないのが幸い。
スロープには降り続く雪が乗り、ハーフリセット状態。
ターン後半、上手い具合に減速掛かってくれる様になりました。
カービングは完全放棄、面ツルバーンを「湿雪スラッシュ」の縦ズレ滑。
結果的にこの時間帯が「3月22日/五竜47」のコンデションピーク。
11時を回ると濃ガスが上昇、グランプリは白闇の冥界へと変わって行きました。

11:35、ガスを避けて47へ。
夜圧雪のR1、夜間~早朝に掛けて降雪の日はハイシーズンでもモサ雪傾向。
増してや春の湿潤雪ですから、ソフトバンピーなナチュラルバーン化していました。
47も「捨てコース」確定でーす。

トップからボトムまでモッサモサのボッコボコ。
滑りもフルボッコ…(チーン)。

47ボトムの喫煙所にて。
うーん、嘘のインフォメーションは頂けませんね…。

12ː00、こんな日はコレ使うに限る。
ラインC→ラインEを乗り継いで五竜側に戻るのは億劫な悪天候。
△シャトルバスでエスカルに戻ります。

12ː10、そのまま飯。
珍しくランチタイム時にランチタイム、しかもゆっくり寛いでの1時間レスト。
如何にこの日のコンデションが宜しく無いかの証左です。

13ː10、戦線復帰、も…。
グランプリは相変わらずのガス模様、目視でバーン情報が全く拾えません。
積もった新湿雪は踏み固めてボッコボコ、所々で脆い堆雪帯、下地はカチコチ。
この難コンディションで視界が利かないのは辛い…。
遂にグランプリも「捨てコース」となってしまいました。

何処滑っても腐れ雪。
何時もは快適な「とおみ2」ですら、テクニカルなコンディション。
「うん、今日はスキーする日じゃ無いな…💀」

初級者向けのとおみゲレンデも難度急上昇↗、
緩斜面なだけに踏み固められるのも早く、ボコボコに荒れたコンディション。
雪面振動の大きいバーンに仕上って(?)いました。

更に拍車を掛けたのがコレ。
エキスパートの雪崩事故により、とおみゲレンデは部分的にセパレート。
コース幅が狭くなってるパートは更に「荒れホーダイ×ダブル」。

スカイ4より、エキスパート全層雪崩の跡。
上部には割れた箇所、あの断層面から更に地滑りする可能性もあるのです。

雪崩下部は圧雪車が幾つかの段差を設け、スカイ4鉄柱やゲレンテへの二次災害を防いでいます。
ゲレンテ営業時間外の事故で、人的被害の無かったのが不幸中の幸い。
もしも日中に雪崩が起こっていたら、大惨事になっていた所処です。

しかしホントに酷い。
1m以上の雪塊(氷塊)が無数にゴロゴロ+根こそぎ流された樹木や岩も多数。
因みにこの前日に八方のセントラル、同日にいいもりの旧スノーダイビングでクラックが発生。
例年に較べ多量の積雪に春の雨と温暖化が重なり、急斜面では雪が堪え切れなくなったのでしょう。

とおみゲレンテも諦め、まさかのパウダースノーコースチョイス。
四半世紀以上の五竜滑走歴で、ココを主戦に取るのは初めてです。
しかしクソ遅い 極めて鷹揚に低速運行する「いいもり6」で回すのは勘弁。

そんな訳で裏技。
パウダースノーコースの後半右手には、ゴンドラ駅舎に抜ける夏道コース。
此処通ってスカ4回しした方が、時間的に断然お得なのです。
因みにコンディションは全然「パウダースノー」ではありませんでした。

14:40、北東方面の厚雲が切れ、やっと晴れて来ました。
うーん、遅い、遅すぎる…。
因みにコレは「白馬ブルー」では無く「小谷ブルー」。
この日は「何処滑っても」「何やっても」駄目なウダウダな滑り、良化気配も見られず。
如何やら本当にスキーする日じゃないらしく、15時半の早期撤収と致しました。

17:10、高橋家さんで麦酒と夕飯。
飯田の村落からは白馬三山が美しく望めました。
どうか、明日は良いコンディションであります様に(なむなむ)…。

1800、店を出たら神城の田園地帯は夜霧の底。
うーん、明日のガスは山麓だけにして欲しいな(なむなむ)…。
と、こんな感じの「今季ワーストコンディション」な一日。
そして今季「スキーが一番下手になった」一日でしたとさ。
つづく。