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2022.09.04

●戸隠山~高妻/乙妻山~瑪瑙山縦走トレラン.その②

えー、先月8月29日は北信へ山旅遠征。
7年振りの「夏の戸隠」は、戸隠連峰「表山~裏山トレラン」に逝って参りました。

今回は奥社より戸隠表山を縦走、一不動から高妻/乙妻山へ。
帰路は弥勒尾根から戸隠牧場へ下り、瑪瑙山を経て中社でフィニッシュ。
距離こそ約33㎞のミドルディスタンスも「無数の鎖場」「滑落即死のナイフリッジ」「ヤブ漕ぎの破線路」。
そして「延々と繰り返されるアップダウン」と、机上スペックよりタフなコースです。

そんな訳での戸隠連峰山走記.その②。
「戸隠奥社~蟻の塔渡し/剣の刃渡り~戸隠山~一不動」篇になりまする。

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5:50、奥社の登山口から戸隠連峰.表山群に向かいます。(Time/34:35 DST/4.73㎞)
戸隠古道~奥社参道のウォームアップを終え、これよりトレイル開始。
数多の伝説が伝わる神話の道、そして1000年以上の歴史を有する「三千坊三山」修験の道です。

尚、このルートを使うのは今回が二度目。
奥社~蟻の塔渡し~一不動のコース詳細に就いてはコチラ(↓)。
http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2015/08/35-42e7.html

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で、取っ掛かりからして…、

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既に急坂↗。
見通しの無い落葉樹林帯の中、緩む事の無いヒルクライム。
足場はウエットで手の補助を使わないとバランスの取れない箇所もあり。
木の根や小枝を掴んでの激登が続きます。

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あーあ「ガス💀」出て来ちゃった…
ジグザの急勾配を上り、小尾根に出ると下界の展望は真っ白。
山麓では薄日の射す好天気配だったのに…。

登山口から僅か15分、この時点で早くもモチベーションダウン。

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一発目の鎖場を登ると、

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6:15、五十間長屋を通過。

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続いて百間長屋。
オーバーハングした凝灰角礫岩群が頭上を覆う「岩のアーケード」。

この辺りは一部崩落気味も一旦平坦路、岩壁を左に巻いた山路を進みます。
「奥社からの急登パート」と「西窟からの鎖場パート」の繋ぎ区間、と云った感。

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垂直岩盤の鎖場.その①、西窟。
これより本格的な岩稜帯に突入、鎖場のオンパレードです。

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続いて15~20mの沢状スラブ鎖場を処理すると、

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垂直岩盤の鎖場.その②、天狗の露地。
展望皆無の濃霧なのでスルー、上らず先を進みます。

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続いて約30m高低、直登→トラバース→ 直登の鎖場。
この後に現れる「胸つき岩」に較べ斜度緩めも、岩面がウエットでスリッピー。
直角に折れるトラバース×2も少しヤらしい。

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スリルたっぷりの岩登りが楽しいっ♪。
スタンス/ホールドは豊富も、滑る濡岩+所々に脆い礫岩とグリップが抜け易い。
足場の確保を慎重に上れば問題無いレベルかと思います。

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「鎖場銀座」の「岩場銀座」はマダマダ続きます。
西窟以降はチェーンの掛かって無い登山路の方が珍しい。

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見返り岩を通過すると、鎖場パートのメインイベント、

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垂直岩盤の鎖場.その③、胸つき岩。
斜度70度/15m高低、脆い軟岩帯をダイレクトに取る断崖斜面。
高度感を満喫(?)出来るスリリングな鎖場です。

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此処は腕力と体軸のバランス勝負、鎖を頼りに力技で上ります。
因みに足滑らしたら15m転落(マンションの5階相当)。
岩場に激突して即死確定だな…。

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清子の峰…。
胸つき岩を上り切った岩頭には例のレリーフ。
因みに戸隠登山の難所は如何しても後述の蟻/剣がクローズアップされますが、滑落(墜落)事故が一番多いのはこの胸つき岩らしいです。

と、此処までの鎖場は「アトラクションレベル」。
これからが先が戸隠の核心部、ボスキャラの登場です。

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6:35、蟻の塔渡りに到着。(Time/1:20:23 DST/6.61㎞)
戸隠社の神事関係者曰く「戸隠山は落ちたら助からない山」。

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蟻の入口。
この辺りは路幅もあり二足歩行で問題ありません、が…・
「トホホ、ガスが酷い…」
ナイフリッジは可視半径50m(写真より視界利きません)。
正面に聳える八方睨は疎か、蟻の塔渡りの全容すら望めません。
「右のトラバース路を迂回して逃げようかなぁ…」

少し悩みましたが、意を決して鎖場と迂回路分岐を直進。
蟻んコをやっつける事に致しました。

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うーん、極悪。
道幅20~40㎝、剣の刃渡り入れると50m以上続くナイフリッジ。
ゴツゴツと不安定な礫岩質は、岩片の結合が脆い足場。
しかも適度に(?)うねって平衡感覚取るのが難しい…。

右に落ちたら150m、左に落ちたら150~200m墜落の「垂直落下式DDT」。
まぁどっちにしても助からない、バーティカルカーニバルです。

尚、蟻の序盤は左手側、中盤は右手側に僅かなスタンス場有り。
ナイフリッジの刃先を軸にしつつも、スタンスのある方に半身重心を意識。
二足歩行+片手を岩に置きつつの変則三点確保でじわじわと歩を進めます。

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蟻の中盤部やや手前、この辺りは比較的岩幅が広い。
右手の繁みには保険替わりの僅かなスタンス、片足一本ギリ置けるくらい。

そして此処からが「核心部中」「核心部中」「核心部」
「この世」と「あの世」の綱渡りパートです。

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蟻の中間地点。
「ナイフリッジが凹型にへこんでいるのです💀…」。

僅か1m弱の高低差ですが、コレが厄介極まりない。
道幅40㎝の細歪岩路を一旦下って上り返す、しかもナイフは先細り。
此処で一旦岩路に馬乗り、一呼吸整えます。

馬乗りのまま足場を確保しつつ、尻と両手でバランス取って鞍部に下り。
左側のスタンス場を使いつつ半身から四つん這い、慎重に慎重を重ねて上り。
緊張感と恐怖感から身体もこわばり、薄氷(岩)を踏む思いでパスして行きます。

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何とか蟻んコを退治して、剣の刃渡りへ。
「あれっ、鎖が掛かってる♡」
7年振りに訪れた剣の刃渡り、知らない間に鎖が設置されていました。

僅か5mの距離ですが、頂部の岩幅は蟻以下のナイフリッジ。
しかも起り形状の勾配がついており、巻き道もありません。
それでも「鎖付き」なら難度は大幅に下がり、スンナリと刃渡り完了。

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6:40、見返る剣/蟻はまるで「龍の背中」。
蟻の前半パートはガスの白闇で見えませーん。

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地獄の平均台を渡り終えると、オヤマリンドウと

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ヤマハハコがお出迎え。
「嗚呼、生きて花を愛でられてウレチイ🌼…」。

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核心部から鎖の掛かる岩場を一登りすると、

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6:45、八方睨に到着。
その名の通り、360度の展望が広がる絶好のビューポイント。
眼下には通過してきた蟻/剣と不動沢の絶壁。
そして西岳~高妻~黒姫~飯縄のパノラマが一望出来る筈、なのですが…。

「ホント、コレ(腐れガス)は無いよなぁ…」。

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白闇のパノラマを恨めしく眺め、300m程進むと、

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6:50、直ぐに戸隠山。
何にも見えないのでちゃちゃっと通過。

この日序盤のハイライト「鎖場アトラクション」と「戦慄のナイフリッジ」を終え、次なるターゲットは初踏破となる「高妻/乙妻山」登頂。
しかしこの天候じゃ、北信の名峰群も北アルプスのワイドビューも白闇の中。
山行の楽しみは半減以下です。

そんな訳でテンションは大幅ダウン、やる気ゲージも目盛りゼロ…。

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八方睨から一不動まで、特筆すべき難所は無し。
メジャー登山路(?)だけあって、ブッシュの下払いもされています。
但し脚に来る程では無いものの、短いパートのアップダウンが細切れに続きます。

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ま、稜線がコレですからね。
鋸歯の凹凸を伝う戸隠屛風の尾根路。
高度推移(1900m→1882m)の割に平坦路は殆どありません。

因みにコレは7時間半後の撮影、ガスはすっかり引いてます(恨)…。

Z
あとは右側がスッパリと切れ落ちた、

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幅狭の片斜路が所々に現れます。
うっかり足を外したら谷に墜落、この世とはサヨウナラ。
「一不動」へ辿り着く前に「零御陀仏」なんて、洒落にもなりません。

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7:15、九頭龍山を通過。(Time/1:58:47 DST/8.34㎞)
樹木の切り開かれた方面には飯縄山/黒姫山が望める筈ですが…。
相変わらずの濃ガスに阻まれ、稜線のカケラも見えません

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忘れた頃に鎖場出現。
距離も短く足場は安定、まぁ何って事ありません。
九頭龍からもアップダウン、下って1888Pへ上り返し。

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1888Pを過ぎ、一不動への下りに差し掛かる頃。
「おっ、五地蔵山の濃霧が引いて来たっ♪」。

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1888Pを過ぎると登降の繰り返しは止み、一気に高度を下げて行きます。

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正面にはニ釈迦/三文殊の小ピーク、そして最奥には五地蔵山。
標高1600~2000m付近のガスは完全に引いたみたいです。

これなら高妻山からの山景眺望も期待出来るかも。
「やる気ゲージ」の針🕕も一気に上がって参りました。

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7:45、下り切った鞍部が一不動避難小屋。(Time/2:27:08 DST/9.76㎞)
大洞沢からの登山路を右に合わせたジャンクションコル。
此処から先は初踏破となるコースです。

今回の山行、スタート時点で2.4ℓの水を所持。
残量が怪しければ水場(氷清水)へ下りる心算でしたが、曇り空の涼しさが幸い。
消費量は意外と少なく600ml、何とか持参分で賄えそうです。

と、こんな感じの戸隠トレラン記.その②。
一不動からは石仏を辿る修験者の路を伝い、気高い孤峰.高妻山へと向かうのでした。
つづく。

 

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