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2022.10.12

●「谷川岳主脈縦走トレラン」その③

えー、先月9月26日は一年振りに谷川岳へ山旅遠征。
今年は2018年以来、二度目の「主脈縦走」にアタックして参りました。
そんな訳での山行記その③「谷川岳オキ耳~大障子ノ頭.避難小屋」篇で御座います。

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6:40に土合駅をスタート、西黒尾根からオキの耳に到着したのは9時5分。
谷川岳の肩から主脈縦走に入り、西方彼方の仙ノ倉山/平標山/三国山を目指します。

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9:10、谷川岳.オキの耳を後にします。(DST/6.86.㎞ Time/2:16:25)
滞在時間僅か5分、もーちょいゆっくりしたいのは山々ですが、西黒尾根~谷川岳への上りは云わば「露払い」。
主脈縦走的にはアプローチを終えたレベル、「これから」が本番なのです。

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谷川岳の肩のまで下りて来ました。
お約束の構図、肩の小屋と爼嵓を一写。

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「Go west!!」
眼前にはこれより向かう主脈縦走路。
2000m前後の中級山岳と思えないダイナミックな風景は、荘厳雄大にて圧巻。
正面にはオジカ沢ノ頭、雲の奥には万太郎山と仙ノ倉山も望めます。

尚、左手側の険峻な頂は、主脈縦走路から外れた尾根に座す爼嵓。
「谷川岳」の元ネタ山で御座います。

因みにこれより繰り返されるアップダウンは以下の通り。
オキの耳(1977m)↘中ゴー尾根分岐のコル(1762m)↗オジカ沢ノ頭(1890m) 
 獲得標高 下降240m/上昇170m
オジカ沢ノ頭(1890m)↘コル(1674m)↗小障子ノ頭(1730m) 
 獲得標高 下降210m/上昇50m
小障子ノ頭(1730m)↘避難小屋コル(1690m)↗大障子ノ頭(1800m)
 獲得標高 下降70m/上昇150m
大障子ノ頭(1800m)↘コル(1736m)↗万太郎山(1954m) 
 獲得標高 下降80m/上昇220m
万太郎山(1954m)↘毛渡乗越(最低鞍部/1568m)↗ーエビス大黒ノ頭(1888m) 
 獲得標高 下降410m/上昇360m
エビス大黒ノ頭(1888m)↘避難小屋コル(1794m)↗仙ノ倉山(2026m)
 獲得標高 下降120m/上昇260m
仙ノ倉山(2026m)↘平仙鞍部(1895m)↗平標山(1984m)
 獲得標高 下降120m/上昇150m

谷川岳.オキの耳と平標山の標高差は「たった7m」。
しかし両頂を結ぶ約12㎞の縦走路、下降標高は約1250m/上昇標高は約1360m。
稼いだ貯金(標高)を「引き下ろしては」「また積み立てる」、不毛な入出金(アップダウン)の繰り返しです。
うーん、何てアコギな「谷川岳主脈銀行」…。

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主脈縦走路の入口には「平標」への道標矢羽。
間違ってる訳じゃありませんけど、此処から平標山へは約12㎞の行程(カナリ遠い)。
うーん、殆ど案内標識の役目を果たして無い…。

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肩からは壮大なササ原の下り、伸びやかで解放的なスカイトレイル。
眼下の鞍部(中ゴー分岐)まで、緩やかに高度を落として行きます。

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主脈の新潟県側は色取り取りの暖色パッチワーク。
今年の草紅葉、色付きは例年より少し早いみたく(ラッキー)。

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思わず♡、

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何枚も♡、

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パシャリパシャリ📷。
本谷に吸い込まれて行く様な灌木帯の錦秋、うっとり見惚れてしまう風景です。

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9:25、下り切った鞍部が中ゴー尾根との分岐。

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お約束フォト「肩ノ小屋ヨリ500m(byマツダランプ)」。
谷川岳周辺では多くのハイカーを目にしましたが、主脈縦走はには人影一つ無し。
国境稜線は「貸切状態」、新潟(右)も群馬(左)も独り占めです♪。

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鞍部から暫くは緩やかな上り。
眼前のオジカ沢ノ頭はガスが引いたり掛かったりの繰り返し。
ま、この稜線は風の通り道だから仕方有りません。

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しかしコレは無いよなぁ…。
背後の谷川岳は濃霧に隠れ「何も見えませーん」。
嗚呼、ついさっきまではクリアに晴れてたのに…。

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爼嵓も大分近くなって来ました。
云わずと知れた「元祖.谷川岳(国土地理院の莫迦野郎)」。
ナイフの様に切れ立つ稜線の頂は、オキ/トマに負けず劣らずの双耳鋭峰。
嗚呼、オジカ沢ノ頭から続くソリッドな稜線カーヴが美しい(うっとり姫子)…。

数年前まではヤブ漕ぎ必至の灌木帯路でしたが、近年は刈払いも進んでいるらしく。
後から登山路確認してみよっと(後述)。

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鞍部から500m進みました(byマツダランプ)。
遠目から眺めるオジカ沢ノ頭は鋭敏な三角錐状も、近くで見ると意外と横に長い岩峰。
幾つもの岩コブをクリアした先、一番奥(西側)が山頂となります。

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オジカ沢ノ頭の直下に取り付くと、山路は巻き道構成。

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岩稜帯のヤセ尾根を、左に右に巻きつつの登坂。
ピークは殆ど通りませんが、それでも岩場故にソコソコのアップダウン。

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9:40、このパート唯一の鎖場。
足場もしっかりしておりドライなコンディション、難度的には何て事無いレベル。

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鎖場の先には本ピークが聳えています。
左右の切れ落ちたヤセ尾根は危険箇所こそ無いものの、ソコソコの高度感。
「龍の背中」を一歩づつ詰めて行きます。

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9:45、オジカ沢ノ頭を通過。(Time2:57:30  DST9.33㎞)
残念ながらガスが濃く、四囲の展望は利きませんでした。
余談ですがこのオジカ沢ノ頭、かぐらスキー場からの展望だとピラミダルな尖峰で標高以上に見栄えがするのです(スキーヤー的コメント)。

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ピークを下ると「本日のカマボコ」一食目、オジカ沢ノ頭.避難小屋。
正面には爼嵓な双耳峰が厳めしく聳え立っています。

あーあ、ガスが濃くなって来ちゃった⤵…。

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おっ、新しい道標標識。
避難小屋から南に延びるのは、爼嵓山稜へ向かう登山路。
後から調べたら、昨年(2021年)の秋頃に俎嵓へのルートが開通したとの事。
細いトラックですが、ササ原には刈払いされた路が通っていました。
(但し俎嵓(1886P)以降、川棚ノ頭へは相変わらずの藪漕ぎ路みたいです)

よし、来年の谷川岳トレランは土樽からの「裏馬蹄形+俎嵓コース」に決定!!。

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次なるピーク、小障子ノ頭へは一旦軽く下ります。
斜度はそれ程では無いものの、凹状で掘りの深い幅狭ササ路。
走るにはチト難い…。

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手前小ピークの奥が小障子ノ頭。
延々とアップダウンの繰り返される主脈縦走路ですが、「オジカ沢ノ頭~万太郎山直下」までは比較的与し易い区間。
チシマザサの稜線は緩やかな勾配となっています。

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小障子ノ頭直下。
見た目通り何て事無い上り、ちゃちゃっと片付けます。

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10:05、小障子ノ頭を通過。
主脈縦走路中では一番楽な「上り返し」のピーク、スタコラと通過。

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小障子ノ頭より望む主脈縦走路.中盤パート。
正面にはどっとりとした山容を誇る万太郎山。
それにしても今日のガスは引いたり/籠ったり、ホントに忙しない…。

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左背後には少し遠くなった爼嵓。
東側より望む鋭峰風景とは一変、腰の据わった穏やかな山容。
それでも山頂の双耳峰はしっかりと目視で確認出来ます。

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笹海原に付けられた一本の稜線路を進みます。
手前の小ピークの向こうには、大障子ノ頭避難小屋が望めます。

あのカマボコがこの日最初の休憩ポイント。
踏破距離は未だ11㎞程も、スタートしてからの山行時間は約3時間25分。
これより控えるアップダウン「上り返し3連発」に備え、少し身体を休めます。

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大障子ノ頭避難小屋に下りて来ました。(Time/3:23:14 DST/11.04㎞)
しかしそのまま直進はせず、左手に分けるササ路を下降。
増槽補給の為、水場に向かいます。

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ザレた急坂や岩ゴロ帯を下りて行きます。
やや荒涼とした山路ですが踏み跡はしっかりしており、道迷いの心配はありません。
尾根から約250m、「これ以上下りたく無いなぁ…」と思った頃に清流の潺音が聞こえて参ります。

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10:20、大障子ノ頭避難小屋の水場。
主脈縦走中で唯一計算出来る水場、赤谷川の支流だけあって水量は豊富。

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「冷たくてキモチ良いっ」「でもって美味しいっ」♪。
取敢えず300mlほどガブ飲み、ウォーターボトルを満タンにして尾根に戻ります。

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10:30、水場からカマボコ(大障子ノ頭避難小屋)に戻って来ました。
此処で20分のランチレスト、レースベストを下し靴を脱いでの「脱力ターイム」。

で、🍙を頬張ってると何か「ガサゴソ」と物音が致します。
何となく足元のササ帯に目を遣ると…。

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オコジョ♡です。

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予期せぬ来訪者が気になるのか、近寄っては逃げての繰り返し。

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動きが敏捷なので📷に収めるのも一苦労。
因みに谷川岳の肩から主脈に入り、初めて会った「哺乳類」です。

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ひょこんと「オコジョポーズ♡」。
ちくしょー、超カワイイじゃねーか。

そんな訳で「Lovely💗」なゲストとアイコンタクトしつつのランチタイム。
大障子ノ頭避難小屋からは主脈縦走路の核心部に進出。
「万太郎~エビス大黒ノ頭~仙ノ倉山」の極悪アップダウンに入るのでした。
続く。

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