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2024.01.31

●2023/24.十三滑目「五竜&47」

えー、暇を見つけては雪山行脚を繰り返しているスノーシーズン。
週2~3ペースで滑りに逝ってるモノですから、ブログの更新が全然追い付きません。

そんな訳で本日は先週1/22~23の「第五次白馬遠征」滑走記。
今季一番のシビアでタフなゲレンデコンディションでした。

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650、ゲレンテイン/キャビン駅待機。
今回の白馬遠征、スノキャスさんの予報では二日間共「曇り/小雪」。
気温も下がり切らず湿度も90%オーバーです。
早朝の気温は山麓部で0℃程度、暖か過ぎでスノーマシンも稼働していません。

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黎明の白馬村は層雲の底。
薄日射し、仄かなモルゲンに染まる頚城の山々。

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白馬の黎明に妖しく青光りするコーデュロイ。
ぱっと見、美しいグルーミングですが…
セメント並み💀の氷結ストライプ(カッチンコッチン)

歩くのすら儘ならないツルツル雪、ヒールキック入れてもビクともしません。
ハイシーズンど真ん中と云うのに、まるで3月のコンデション。
ゲレンデボトムでこの「殺人ピステン」、果たして上はどーなってる事やら…。

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そんな雨後のコンデションが嫌われてか、ゲストの出足はイマイチ。
朝イチのキャビン行列は30名程度でした。

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8:25「業務連絡、トップ30番」。
ブルーグレーの曇天空も、視界はまずまずのグランプリ。
一番心配だったガスは掛かっておらず一安心です。

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東面を振り返ると、山水屏風絵の世界が広がっていました。

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幾重にも連なる山々の谷合に棚引く層雲の列。

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遠望の名山群は雲の中、虫倉山の展望が利くだけです。
まぁコレはコレ、水墨画っぽく幽玄な風景で宜しく。

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対蹠的に後立山方面に雲は無く、白藍の透き通った空。
白馬三山や、

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五龍岳がクリアに望めました。
但し白馬連峰の展望が利いたのはモーニングタイムの30分だけ。
瞬く間に高層雲に覆われ、灰鼠の厚雲に隠れてしまいました。

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カチコチ/ツルツルの氷結バーンにLanding。
この日の朝イチグランプリは今季一番の「シビア」なコンディション。
セメントパックのピステンは生半可な角付け/荷重だとエッジを受け付けてくれません。
雪質(氷質?)のコンディションと滑りをアジャストさせるのに数本を要しました。

それでも「予想通り」ではあっても「予想以上」では無し。
全く歯(エッジ)が立たない訳では無く、しっかり噛ませばグリップも利いてくれます。
前半からスキッド入りて縦ズラし、スキーを身体から離し過ぎない。
安全マージン取っての8割滑なら、ミドル~ショートで充分に回せました。

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眼を瞑ると其処は「グランプリの海」。
BGMは「ザザァー」「ズザザァ―」と、まるで浜辺に打ち寄せる波の様。
氷の雪を削り滑るスキッドサウンドだけが一枚バーンに響いていました。

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そんな悪戦苦闘する雪猿たちを、冷ややかに見下ろすお地蔵さん。
「お主ら、まだまだ修行が足りんのぉ」。

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雲間より時折覗く陽射し。
陽光が当たるとバーンの「ツルンツルン」具合が良く解ります。

それでも雪不足/雨後の難しい条件下、コースメンテは見事にフラットな圧雪。
氷塊や轍跡、クラックも最小限に抑えられていました。
出来得る限り最善のオペレーションされた五竜の圧雪職人さんには只々感謝です。

この後天狗尾根方面から薄ガスが流れ込み、やや視界不良に。
標高下げて北斜面のヨンナナに向かいました。

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9:35、流石「ガスに強い子」ルート1。
氷結バーンは同様も、削られたグラニュー糖が表層に吹き溜まり。
所々でモサッとしたコンディションも、何とか力尽くで抑え込めるレベルでした。

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トップの方で時折靄掛かるも、滑走には支障無し。
こんな日にスクールなんて、教える側も教えられる側もムズくて大変です。

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しかしコレ…。
五竜方面を見るとパノラマゲレンデにもガスが籠っており、多くのゲストが47に避難して来られた様子。
しかもで上掲のコンディション、皆さん挙動不審で滑走ラインが全く読めません。

スキーコントロールはアングリッピー、雪面コンタクトにも万全の信頼は置けない。
それでこの混雑振りは危険極まり無く、この1本で47を撤収。

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12ː00、グランプリはガス祭。
コレは晴れてるの?、それとも曇ってるの?。

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ゲレンデトップではガスが切れ、ミドル部に濃霧が滞留。
これなら気温の下がる午後には視界が良くなりそう。
今は「お得な時間帯」じゃ無いと判断し、いいもり道場に向かいました。

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12ː25、いいもりは断末魔のコンディション。
至る所処にブッシュ露出、そして茶色い雪…。
まるで3月を思わせる雪不足、「回せるけど」「回したくない」状況です。

3本回してランチレスト、13時半にグランプリへ向かいました

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グランプリのガスは引いてます。
フラットライト気味の視界も、これなら全然回せるっ。

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アル3回し、午後の部スタート。
相変わらずのカチコチ雪もそれが却って幸い、コース荒れは全くありません。
インジェクションバーンにも好い加減慣れて来たので、ロングターンで回します。

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パノラマ湾より漂着してきたコノハアザラシ。
このコンディションは彼ら彼女らにとって「生態系外」の環境。
滑れない…つーより「下れず」「立てず」、座って途方に暮れています。

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14時過ぎると青空も覗き出しました。
ゲストも少なく、ターンサイズも滑走ラインも大小取りたい放題。
結局この日グランプリ、ゴールデンタイムは13~15時と云うオチでした。

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とおみゲレンデはネズミーランド状態。
平日とは思えない盛況振り、但しゲストの8割は外国の方々でした。
ラスト1時間はスカ4回し、ストック使ったバリトレして〆。

因みにカチコチの「セメントバーン祭」は翌日も継続するのでした。
つづく。

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