●宮城峡にて
えー、もう一ヶ月前の話になりますが、本日は杜の都「酒旅」のエントリー。
今季最後のスキーライフ.月山遠征を終えた6月5日、帰途は仙台に寄り道して一泊。
翌日は「ニッカ.仙台宮城峡」に立ち寄る事に致しました。
スットコランドにタンケッキー、ポットスチルにパテントスチル。
職業柄、数多の蒸留所を訪れている私めが、今更ながらの国内蒸留所見学。
思い立った理由は宮城峡と私めは、共に1969年生まれの同級生。
今年で「55歳」を迎える節目の年、折角なので来訪しようと思った次第なのでした。
そんな訳でお店の仕入れを兼ねた「宮城峡見聞記」で御座います。
前夜は2023/24.スキーシーズン終了の打ち上げ。
駅前で「牡蠣祭」「海鞘祭」の後、
国分町で洋酒飲み二軒梯子。
しかし三日間の滑走疲れと長旅移動からか、身体がヘタり気味。
大して杯を重ねた訳じゃ無いのに、酔いの回りが結構早い…。
(中瓶3、ウイスキー2、カクテル1、リキュール1)
そんな訳で21時にホテルに帰宿、早々に深い眠りに就いたのでした。
翌朝、仙台駅出立。
9:12の仙山線に乗車、最寄駅の作並へと向かいます。
10:00、時刻表より10分程遅れて作並駅とーちゃく。
途中熊ヶ根を過ぎた辺りで列車が一時停止、車内にアナウンスが流れました。
「農作業中の住民が線路内に立ち入った為、緊急停止しております」。
うーん、牧歌的と云うか長閑と云うか…。
作並街道(国道48号)をてくてくと東進。
「最寄駅」つっても、宮城峡蒸留所の入口までは1.6㎞程歩きます。
正面の厳つい岩峰は鎌倉山(520m)、山頂直下の南面は安山岩からなる絶壁です。
鎌倉山を横目に通過。
山頂まで登山道も通ってるらしく、次来た時は登ってみようかしら。
作並駅から宮城峡までは迷う事の無い一本道。
しかしこの山峡地を「仙台市青葉区」と云うには無理がある様な…。
橋下に流れるのは広瀬川。
源頭は蒸留所より12㎞北西、宮城/山形県境の関山峠。
ニッカ橋より22㎞先の仙台市街地を経て名取川に合流、太平洋に至ります。
蒸留所入口からビジターセンターまでは約600m/7~8分程の距離。
入口には余市のポットスチルがお出迎え。
見学の受付して暫く待機、10:30よりツアー開始です。
キルン塔。
ツアーのタイムテーブルは60~70分、概ね以下の通りです。
ビジターセンターでスライドショー鑑賞→乾燥棟(キルン)外観を見学→仕込棟見学(マッシュタン/管理室/ウオッシュバック)→蒸溜棟見学(ボットスチル)→模擬貯蔵庫見学→テイスティングバーでスライドショー鑑賞→無料試飲(ウイスキー3種)。
テイスティングブースを出ると解散、ギフトショップでお買い物して終わりです。
蒸留棟のポットスチルは合計8基。
中型のバジルヘッドにスタンダードなスワンネック。
何れも初溜2基と再溜2基が対になっています。
奥の4基がB系、こっちも初溜/再溜2基のセット。
蒸留所開業の6年後、1975年に増設されたスチルがB系。
容量拡大のためサイズを大きくしたので、床高を下げて設置されています。
ガイドのお姉さんを目安に、A系スチルの大きさを比較。
全高は床上部で約3mってトコですかね。
11:40、ギフトショップで仕入れを終え、蒸留所撤収。
初夏の濃緑を投影するニッカ池、借景には鎌倉山。
因みに余市蒸溜所には「ニッカ沼」が御座います。
丁度15分後(12ː06)の便があったので、帰りはバス利用。
しこたまウイスキー抱えて作並駅まで歩くのは「重い」し「暑い」。
「路線バスの旅」で仙台駅に戻ります。
バスの車窓より望む山間風景。
しかしやっぱり此処を「仙台市」と云うには無理が有る…。
民家は疎か田畑すら疎ら、如何見ても山峡辺境の「大字」か「村」。
仙台市を政令指定都市にするの、周辺の山間町村を無理繰り合併した名残です。
因みに「町」の様相を呈するのは愛子駅を過ぎた辺りからでした。
14:45、新幹線乗って帰投。
東京に16時50分着、自宅戻って休む間も無くそのままオシゴト入り。
スキー疲れ/旅疲れ/飲み疲れでタフな営業、疲労困憊の一夜でしたとさ。
おしまい。