えー、本日もお昼前からチャリンコ扱ぎ出し「秩父宮詣」。
この時期日曜日恒例のルーティーン、ラグビー観戦に行って参りました。
この日のゲームは日本選手権「トップリーグvs学生さん」の2試合。
メインは勿論「帝京-NEC」戦で御座います。
【写真上】12:10、秩父宮到着。
先週
迄のトップリーグ.プレーオフトーナメント仕様「リクシルカラー」は綺麗に撤去され、何時も通りの競技場風景に戻っておりました。
因みに第一試合は前半途中頃の現地到着。
まぁ気合の入って無いゲーム観戦の場合はこんなものです。
【写真上】12:15着席、スタジアム風景。
客入りも何時も通り、先週とは打って変わって「ガランガラン」に戻っておりました。
このお天気だから「しゃーない」ってものありますけどね。
【写真上.下】露払いは「筑波-サントリー」。
サントリーさんはモチベーション上がらず、筑波さんはフォーカスの気配見えず。
従ってミスの多い大差ゲーム、内容.結果共にマッチリポの必要はありません。
あ、因みに到着時は前半29分、スコアは「27-0」でした。
【写真上】第二試合の帝京繋がりで、⑫中村亮土。
ピシが抜けてSOに入ってからの方が機能していました。
ライアンは相変わらず気の利いたプレー連発、齢を感じさせません。
【写真上】試合終了後、待ち時間中。
今日は何時もにも増して、矢鱈と多い「ハト軍団」。
余程美味しいモノが埋まっているのでしょうか、手当たり次第にピッチを啄んでおりました。
【写真上】13:30を過ぎると雨は本降りに。
メイン側のハーフ~22mライン周辺では水が浮き始めて参りました。
このピッチコンデション、試合前にはNECに有利と踏んでいたのですが…。
【写真上】観客も殆んどが雨除け席へ。
この日の入場者数は5099人と寂しい入り。
しかし屋根下の席は殆んど満席、結構な混雑振りでした。
【写真上】第二試合「帝京vsNEC」キックオフ。
しかし初っ端から田村のキックは当り損ない…。
【写真上】前半2分、3本目のラインアウトで漸くマイボー獲得の帝京。
試合のキーとなるセットプレーその1、ラインアウト。
せめて2/3はクリーンキャッチ出来れば…と思ってましたが、それも難しそう。
【写真上】前半5分、注目の1stスクラムは帝京のコラプシング。
この後タッチ→ラインアウトからラトゥがワンパスで独走トライ。
コンバージョンも決まりNECが幸先良く7点先制。
【写真上】前半10分、NECもラインアウトミス。
森谷のキックで敵陣奥に入り、LOのこぼれた所処を坂手→森川とゲイン。
3フェイズの後、松田のランで意外とあっさりトライを返します。
【写真上】試合の流れ的に大きかったこのトライ。
スペシャルなサインプレーをした訳では無く、何時も通りの攻めで取り切った事が帝京に落ち着きを取り戻させました。
この後NECは田村のワイドなキックパスで宮前が、帝京は敵陣モールからフェイズを重ね河口の走り込みで、それぞれ1トライ1ゴール加点。
【写真上】寒雨降る中、湯気立つスクラム風景。
雨の日本選手権でこー云うシーン見ると、2006年の「東芝-NEC」を思い出します。
6-6で両チーム優勝、NECが日本選手権二連覇したゲームでした。
…でもその年って、トヨタが早稲田に負けた年でもあるんでしたっけ。
で、歴史は繰り返す訳です。
【写真上】スクラムは帝京やや不利も健闘。
芝の痛みに加え降雨の追い打ちで、ピッチ中央は可也泥濘んだ状態。
緩んだ足場でスクラムの優劣が然程表れなかったのが帝京に幸いしました。
前半を終えてスコアは「17-17」。
帝京は4/10(うちクリーンキャッチ3)と云う壊滅的なラインアウト、にも関わらず同点で折り返せたのが大きい。
しかもイマイチ噛み合わなかった中盤迄の時間帯を凌ぎ切ると、前半30分以降はアタックのテンポも何時も通りに戻ってきました。
【写真上】後半29分、結果的に勝負のアヤとなったスクラム。
帝京10m陣でのスクラムがNECのコラプシング判定となります。
このPをきっかけに、3点をリードの帝京は以後勝負所処の時間帯を敵陣でプレーし続ける事が出来ました。
そして後半36分、イラウアの突破から流のグラバー、尾崎のトライを呼び込みます。
【写真上】後半41分、ゴールポスト中央を打ち抜く松田力也のPG。
帝京、勝利確定の瞬間。
【写真上】ノーサイド、帝京31-25NEC。
NECは個人の出来云々の前に試合運びがお粗末過ぎ。
まぁ試合中にプランを修正出来ず、ウダウダゲームやっちゃうのはNECの伝統芸なのですが…。
幾ら強靭なフィジカルを誇ると云っても相手は学生、初っ端からもっとガツガツ身体を当てていくべきでした。
後述する様、ナドロを積極的に使う気が無いのだったらFWにラトゥ.デルヴの二枚使いでコンタクト勝負に徹し、相手のスタミナを奪うプランも有りだったでしょう。
しかもキッキングゲームに軸足を置くにしては、その精度も悪過ぎました。
田村のキックは長短問わず悉くプレゼントボールとなり、攻撃権を失うだけ。
鼻っからキッカーの枚数では負けているので、陣地戦で後手を踏み続けます。
キックチェイスやリスタートキックも帝京サイドの方が考えたプランを用意.遂行しており、セットピースの優位性をゲームコントロールの不首尾で相殺してしまった感。
尤もこれに関しては帝京の司令塔3枚(流.松田.森谷)のキック精度と戦術眼を褒めるべきかも知れませんが。
そしてネマニ.ナドロの使い方。
スーパーラグビーのトライ王をタッチライン沿いに置いたまま、結局まともにボールを持って走る機会は前半一度だけでした。
恐らく学生にとっては「異次元」のワールドクラスランナー、もっとフリーランスにボールに絡ませるか、ポジション一枚上げるかなりした方が相手にとっては嫌に決まってます。
若しくは相手⑭⑮との身長差を生かしてハイパントで競わせる手もあったでしょう。
しかし効果的な使い方は何ひとつ出来ず終い、片や帝京の尾崎.磯田が積極的にボールを貰いにくるのとは対象的でした。
確かにビミョーなジャッジが散見されましたが、内容的にも立場的にも言い訳するレベルのものではありません。
特に後半はフツーに戦ってフツーに負けた感、足が止まったのもNECサイド。
従って「金星」と云う感じは余りしませんでした…。
帝京は「ラインアウト取れず」「スクラムやや不利」と、セットピースは予想通り劣勢。
しかしそれ等をキック陣地戦が補って、致命傷にはなりませんでした。
「打倒トップリーグ」を果たした基盤となったのは、先ず相手に全く引けを取らなかった個々のフィジカル。
森川.坂手.杉永なんかはフツー以上に通用してましたし、ニリの突進を一年の尾崎が真正面で止めたのにはびっくりさせられました。
タックルを受けながらも味方待ちの二枚腰やゲイン、ブレイクダウンも互角以上で力づくでターンオーバーを食らった場面はありません。
そして「強さ」と「粘り」と「規律」を併せ持ったディフェンス。
特に前半終盤以降、帝京が何時ものリズムを取り戻してからは相手に決定的チャンスを殆んど与えませんでした。
アタックでも天候が故のエラーはありましたがハンドリングスキルやラインの躍動感は正直云ってNEC以上(少なくとも今日は)、見ていてワクワクするのは帝京の攻撃時の方が多かったです。
帝京がFWがセットで劣勢/ブレイクダウンで五分になった試合は初めてですが、それが却ってBKの能力や才気を際立たせた感。
「若しかして、本来帝京はBKのチームだったんでは」と思わせる程でした。
まぁそれも「トップリーガーに引けを取らないフィジカル」を有する、と云う前提があってこそ。
矢張りラグビーは其処で負けていちゃハナシにならないのでして。
ベースとして「堅固なディフェンス」、拠り所として「FWの優位性」、強みとして「体躯の強さ」がV3迄に積み重ねてきた帝京のアドバンテージ(対学生)でした。
其処に展開力を加味し、BKの決定力を向上させたV4。
それを基盤として、全体的なチームレベルを更に引き上げたV5。
これ等5年間のチーム作りを土台に、「対トップリーグ勝利」のレベル迄昇華させたのが今年の帝京と云う事になるのです。
しかもチームの根底には「生真面目で」「泥臭い」プレーを是とする意識が徹底されているので「油断」や「軽いプレー」「エアーポケット」も生じません。
唯一弱点と云えば、自分達と同レベル以上(トップリーグ中~上位レベル)のチームと戦う機会が殆ど無く、試合の中で培われる経験値が蓄積されない事でしょうか。
【写真上】扨、次戦は愈々トップリーグ「5強」の一角、東芝です。
セットピースでもうちょい互角に渡り合えれば、面白いゲームになると思うのですが。
来週は「神戸-サントリー」戦もある事ですし、取敢えず見に来る予定です。
おしまい。
(追記)Jスポの録画を見終えて一言。
私的MOMは流大、次点で森谷.尾崎、可哀想なのは一人身体張ってたニリ.ラトゥ。
レフリングは裁量のクセあるも概ね妥当範囲、それより実況と解説が酷過ぎる…。