ラグビー 大学

2016.01.10

●「帝京27-17東海」前篇

えー、本日はお昼過ぎより秩父宮詣。
ラグビー大学選手権決勝「帝京-東海」を観戦して参りました。

当初はテレビ観戦で済ます心算でしたが、特に予定も無い土曜日。
U22レベルでは国内ラグビーシーン屈指の好カードですし、何よりラグビーウォッチングには絶好の「ポカポカ」冬晴れ陽気です。

そんな訳で急遽チャリを扱ぎ出し、新年楕円球初観戦。
以下、テケトーなスタジアムリポになりまする。

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【写真上】13:20、秩父宮到着。
あれっ?。

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【写真上】予想以上に…、

3
【写真上】エラく混んでます…。
伝統校不在の所謂「不人気カード」、客入りも「13000~14000」位と踏んでいたのですがコレが大間違いです。
入場ゲートからチケット改札迄「押し競饅頭」状態。
人波を掻き分けてスタジアムに入りました。

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【写真上】スタジアム内にて、ポスター集。
名前忘れましたが、毎年イメージガールやってる人。
殆んどタレントさんのキャンペーンブースですね。

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【写真上】13:40、スタジアム風景。
おーぉ結構入ってます。
バック指定はほぼ満席、自由席も⑨⑰の両端ゲート迄きっちり埋まっています。

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【写真上】トーカイさんの応援サイド。
バックの⑩⑪ゲート付近はシーガイルブルーで埋め尽くされていました。
しかし…、

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【写真上】テイキョーさんの応援サイド。
ファイヤーレッドはバック1/2を席巻、色合い的にも赤の方が良く目立ちます。

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【写真上】バックに収まり切らないテイキョーさんは立ち見席へ。
北スタンドも殆んど赤一色に染まっていました。

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【写真上】今回私めはトーカイさんサイドで観戦。
この日はダウンジャケットとマフラーが青系だったので東海チョイスです。

因みに今日の観客数は16669人、ぱっと見た感じでは18000人位は入ってる様に思えたのですが、メイン側の指定が空いてたのかな?。
正直「W」「K」「M」の絡んだ試合より、可也若めの平均年齢。
耳障りな老害野次も無く、観戦マナーもスマートでした。

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【写真上】試合風景.一写。
兎に角前半はスクラム=ハンドリングエラーの多いゲーム。
20分過ぎ迄は両チームとも硬さが目立ち、スコアレスの時間帯が続きました。

で、ゲームレビューなのですが、今日はこれから18:15より「アルペンスキーWC/アーデルボーデンSL」を観戦。
明日からは三泊で白馬遠征ですので、暫く先のエントリーになりまする。
まぁ手短に云うと「試合を通じたキッキングの優劣」と「後半ギアを上げた帝京のブレイクダウン」が勝敗を決めたゲームでした。
つづく。

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2015.11.02

●11.1「秩父宮」

えー、一ヶ月半に亘り、熱き戦いの繰り広げられた「RWC2015」イングランド大会。
四年に一度の楕円球の祭典もファイナル、ニュージーランドが史上初となるWC連覇を達成し幕を閉じました。

今大会も予選プールから全試合観戦、少々バーンアウト気味の私め。
しかし「暫くラグビー観るのはお休み」、とならないのがラグビーマッドの悲しい性なのでして…。
そんな訳で本日は久方振りの秩父宮詣。
「明治-慶應」「帝京-早稲田」の関東大学対抗戦二試合を観戦して参りました。

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【写真上】11:00、秩父宮到着。
この日はお隣神宮で六大学野球早慶戦。
神宮の森は何時もにも増して平均年齢↑↑↑、OBさん達の同窓会会場的な雰囲気となつておりました。

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【写真上】客足は例年にも増して順調な様子。
流石「W」「M」「K」の人気校揃い踏み、関東協会さんも一安心と云った所処。

所処で「ユニオン」「トップリーグ」が観戦メインの私め、大学チームのゲームを観るのは年に1~2回程度。
数年前迄は「まぁこの四チームに目通しときゃイイか」てな感じだったのですが、一昨年頃からは「帝京だけ観ときゃイイか」てな具合に変わってきています。
正直、物差しをユニオンの「U20+α」レベルとして考えると、鑑賞に耐え得るチームはテイキョーさんとトーカイさん位ですから…。

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【写真上】第一試合「明治-慶應」、観客数は12078人。
何時も通り在校生よりもOBさんの方が多い客層、平均年齢「50歳」位でしょうか。
しかしホントに良い天気、絶好の「秋晴れ」スポーツ観戦日和です。

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【写真上】第一試合「明治-慶應」、ゲーム風景。
ゲームの流れとは関係無く、写りの良いヤツをテケトーに二枚。

尚結果は「明大○42-10●慶應」。
前半からスコアは開きましたが、其処は「伝統の一戦」のフィルターが掛り、点差よりは緊張感を維持したゲームでした。
メイジさんは此処10年位の中で、最もバランス良いチームじゃ無いでしょうか。
⑩⑮のキックでゲームを組み立て、ラン/パスのバランス構成も良し。
フィットネスも改善され、お決まりのラス20分ガス欠もありませんでした。
戦術的にもシェイプよりボッドの方が合ってますね。
但しイージーなハンドリングエラーと50/50のパスが散見、アタック面ではオフロードに頼り過ぎな傾向も見られました。
まぁ「ドメスティックラグビー」の枠内で考えれば実力は最上位。
この日みたいなラグビーが出来れば、お正月のベスト4は固いと思います。

一方のケイオーさん、まぁ現有戦力で額面通りの実力と結果。
キック中心でアタックを組み立てるのは悪く無いのですが、殆ど苦し紛れ。
もーちょい意思統一と精度上げないと如何にもなりません。
セットは及第点も、メイジさんより先に足が止まってる様じゃ勝機はありません。
あとは永遠の課題、ペナルティ減らす事。

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【写真上】第二試合「帝京-早稲田」、観客数は16674人。
昨年(18885人)より一割減の客数、まぁ勝敗の見えてるゲームなので仕方無し。
予想では80-20と見ていたのですが、想像を上回る虐殺ショーとなってしまいました。

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【写真上】同じく、テケトーにゲーム風景.二写。

「帝京○92-15●早大」
試運転モードの帝京さん、この日のテーマはフィジカルで力づくの攻めは控え目に、アンストラクチャーでのバックスリーを生かした速攻。
が、殆んどフェイズを重ねず一発で取り切ってしまい、これじゃ練習にもなりません。
相変わらず軽いプレーは見当たらず、オフロード出来そうな場面でも地味にラック作って確実なゲインを計るトコなんかは個人個人にもチームプランが徹底されています。
まぁスコアがスコアなのでレビューのし様が無いゲームでした。

しかしトップリ王者と戦うには課題が山積み。
昨季高い授業料を払った割にはセットプレーの強化は見られず(今んトコ)。
両CTBもワールドクラスの外人センターと相対するには荷が重く、ディフェンス時に大学生相手でペナが多過ぎるのも気になります。
そしてそれ以上に、このカテゴリーでは接戦の可能性は「ゼロ」。
こんなゲームばっかりしててもあんまり成長出来ないと思うのですが…。

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【写真上】一方悪夢のワセダさん、失点./得点差共に公式戦ワースト。
実は私め、これ以前のワセダ黒歴史のゲーム、「69‐18」(1997年大学選手権二回戦/対京産大)も花園で見てたんですよね…。

正直、テイキョーさんとはやってるラグビーの次元が違いました。
更に云うと其処に至る迄のベース、即ちフィジカルのレベルに差があり過ぎます。
しかも此処数年で選手個人の資質も数量共に逆転されているとなると、この点差も致し方無く。
奇しくも去年の同カード観戦後、危惧していた通りの結果となりました。
http://bamboo-bar.air-nifty.com/blog/2014/11/1102-e599.html

とこんな感じのマッチリポ。
大学ラグビーの観戦は、これがシーズン最後になると思います。
おしまい。

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2015.02.15

●「アプセット」は起こらず

えー、本日はお昼前より南青山.秩父宮へ。
ラグビー日本選手権、二回戦二試合を観戦に行って参りました。

第一試合は(嘗ての)黄金カード「サントリー-神戸製鋼」。
まぁフツーに考えるとこのゲームがメイン扱いなのですが、何せ第二試合がNECを破った大学王者「帝京」とトップリーグシーンを牽引してきた「東芝」の戦い。
「勝ち負け」は置いといて、その内容に興味の唆られるマッチアップです。

果たして順当に東芝が圧倒するのか、帝京の健闘でスタジアムが盛り上がるのか。
と云う訳での「2.15秩父宮」観戦記になります

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【写真上】11:30、試合開始15分前の秩父宮正門。
風は強いものの、カラリとした冬晴れに恵まれたラグビー観戦日和。
しかも東西両人気チームの組み合わせに動員力随一を誇る東芝、そしてある意味今日の主役帝京。
これだけ好条件が揃えば15000位は入るかな、と期待していたのですが…。
思いの外客足は鈍く、第一試合の観客数は11379人。

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【写真上】試合前、サントリーのアップ風景。
今季神戸に2連敗のサントリーですが、何れも「この人」が不在でした。

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【写真上】ピッチを支配するゲームマスター、フーリー.デュプレア。
サントリーアタックシェイプの要にて、「危機管理監督責任者」及び「エリア戦略マネジメント取締役」。

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【写真上】11:45、第一試合「サントリー-神戸製鋼」キックオフ。
一方、今季サントリーには2戦2勝のコウベですが、それ迄が何と「8連敗」。
昨年9月の勝利が2005/06シーズン以来9年振りの事でした。
因みにトップリーグ創設以降の成績は「5勝12敗1分」と可也凹られておりまする。

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【写真上】前半3分、サントリー先制トライ。
デュプレア様、いきなり挨拶代わりの一発。

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【写真上】ファーストスクラムはサントリーに軍配。
前半は互角にの攻防だったものの、後半途中からはサントリーが圧倒。

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【写真上】後半中盤はコウベのチャンスが続きます。
この時間帯で取り切れなかった事で、大凡勝負の行方は見えてしまいました。

結果は○サントリー22 - 10神戸製鋼●。
トップリーグでも有数のリアクションを誇る両チーム(パナソニックは別格)。
お互いに攻守の切り替えが早くラインブレイクやTOからのカウンターでも決定機とはなりません。
「此処が通れば」と云うトライチャンスでのミスもあり試合は膠着気味、後半は我慢比べの様相を呈してきます。

サントリーは強風風下の前半を何時も通りの非効率的なマルチフェイズアタック。
表面的には効果的では無かったものの、風上コウベに攻撃機会を多く与えません。
結果10-10のイーブンで折り返し、後半はデュプレアがキックを使いテリトリーを掌握。
15-10となってからの約20分は我慢比ぺ、垣永のトライで勝利を手繰り寄せました。

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【写真上】14:05、第二試合「東芝-帝京」キックオフ。
「流石に順当に東芝だろう」と云うのが大方の見方。
しかし「ミョーな期待感」がスタジアムを包んでいたのも事実です。
尚、第二試合の観客数は14196人。

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【写真上】ラインアウトは帝京が健闘。
NEC戦から大幅に修正、マイボーは8割位獲得出来ていました。
この試合、攻撃の形が作れたのはコレが大きかったです。

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【写真上】しかしスクラムは劣勢。
前半は四分六分で何とか凌いだものの、後半に入り力関係が明白に。
圧倒的に押し込まれペナルティ多発、マイボーも確保がやっとでした。

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【写真上】そしてモール。
前半2分に10m以上前進を許したのを皮切りに、モール戦は東芝の圧勝。

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【写真上】自分達の強みを使ったアタックはフツーに通用。
ブレイクダウンやセットピースで劣勢を強いられながらも、フェイズを重ね攻撃の形も作れていましたし、後半のチャンスではしっかり取り切っていました。
トップリーグでもフィジカルアドバンテージを誇る東芝相手にコレですから、そりゃ学生さん達は歯が立たない訳です。

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【写真上】東芝⑨、小川高廣。
試合開始直後のラインブレイクに、密集をすり抜けての先制トライ。
帝京の出鼻を挫き、試合の流れを東芝へと持っていきました。
この日に関しては強気のFWリード良し、散らすタイミングも良し、ランも良し。
但しキックチャージ2回食らったのは反省材料。

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【写真上】前半39分、伏工コンビ「金色夜叉」の図。
コンバージョンを蹴る⑩松田力也とボールセットの⑭尾崎晟也。
ランにキックに度々東芝ディフェンスを翻弄した松田と、強さと速さと決定力を併せ持つ尾崎。
この二人、末恐ろしい二年と一年です…。

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【写真上】ノーサイド、○東芝38-24帝京●。
実力差はスコア以上の開きがありましたが、それでも帝京の健闘が光ったゲーム。

と、こんな所処にてお終い、詳細マッチリポは今回パス致します。
何故なら「明日の準備で忙しいから」。
これからエッジの手入れやワクシングしなけりゃなりませんし、世界選手権GSの録画見直してイメトレもしたい所処。
そんな訳で明日もゲレンデに向かうのでした。

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●「東芝−帝京」プレビュー

えー、只今13:30、秩父宮にてラグビー日本選手権観戦中。
第二試合「東芝−帝京」開始前、30分の待ち時間中のエントリーで御座います。

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この試合、焦点は一にも二にも「コンタクト」。
特に東芝はフィジカルを全面に押し出して戦う芸風。
トップリーグでは各チームのフィジカルが全体的に強化され、相対的にその優位性が目立たなくなってきていますが、矢張りこの分野の「強さ」はリーグ随一。
特に帝京FW陣がブレイクダウンとディフェンスで食い下がれる事が「ゲーム成立」の前提、入りから圧倒される様だと一気に大勢の決してしまう恐れがあります。

差し込まれてゲインを少しづつ許すの程度は許容範囲、セットピース(スクラム.ラインアウト)の不利も想定内でしょうから、ゲーム全体の劣勢感を如何にスコアに反映させないかが肝要。
そうなると「ディフェンスで何処迄粘れるか」、プラス「HBのゲームコントロール」が重要になってきます。
この点に於いては試合が読めてプレーチョイスの判断が的確、且つ危機管理能力の高い森谷の欠場が余りにも痛過ぎるのですが…。
まぁこの辺は東芝さんも重々御承知。
ステインでは無くカフィを、WTBに伊藤真を使ってきておりBKでもコンタクト勝負する気満々、「蹴り合い=帝京のゲームプランに乗る」気はサラサラ無いみたいです。

あとは兎に角ペナルティしない事。
「Pから自陣深くタッチ→LOモールorFW戦でゴリゴリ」ってのが一番最悪のパターン。
元々東芝はトライレンジの狭いチームですから、展開してきてくれた方がまだマシ。
カフィを押え込めるとは思えませんがあくまで二者択一の比較論、まだBK勝負の方が実力乖離は少ないと思います。

と、こんな感じの試合前.雑感。
因みに予想と致しましては「東芝45(6〜7T)−18(1〜2T)」位。
個人的には良い方向(接戦)に外れてくれる事を望みます。
扨、愈々キックオフ。

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2015.02.08

●2.8秩父宮「帝京31-25NEC」

えー、本日もお昼前からチャリンコ扱ぎ出し「秩父宮詣」。
この時期日曜日恒例のルーティーン、ラグビー観戦に行って参りました。

この日のゲームは日本選手権「トップリーグvs学生さん」の2試合。
メインは勿論「帝京-NEC」戦で御座います。

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【写真上】12:10、秩父宮到着。
先週

迄のトップリーグ.プレーオフトーナメント仕様「リクシルカラー」は綺麗に撤去され、何時も通りの競技場風景に戻っておりました。

因みに第一試合は前半途中頃の現地到着。
まぁ気合の入って無いゲーム観戦の場合はこんなものです。

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【写真上】12:15着席、スタジアム風景。
客入りも何時も通り、先週とは打って変わって「ガランガラン」に戻っておりました。
このお天気だから「しゃーない」ってものありますけどね。

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【写真上.下】露払いは「筑波-サントリー」。
サントリーさんはモチベーション上がらず、筑波さんはフォーカスの気配見えず。
従ってミスの多い大差ゲーム、内容.結果共にマッチリポの必要はありません。
あ、因みに到着時は前半29分、スコアは「27-0」でした。

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【写真上】第二試合の帝京繋がりで、⑫中村亮土。
ピシが抜けてSOに入ってからの方が機能していました。
ライアンは相変わらず気の利いたプレー連発、齢を感じさせません。

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【写真上】試合終了後、待ち時間中。
今日は何時もにも増して、矢鱈と多い「ハト軍団」。
余程美味しいモノが埋まっているのでしょうか、手当たり次第にピッチを啄んでおりました。

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【写真上】13:30を過ぎると雨は本降りに。
メイン側のハーフ~22mライン周辺では水が浮き始めて参りました。
このピッチコンデション、試合前にはNECに有利と踏んでいたのですが…。

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【写真上】観客も殆んどが雨除け席へ。
この日の入場者数は5099人と寂しい入り。
しかし屋根下の席は殆んど満席、結構な混雑振りでした。

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【写真上】第二試合「帝京vsNEC」キックオフ。
しかし初っ端から田村のキックは当り損ない…。

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【写真上】前半2分、3本目のラインアウトで漸くマイボー獲得の帝京。
試合のキーとなるセットプレーその1、ラインアウト。
せめて2/3はクリーンキャッチ出来れば…と思ってましたが、それも難しそう。

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【写真上】前半5分、注目の1stスクラムは帝京のコラプシング。
この後タッチ→ラインアウトからラトゥがワンパスで独走トライ。
コンバージョンも決まりNECが幸先良く7点先制。

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【写真上】前半10分、NECもラインアウトミス。
森谷のキックで敵陣奥に入り、LOのこぼれた所処を坂手→森川とゲイン。
3フェイズの後、松田のランで意外とあっさりトライを返します。

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【写真上】試合の流れ的に大きかったこのトライ。
スペシャルなサインプレーをした訳では無く、何時も通りの攻めで取り切った事が帝京に落ち着きを取り戻させました。

この後NECは田村のワイドなキックパスで宮前が、帝京は敵陣モールからフェイズを重ね河口の走り込みで、それぞれ1トライ1ゴール加点。

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【写真上】寒雨降る中、湯気立つスクラム風景。
雨の日本選手権でこー云うシーン見ると、2006年の「東芝-NEC」を思い出します。
6-6で両チーム優勝、NECが日本選手権二連覇したゲームでした。

…でもその年って、トヨタが早稲田に負けた年でもあるんでしたっけ。
で、歴史は繰り返す訳です。

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【写真上】スクラムは帝京やや不利も健闘。
芝の痛みに加え降雨の追い打ちで、ピッチ中央は可也泥濘んだ状態。
緩んだ足場でスクラムの優劣が然程表れなかったのが帝京に幸いしました。

前半を終えてスコアは「17-17」。
帝京は4/10(うちクリーンキャッチ3)と云う壊滅的なラインアウト、にも関わらず同点で折り返せたのが大きい。
しかもイマイチ噛み合わなかった中盤迄の時間帯を凌ぎ切ると、前半30分以降はアタックのテンポも何時も通りに戻ってきました。

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【写真上】後半29分、結果的に勝負のアヤとなったスクラム。
帝京10m陣でのスクラムがNECのコラプシング判定となります。
このPをきっかけに、3点をリードの帝京は以後勝負所処の時間帯を敵陣でプレーし続ける事が出来ました。
そして後半36分、イラウアの突破から流のグラバー、尾崎のトライを呼び込みます。

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【写真上】後半41分、ゴールポスト中央を打ち抜く松田力也のPG。
帝京、勝利確定の瞬間。

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【写真上】ノーサイド、帝京31-25NEC。

Jersey_nec_1st_2NECは個人の出来云々の前に試合運びがお粗末過ぎ。
まぁ試合中にプランを修正出来ず、ウダウダゲームやっちゃうのはNECの伝統芸なのですが…。

幾ら強靭なフィジカルを誇ると云っても相手は学生、初っ端からもっとガツガツ身体を当てていくべきでした。
後述する様、ナドロを積極的に使う気が無いのだったらFWにラトゥ.デルヴの二枚使いでコンタクト勝負に徹し、相手のスタミナを奪うプランも有りだったでしょう。

しかもキッキングゲームに軸足を置くにしては、その精度も悪過ぎました。
田村のキックは長短問わず悉くプレゼントボールとなり、攻撃権を失うだけ。
鼻っからキッカーの枚数では負けているので、陣地戦で後手を踏み続けます。
キックチェイスやリスタートキックも帝京サイドの方が考えたプランを用意.遂行しており、セットピースの優位性をゲームコントロールの不首尾で相殺してしまった感。
尤もこれに関しては帝京の司令塔3枚(流.松田.森谷)のキック精度と戦術眼を褒めるべきかも知れませんが。

そしてネマニ.ナドロの使い方。
スーパーラグビーのトライ王をタッチライン沿いに置いたまま、結局まともにボールを持って走る機会は前半一度だけでした。
恐らく学生にとっては「異次元」のワールドクラスランナー、もっとフリーランスにボールに絡ませるか、ポジション一枚上げるかなりした方が相手にとっては嫌に決まってます。
若しくは相手⑭⑮との身長差を生かしてハイパントで競わせる手もあったでしょう。
しかし効果的な使い方は何ひとつ出来ず終い、片や帝京の尾崎.磯田が積極的にボールを貰いにくるのとは対象的でした。

確かにビミョーなジャッジが散見されましたが、内容的にも立場的にも言い訳するレベルのものではありません。
特に後半はフツーに戦ってフツーに負けた感、足が止まったのもNECサイド。
従って「金星」と云う感じは余りしませんでした…。

Teikyo_3帝京は「ラインアウト取れず」「スクラムやや不利」と、セットピースは予想通り劣勢。
しかしそれ等をキック陣地戦が補って、致命傷にはなりませんでした。

「打倒トップリーグ」を果たした基盤となったのは、先ず相手に全く引けを取らなかった個々のフィジカル。
森川.坂手.杉永なんかはフツー以上に通用してましたし、ニリの突進を一年の尾崎が真正面で止めたのにはびっくりさせられました。
タックルを受けながらも味方待ちの二枚腰やゲイン、ブレイクダウンも互角以上で力づくでターンオーバーを食らった場面はありません。
そして「強さ」と「粘り」と「規律」を併せ持ったディフェンス。
特に前半終盤以降、帝京が何時ものリズムを取り戻してからは相手に決定的チャンスを殆んど与えませんでした。

アタックでも天候が故のエラーはありましたがハンドリングスキルやラインの躍動感は正直云ってNEC以上(少なくとも今日は)、見ていてワクワクするのは帝京の攻撃時の方が多かったです。
帝京がFWがセットで劣勢/ブレイクダウンで五分になった試合は初めてですが、それが却ってBKの能力や才気を際立たせた感。
「若しかして、本来帝京はBKのチームだったんでは」と思わせる程でした。
まぁそれも「トップリーガーに引けを取らないフィジカル」を有する、と云う前提があってこそ。
矢張りラグビーは其処で負けていちゃハナシにならないのでして。

ベースとして「堅固なディフェンス」、拠り所として「FWの優位性」、強みとして「体躯の強さ」がV3迄に積み重ねてきた帝京のアドバンテージ(対学生)でした。
其処に展開力を加味し、BKの決定力を向上させたV4。
それを基盤として、全体的なチームレベルを更に引き上げたV5。
これ等5年間のチーム作りを土台に、「対トップリーグ勝利」のレベル迄昇華させたのが今年の帝京と云う事になるのです。

しかもチームの根底には「生真面目で」「泥臭い」プレーを是とする意識が徹底されているので「油断」や「軽いプレー」「エアーポケット」も生じません。
唯一弱点と云えば、自分達と同レベル以上(トップリーグ中~上位レベル)のチームと戦う機会が殆ど無く、試合の中で培われる経験値が蓄積されない事でしょうか。

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【写真上】扨、次戦は愈々トップリーグ「5強」の一角、東芝です。
セットピースでもうちょい互角に渡り合えれば、面白いゲームになると思うのですが。
来週は「神戸-サントリー」戦もある事ですし、取敢えず見に来る予定です。
おしまい。

(追記)Jスポの録画を見終えて一言。
私的MOMは流大、次点で森谷.尾崎、可哀想なのは一人身体張ってたニリ.ラトゥ。
レフリングは裁量のクセあるも概ね妥当範囲、それより実況と解説が酷過ぎる…。

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2014.11.04

●11.2「秩父宮決戦」

えー、昨日はお昼前よりチャリンコ繰り出し南青山迄。
秩父飲み屋 秩父宮へラグビー観戦に出掛けて参りました。

今日は珍しく大学ラグビー、「明治-慶應」「帝京-早稲田」の対抗戦二試合。
ラグビー観戦と云えば「ユニオン」か「トップリーグ」が専らの私め、大学生の試合に足を運ぶのは久し振り。

そんな訳で、以下恒例のゲームリポになりまする。

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【写真上】11:30、秩父宮ゲート風景。
「早」「慶」「明」の伝統校に「王者帝京」の揃い踏み、しかも四強の全勝対決。
ま、ラグビーの試合会場と云うより、同窓会的な雰囲気が強いですけどね。

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【写真上】12:00、第一試合.慶應-明治キックオフ。
観客数は13582人。
嗚呼、トップリーグやA5Nの試合でも常時これ位入ってくれれば…。

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【写真上】2ndスクラム。
ファーストスクラムはコンテスト前にP笛吹かれたので、実質コレが1st。
ゲームを通じてスクラムは大きな優劣はつかず。
慶應さんが健闘したのか、明治さんが強く無かったのか…。

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【写真上】ラインアウト風景。
セットプレーは大凡五分五分、スクラムは慶應さんにとっては嬉しい誤算。
但しラインアウトは嬉しくない誤算だったと思います。

【慶應●17-40○明治】
後半途中迄はシーソーゲームも、ゲーム全般を通してアンフォースドなエラー散見。
フツーなら凡戦扱いですが、まぁ其処は「伝統の一戦」の熱量コーティングが掛ってソコソコ見れる試合でした。

前半を終えて14‐7と明治リードも、試合の流れは慶應向き。
ディフェンスでペースを掴み、僅差ロースコアで後半勝負と云うのはケイオーさん側のゲームプランに則った風向きです。
しかしケイオーさんは例年以上に得点力不足が深刻、アタック時のな判断ミスもあってスコアを重ねる事が出来ません。
トライチャンスの「蹴り所」の場面でキックを有効的に使えず、その上エリア取りでも蹴り負けており、明治相手にこれでは勝負が厳しくなります。
後半20分を境に足が止まりボールウォッチャーが増加、ゲームの天秤が微妙に揺れ動く大事な局面で粘り負けの形、押し切られる形となりました。
ま、現有勢力のサイズや肩書を考えれば健闘した方でしょうが、人材の引き算(卒業生)と足し算(新入生)の差引きが、年々マイナス過多の傾向。
最低限のコマは揃えないと、ジリ貧に歯止めを掛けるのは難しいかと。

メイジさんは試合開始から効率的な形で2トライ先制、しかしその後モタモタしているうちに何時の間にか接戦モードに。
まぁ「らしい戦い方」と云えばそれまでですが。
逆にセットプレー/ブレイクダウンのFW戦で圧倒出来なかったのに勝っちゃったのは「らしく無さ」、其処は⑩⑪の個人技に由る所処大ですが。
特に⑩、キックを有効に使いエリアマネジメントを優位に進めていました。

で、勝った方にイチャモンつけるのは何なのですが、敢えて2点。
FWはブレイクダウン.モール等全般的に姿勢高過ぎ、体格で劣る慶應さんに食い込まれる隙を与えてしまいました。
BKに関してはディフェンス時のバックスリーのポジショニング、早々に何とかせねば。
2~3フェイズ重ねられただけで外のラインディフェンスがグダグタでアンスチラクチャー状態、前半の失トライは殆んどコレが原因です。
⑪が怪我明けの一年生(しかも急造)と云う事を差し引いても、大学トップチームとしてはお粗末なものでした。
まぁ後半にはある程度修正出来ていましたし、アタックでお釣りが出る程の活躍はしていましたけどね。

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【写真上】14:00、第二試合.早稲田-帝京キックオフ。
観客数は18885人、まぁ良く入ってます。
下手するとトップリーグ3日分の入場者数、うーむ…。

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【写真上】1stスクラム。
スクラムは早稲田さん健闘、但し前半迄。
前戦の対筑波でもそうでしたが、帝京は何か試しながらスクラム組んでいる様子。
相馬さんのコーチングで、スクラムのシステム自体を変えているのかも知れません。

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【写真上】ラインアウト風景。
前半は両チームともラインアウト苦戦。
第一試合終了後、急に風が強くなりピッチ内では可也巻いている様子。
学生さんレベルのゲームでは少し可哀想なコンディションでした。

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【写真上】二年にして帝京アタックの中心的存在、松田力也。
目の前にスペース空けると鬼ゲイン、ラン/パス/キックの判断も的確。
⑨シェイプとFWの強さに由る恩恵も多いですか、この日も決定的な仕事を何度も見せてくれました。
一度、FW劣勢のチームでのプレー振りを見てみたいですね。

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【写真上】後半5~9分、早稲田の敵陣前チャンス。
此処で一本返せばもう少し競った展開が続いたのでしょうが、力負け。
この後も14分間スコアレスで粘りますが、黄紙が出てジ.エンド。

【早稲田●11-55○帝京】
勝ち負け云々では無く、ワセダが何処迄食い付けるのか、が興味の対象の試合。
そう云う意味では前半のワセダさん、期待以上の大健闘(11-12)でした。
しかし例に由って、ギアチェンジした帝京に後半早々失トライ。
その後土俵際でギリギリ粘り続けますが、22分にイエローと選手交代で大駒二枚がピッチから消えると、天秤は一気に傾き連続失点。
加えて前半からの疲労蓄積が表面化し、ゲーム破綻となりました。
慶應さんと同じ事なのですが、兎に角この面子で良く戦った方。
質.量共に人材の枯渇化が年々進んでおり、来年以降は如何なる事やら…。

テイキョーさんはこの時期ならまぁこんなもの。
スクラム.ブレイクダウン.サインプレー等は此処近年積み上げて来た遺産で戦っている感じで、細かい部分を煮詰めるのはこれからと云った印象です。
逆に昨年に較べ段違いに良くなったのはリアクション。
ターンオーバーした(された)際のポジショニングの切り替え、フェイズを重ねている際の状況に応じたギアチェンジのタイミング、抜けた(抜かれた)際のカバーやフォローの速さ。
恐らく徹底的に反復練習する事により、頭と身体に染み込ませているのでしょう。
これを「大きく」「強く」「早い」プレーヤーが黙々とやるのですから学生さんレベルとしては一頭抜けたレベル、相手はどーしょーもありません。

あと、個々の選手としては、何と云っても⑫の復帰が大きい。
ゲームが読めて、判断にも優れ、パス.ラン.キック何でもこなし、大舞台にも慣れていて、人にも強い(但しこれは学生レベルで)。
このゲームでもラインブレイクに繋ぎのアクセントに、気の利いたプレーの連発。
彼と⑨⑩ユニットの三人だけで、チームレベルは5ランクぐらいアップします。
あと、怪我から復活した⑲の存在も来季に向けて楽しみ。

但し「対トップリ」上位対策としてはまだまだ不十分。
セットプレーの強化は必須ですし、コンタクトを伴うパスにもエラーが目立ちます。
アタック自体もスピードとフィジカルに任せてリズムが単調になりがち。
そして何より、自分達より強い相手(体格的にも実力的にも)と戦う経験値の絶対的な不足。
ま、それでも今季の「トヨタ」「Nコム」「近鉄」「クボタ」クラスなら、充分に勝ち負け迄持っていける可能性は秘めてます。
スクラムとラインアウトで五分に亘り合う、と云う前提条件付ですけどね。

と、こんな所処にて。

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2014.02.16

●天気は「強風」、試合は「波風立たず」

えー、本日はお昼杉より秩父宮。
ラグビー日本選手権一回戦、「トップリーグvs学生さん(×2)」を観て参りました。
大雪の影響で開催が危惧されていたものの、何せスケジュールが「カツンカツン」。
人海戦術(雪掻き部隊大動員)で、予定通りの試合開催となりました。

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【写真上】12:30、第一試合前半終了直後に秩父宮到着。
正直余り触手の伸びないマッチメイク、結局寝坊してしまい前半はスルー。
まぁ気合の入って無いゲーム観戦の場合、得てしてこんなもんです。

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【写真上】そんな訳で後半よりの試合観戦。
前半終了時のスコアは、一寸意外な点差(24‐11)でしたけどね。

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【写真上】スクラム。
ヤマハは八割程度の力加減、余裕を持って大人の試合運びです。
ワセダに「ラグビーさせて」、要所要所では圧倒。
あえて力技には固執せず、相手の土俵(ボールゲーム)で対応しての完勝でした。

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【写真上】ワセダさん、LOからモール。
早稲田はきっちり自分達の力を出し切っての敗戦。
やりたい事もさせてもらえたし、悔いの残らないゲームだったと思います。

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【写真上】早稲田(2T2PG)16-36(6T3G)ヤマハ/ノーサイド。
同窓会的、和やかな雰囲気で試合終了。
ヤマハメンバーにOBが6人、両ヘッドコーチが大学同期ですから、オジサンの酷い野次も少ない試合でした。

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【写真上】第二試合開始、真横に棚引くJRFU旗とNHK旗。
この時間帯から風がビュービュー強くなって参りました。

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【写真上】で、こっちは…、

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【写真上】兎に角スクラムとラインアウト…。
こちらも早い時間に「スクラム」「ラインアウト」「モール」の力関係が顕著に現れます。
特にスクラム/ラインアウトは終始惨い状況、せめてマイボーの7割くらいでも確保出来ていれば、もうちょい競った展開になったでしょうに。
それでも勝敗の趨勢を動かす程では無かったですけどね。

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【写真上】後半も状況は変わらず、矢張りラインアウト/スクラム…。
まぁトヨタも可也低調な出来。
セットでこれだけ圧倒しながらアタックでエラー多発、止めを刺しきれません。
次戦は同じく調子の上がらない東芝、どっちにしてもサントリーに勝つ見込みは薄そうです。

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【写真上】このハト達、先週からずーっといます。
ゲーム中だろうがリスタートだろうがお構い無し。
ラインディフェンスの真横でも、「人を人とも思わず」地べたを突っついてありました。
余程「美味いモノ」が埋まっているのでしょうね。

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【写真上】この人も何時もいます。
ラグビー好きのおっさん、否々エディジョーンズHC。
後半途中からはずーっと立っての観戦、腰でも痛いのでしょか?。

と、こんな所処にて。
正直、両試合共「Jスポ観戦」で良かったかな…。

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2014.01.13

●「帝京41-34早稲田」

えー、本日は一年振りの「NATIONAL STADIUM」。
ラグビー大学選手権決勝、「帝京vs早稲田」戦を観て参りました。
そんな訳での国立競技場「ファイナル」、大学選手権観戦記になりまする。

1
【写真上】12:20、スタジアム到着。
昨年はツクバさん側に座ったので、今年はテイキョーさん側に陣取る事に。
但しコレが大失敗、「直射日光はキツいは」「掲示板のビジョンは見辛いは」…。

2
【写真上】12:50、選手紹介のアナウンス。
23番ゲート上での観戦でしたが回りは見事に「赤一色」、バックスタンドの半分が帝京の小旗で埋め尽くされていました。
昨今のラグビー時流を考えると、四連覇中とは云えこの動員力は大したものです。

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【写真上】代々木門側のゴール裏。
「はーしゃ はーっしゃ わ.せ.だ!」
一際大声援を上げていたのはワセダさんの学生応援団らしく。
サッカーのチャントやら、ガンダムの替え歌やら、色々頑張っておられました。

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【写真上】14番ゲート付近。
御馴染み赤黒ジャンボユニ(by adidas)。
少し遠慮してかゴール裏では無く、観客の少ない斜め上段席で広げていました。

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【写真上】13時キックオフ。
この日の観客数は27224人、まぁこんなものかと。
それにしても何時もながら国立の芝は綺麗なもの、冬場は秩父宮の砂場惨状を目にしているので猶更です。

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【写真上】後半9分、早稲田陣22m内での帝京スクラム。
この後ペナルティ、試合の天秤が徐々に傾き始めます。
尚ゲーム中の写真はこれ一枚のみ、だって国立はピッチが遠いんですもの…。

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【写真上】後半35分辺り、勝敗の趨勢も大体決まりかけ。
「嗚呼、西日がムチャ眩しい…」。

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【写真上】ノーサイド、帝京五連覇達成。
両チーム共オツカレさま。
しかし遠目に見ても、体格差がまざまざと見てとれます。

と云う訳で、以下マッチリポートになりまする。

○帝京大学(6T4G1PG) 41-34 (5T3G1PG)早稲田大学●
Waseda試合開始28秒での先制トライ、早稲田にとってゲームの入りは「最高」でした。
但し「その後」の試合運びの拙さが勝敗を決したと云って良いでしょう。
帝京相手にはロースコア&1チャンス以上の得点差で試合を進めたい訳で、「ラッキーバウンド」でも「インターセプト」でも「PG」でも何でも良いから、喉から手が出る程追加点が欲しい所処でした。

それが「マイボールスクラムでTO&ペナ(×3)」「ダイレクトタッチ(×2)」「ラインアウトTO(×1)」で、ハンドリングに落ち着きの無い帝京に攻撃権を手渡し、「得点=攻撃する機会」そのものを失ってしまいます。
と同時に勝利にマストな絶対的条件、「スクラムの優位性」も喪失してしまいました。
結果前半の殆んどを自陣に釘付けで、ひたすらディフェンスオンリーの時間。
その状況下「12(2T)-10」のスコア差で折り返した事自体、賞賛される戦い振りです。

しかし後半に入ると愈々ギアの入った帝京に立て続けざまの3連続失トライ(ノーホイッスル2回含)、「34-10(56分)」。
まぁコレで勝負はほぼ決まってしまいました。
その後相手の緩んだ攻め手(ドジョウ狙いのハイパント)と安易なペナルティをきっかけに3連続トライ。7点差迄追い上げますが…。
「あれ、これって何時ぞや見た風景」。

果たして上げ潮ムードピークの2分後、力技でのダメ押しトライを喫し「終戦」。
そう、11月の対抗戦と同じ様な試合の流れです。
ラグビーでアプセットを狙うには、「追い上げ」て逆転するのは至難の業。
早稲田としてもリードしつつの僅差逃げ切りがゲームブランの本線でしたでしょうし、結局致命傷だったのは「前半先制後の過ごし方」。
健闘は光るものの最後の最後、70分間の精神的.肉体的疲労蓄積に加え、底力の差を見せつけられた恰好となりました。

Teikyo_3一方の帝京にとってトライこそ喫したものの、ゲームの入りは「最悪」なものではありませんでした。
「ディフェンスシステムを崩されたり」「スクラムで捲られたり」「あるいは藤田の超絶個人技」とかで取られたものでは無く、キックオフ直後の交通事故みたいなもの。
早稲田のミスにも乗じて、敵陣でフィジカルコンタクトを全面に押し出した戦いをしていると、「何時の間にか」「何時も通りの」帝京に戻っています。
あれだけ接点で圧倒し、陣地/ボール保持率も7割超えていれば、そのうちトライは取れるもの。
結局リードして以降の帝京が慌てる場面は殆んど見られませんでした。

勝因としては実力差に加え、相手への対策を最小限に絞れた事。
ブレイクダウンを中心としたコンタクトプレーで優位に立てるので、注意するのは数少ない相手の強みのみ。
フォーカスすべきは「スクラム」「両フランカーへのマーク」「ユニットが機能している際のBKノミネート」の3つで充分、正直「藤田対策」的なものも特別見られませんでした。

メンバー構成からも来季は更に戦力アップが見込める上、ライバル早稲田はFW陣が弱体化、筑波は昨年のピークを越えられるか微妙、東海もFW強化に頓挫中。
明治慶應流経(+関西王者)クラスでは家賃が高杉。
この様子だと六連覇も鉄板、帝京は一体「何連覇」するのでしょうか。

最後に個人的なMOMを。
①④⑦⑨⑬⑳…と候補は多く色々悩みましたが、「自分で行けて」「人にも強く」「パススキルも高く」「花もあり」「しかもユーティリティで」「その上一年生」。
この日の強烈なインパクトと将来性を加味して「⑩松田力也」。
中村の後釜ほぼ決まり、ってな感じでしょう。

尚、敢闘賞はワセダの両翼⑪と⑭。
ちびっ子ながら腰の強いプレーとウイングらしい強気のアタック。
それにも増して、身体を張り続けたライン際のディフェンス。
前半からもっと攻撃で走り回れる試合展開になっていれば、勝負はもう少し混沌としていたかも知れません。

と、こんな所処にて。

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2013.11.06

●11.3「秩父宮.対抗戦二試合」

えー、今回の三連休、私めは「土曜」「日曜」と連チャンで秩父宮行脚。
二日はリポDカップ「ジャパン-オールブラックス」、三日は対抗戦「明慶戦/早帝戦」。
そんな訳で遅蒔き乍らの対抗戦二試合「観戦記」になりまする。

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【写真上】11時半に秩父宮到着。
試合開始30分前、前日の桜vs黒衣戦程じゃ無いですが、結構な客入り。
但し昨日に較べると、客層の平均年齢は10歳くらい上がっていますかね…。

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【写真上】第一試合.明治対慶應。
矢張り昨日の余韻が強く残っており、どーもゲームに入り込めません。
何か牧歌的な感じで試合を眺めておりました。

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【写真上】明治●18-24○慶應
スコアは接戦、スタッツも似たり寄ったり。
しかし内容はと云うと前半30分以降はずーっと「慶應ペース」、明治さんはどー云うラグビーがしたいのかさっぱり不明でした。
試合を通じてエリアを重視した戦い方も、じゃFW戦に軸を置く訳でも無し。
キックの精度もイマイチ、チェイサーもマメに追っていたとは云えません。
スクラムはやや優勢でしたが試合の決定打となる程でも無く、しかも後半にはしっかり対応されていました。
挙句ラストチャンスの敵陣ラインアウトはスロワーミスでお終い。
結局万遍無く戦って万遍無く負けた(+後半30分以降ガス欠)と云う感じ。
ま、伝統的(悪い意味で)に、FWが圧倒的優勢に立てないと点が取れないチームなんですよね。

慶應さんはフツーにやってフツーに勝利。
似た様な実力の上、お互い圧倒的に優位な局面は無し、出来もおんなじ位。
結局こー云う試合展開だと「ディフェンス」が良くて、「戦い方の意思統一」が確りしているチームが勝つんですよね。
慶應のウィークポイントとも云うべきフィジカルコンタクトの面でも、意外と五分五分。
ブレイクダウンでは明治の接点圧力が強く無かったので、球出しも苦労せずでした。
しかしそれでこの点差ですから「入りの悪さ」と「エラーの多さ」が反省点でしょう。
同じ芸風の大学チームには良い戦いが出来そうですが、コンタクトの強い(スクラム/ブレイクダウン/近場ゴリゴリ)相手には可也分が悪そうです。

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【写真上】第二試合.帝京対早稲田。
この日の観客数は13021人。
人気チームの好カード×2でこの集客は少し寂しいもの。
けど早慶戦とかは2万前後入る訳ですから、やっぱりみんな「ラグビー」観に来てる訳じゃ無いんですよね…。
要は「同窓会」or「在校生イベント」、ってな事でして。

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【写真上】帝京○40-31●早稲田
早稲田さん、全然フツーに戦えていました。
昨年に較べ選手の身体は大きくなり、FWはブレイクダウンで奮戦。
ちびっ子BK団も腰の強さと粘りが印象的で、簡単には倒されない様になってました。
そうなると生命線とも云える「ワセダ的」アジリティ&スピードも蘇ってきます。
そして目を見張ったのがスクラム、この日は完全に組み勝っていました。

勝利に向けての確固たる意志とゲームプランも確りしたもの。
開始早々センターからのロングPG狙いに凝縮されていた様に「何としても先制.リード」「取れる所処では確実に刻む」、勝つ意欲がひしひしと伝わってきます。
実際「格上」且つ「チャンピオンチーム」にアブセットするには、リードして試合を進める事が必須条件、前半途中迄は青写真以上の戦い方でした。

但しコンタクトプレーの疲労が溜まってくると、押し込まれる場面が目立ち始めます。
自陣でディフェンスの時間が続くと、TOからの切り替えしも拙いキックの連続、次第にペナルティも増えてきます。
それでも後半30分にスコアは追いつきますが、傍目で観ていてもあれが精一杯。
目イチの早稲田に対し帝京は体力.精神力共に余力残し、最後は力差と図りに押し切られジ.エンドとなりました。

一方の帝京さん、前半分に11点差(しかもノースコア)になって少しはバタバタするかと思いましたが、微塵も動ぜず。
「スクラムでは劣勢」「ブレイクダウンではカウンターラックを食らい」「得点機にノックオン」と、全く試合に「乗って」いなかったのですが、文字通り「練習通り」の様なプレー振りで焦りは全く感じられません。
果たして「これ以上離されるとマズイ」「此処でもう一本」と云った場面ではきっちりとトライを重ね、点差以上の落ち着いた試合運びでした。

その要因は此処数年来、チームとして積み上げてきた「強み」。
ベースとして「堅固なディフェンス」、強みとして「フィジカルの強さ」、拠り所として「FWの絶対的優位」が一昨年迄積み重ねてきた帝京のアドバンテージでした。
そこに昨年から「BKの決定力」が加わり、強力FWを拠り所に依存する必要も無くなりました(遅攻プレーやラック連取)。
しかも昨年はオーソドックスな形に終始していたBKのオフェンスオプションも、今季は格段に強化され、相手のノミネートをサインプレーで外し切る場面もしばしばでした。

それと双輪の如く、最前線で身体を張り続けるFW陣。
基本的に帝京には「労を惜しまず」「泥臭い」プレーがチームカラーとして尊ばれていますが、そのシンボリックなのがバックロウに代表される前8人。
特に一度ボールを保持すれば密集戦では必ずと云って良い程ゲイン突破、しかも相手には確実にボディーダメージが蓄積されます。
数年前に散見した安易な反則もすっかりと数を減らし、「強さ」と「安定感」に加え「規律」をも併せ持ち、学生レベルでは対抗するのが難しいでしょう。

そんな訳でこの試合の苦戦も却って良い反省材料。
例年の如くこれから本格的にチームを仕上げてくると思われます。
気掛かりなのはディフェンス時に較べアタック時のエラーが多かった点。
結局スコアが縺れた理由はコレ、逆に早稲田の方がアタック精度は高かったです。
この辺を整備しないと「打倒トップリーグ(トップ8以上)」は、まだまだ定規が足りないでしょう。

尚、この日の個人的MOMはSH、流大。
「寄り」「捌き」「広い視野」「的確なパス/キック/ラン選択」と云ったプレー振りは、力FWのハーフに反して弱小FWチームのプレー振りだったり致します。
主将のSOと共に替えの利かない選手、対社会人との試合では「キープレーヤー」となりそうでして。

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2013.11.03

●秩父宮行脚「二連チャン」

えー、三連休中日は日曜日、私めは二日続けてのラグビー観戦in秩父宮。
今日のゲームは珍しく大学ラグビー、「明治-慶應」「帝京-早稲田」の対抗戦二試合を観て参りました。

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【写真上】第二試合、帝京vs早稲田。
開始1分で何故かセンタースクラム、今日はリスタートのキックミスが多かった事。
スクラムでは終始アカクロが優位、アタックも対帝京に整備されており、意外と(失礼)「早稲田善戦」ってなゲームでした。

で、昨日の「ジャパン-オールブラックス」戦共々、マッチリポートなのですが…。
今宵は「日本シリーズ第七戦」をライブ観戦の後、録画している「全日本大学駅伝/駒大V3&二冠」を観ねばなりません。

そんな訳で本日の更新はこれにてお終い。
あ、今リリーフで則本が出てきました。
個人的には9回は斎藤隆ギボンヌ。

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